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BingとはMicrosoft社のAI検索エンジン!Edgeとの違いや使い方を紹介

BingとはMicrosoft社の検索エンジンです。同社のブラウザ・Edgeではデフォルトに設定されています。Bingの始め方や特徴、2023年2月にスタートしたChatGPT搭載のサービス「Bing AI」の特徴や、ほかの対話型AIとの違いを説明します。

BingとはMicrosoft社の検索エンジン

BingとはMicrosoft社の検索エンジンです。StatCounter社の調査によれば、2023年4月時点の検索エンジンシェアは、BingはGoogle検索に次いで第2位でした。なお、日本でのインターネット検索におけるシェアでは、Bingは第3位に位置しています。

詳しくは後述しますが、Bingは2023年2月にChatGPTを搭載したチャットによる検索サービス「Bing AI」を発表しました。Bing AIにより検索しやすさや汎用性も大きく向上しましたが、2023年2月前後では検索シェアにおける変化は見られていません。しかし、今後Bing AIの特徴などが伝われば、シェアが変動する可能性は十分にあります。

検索エンジンシェア1位2位3位
世界Google(92.82%)Bing(2.76%)YANDEX(1.43%)
日本Google(76.91%)Yahoo!(14.03%)Bing(7.97%)

参考:StatCounter|Search Engine Market Share Worldwide – April 2023

参考:StatCounter|Search Engine Market Share in Japan – April 2023

チャット形式で検索できる

Bing自体は、Google検索と同じく、検索窓にキーワードを入れて関連するウェブサイトを表示させるサービスです。たとえば、今日の天気を知りたいときは、「今日の天気 渋谷区」のように想定されるキーワードを入力して関連するウェブサイトを表示させ、適切と思われるウェブサイトを開いて答えを得ます。

しかし、2023年2月に提供が開始されたBing AIは、チャット形式で検索できるサービスです。今日の天気を知りたいときは検索窓に「今日の渋谷区の天気を教えて」のように会話として入力します。キーワードを考える必要がなく、話すように尋ねられるため、求める回答を得やすくなります。

Microsoft Edgeではデフォルトで提供されている

Microsoft Edgeはブラウザ、Bingは検索エンジンです。Microsoft Edgeでは、Bingがデフォルトの検索エンジンです。

なお、Microsoft EdgeではGoogle検索などのほかの検索サービスも利用できます。また、Google ChromeやFirefoxなどのほかのブラウザでも、BingやBing AIの利用が可能です。

Bingの使い方

どの検索エンジンでも検索窓に「Bing」と入れれば、Bingのページにアクセスできます。Edge以外のブラウザを使うときは、以下の方法でBingやBing AIを使い始めましょう。

  1. 検索窓に「Bing」と入力し、Enterキーを押す
  2. 検索結果からBingを選択し、クリックする
  3. 遷移後のページの検索窓にキーワードを入力すると、Bingで検索ができる
  4. 検索結果一覧の上部の「チャット」タブをクリックすると、Bing AIを利用できる

一方、Microsoft Edgeなら画面上部に常に表示されています。検索窓にキーワードを入力すると、特に設定をしなくてもBingの利用が可能です。また、文字を入力するときに以下のように表示されます。

引用:Bing

青字の「開始する」をクリックすると、Bing AIを利用できます。

質問への回答を表示する

Bing AIの特徴として、回答のスタイルを選択できることが挙げられます。Bing AIのスタート画面をご覧ください。

Bing AIで作成

検索窓の上に「より創造的に」と「よりバランスよく」「より厳密に」の3つのスタイルが記載されています。AIとの会話を楽しみたい方は「より創造的に」、一般的な回答を得たい方は「よりバランスよく」、知りたい情報に対するピンポイントの回答を得たい方は「より厳密に」を選択しましょう。

たとえば「おいしいイチゴのミルフィーユを日比谷で食べたいです。どこがいいですか?」という質問をそれぞれのスタイルで尋ねてみました。まずは「より創造的に」で尋ねてみます。

Bing AIで作成

絵文字も入って、友人とチャットをしているかのようなナチュラルな回答が返ってきました。具体的なお店も紹介されるため、参考になりそうです。ただし、オーボンヴュータンなど、日比谷以外の回答も入っています。

次は同じ質問を「よりバランスよく」で尋ねてみましょう。検索窓の左横にある「新しいトピック」と記載された部分をクリックすると、再度スタイルを選択できます。

なお「より創造的に」ではバックカラーがラベンダー色ですが、「よりバランスよく」のスタイルを選択するとライトブルーに変わります。

Bing AIで作成

「こんにちは」などの挨拶がなくなり、会話を楽しむというよりは質問に対する回答をストレートに記載しています。また、日比谷界隈の情報だけをランキングサイトから紹介しているため、人気の店舗がすぐにわかるという点も好印象です。

最後に同じ質問を「より厳密に」で尋ねてみました。「より厳密に」を選択すると、バックカラーがグリーンに変わります。

Bing AIで作成

「よりバランスよく」よりもさらに回答がシンプルです。ただし、記載されているパティスリーが人気なのかどうかについては言及されていないため、詳細情報をクリックして自分で判断する必要があります。

どのような回答を求めているかによって、「より創造的に」と「よりバランスよく」「より厳密に」を使い分けてください。なお「より創造的に」と「より厳密に」では質問が4,000字以内、「よりバランスよく」では2,000文字以内です。質問が長引きそうなときは、「より創造的に」か「より厳密に」を選びましょう。

文章を作成する

Bing AIは、質問に答えるだけでなく、文章を作成する機能も備えています。たとえば「梅雨入りをテーマに300文字ほどでブログを書いてください」と尋ねてみました。

Bing AIで作成

上記では「より創造的に」を選択していますが「よりバランスよく」を選択すると、文章の内容が変わります。具体的な梅雨入りの情報も記載され、より客観性を増した文章になっています。

Bing AIで作成

Bing AIでは、小説を作成することも可能です。「古代ペルシャを舞台とした、プリンセス系の小説を書いてください」と依頼してみました。

Bing AIで作成

コードブロックでも表示されているため、テキストとして流用できるようになっています。ブログなどで読み切り小説を公開している方は、アイデアとして活用できそうです。

画像を作成する

Bing AIの特徴として、画像を作成できることも挙げられます。ただし、画像作成を依頼するときは、Microsoftアカウントにログインしていることが必要です。ログインしないで依頼すると、画像が表示されません。

「より創造的に」のスタイルを選択し、「黄色い花飾りをつけたかわいい猫のイラストを描いてください」と依頼してみました。

Bing AIで作成

イラストを希望しましたが、写真で表示されています。もう一度、イラストで画像作成を依頼してみました。

Bing AIで作成

しっかりと言い訳をしているところが、面白いところです。今度はきちんとイラストで仕上げてくれました。

イラスト作成はクリエイティビティを必要とする作業のため、「より創造的に」のスタイルがふさわしいと思われますが、ほかのスタイルでも実施できるのか試してみます。「より厳密に」で同じ質問をしてみました。

Bing AIで作成

一度で条件にあうイラストを作成できました。画像作成もスタイルを選ぶことで、より希望にあうものが作りやすくなりそうです。

Bingを利用するメリット

Bingには次のメリットがあります。

  • 画像検索しやすい
  • 動画検索も使用しやすい
  • 期間を限定して検索できる
  • Microsoft Rewardsのポイントが付与される

それぞれについて見ていきましょう。

画像検索しやすい

Bingは検索結果の表示スペースが大きいため、画像の検索に使用しやすいという特徴があります。検索窓にキーワードを入力してEnterキーを押し、検索結果一覧が表示されたら、上部の「画像」タブをクリックしましょう。画像のみの結果が表示されます。

また、Bing AIも検索結果の表示スペースが大きく、画像検索に適しています。

動画検索も使用しやすい

Bingでは、音声付きの検索結果も得られます。検索窓にキーワードを入力してEnterキーを押し、検索結果一覧が表示されたら、上部の「動画」をクリックしてみてください。動画のみの検索結果が表示されます。

一方、Bing AIでは、質問(プロンプト)に対する答えは基本的にはテキストのみです。しかし、答えを導き出すのに利用した参照元に動画サイトが含まれていることもあるため、動画で答えの信憑性を確認できることもあります。

Bing AIで作成

上記の「詳細情報」として記載されているのが参照元です。URLをクリックすれば、参照したウェブサイトに遷移できます。

期間を限定して検索できる

Bingでは検索結果に表示する情報の期間を指定できます。新しい情報のみを検索したい方や、検索結果を絞り込みたい方も、より効率よく情報を入手できます。

Microsoft Rewardsのポイントが付与される

MicrosoftアカウントにログインしてからBingを利用すると、検索するたびに独自のポイント・Microsoft Rewordsが貯まります。

なお、画面右上のトロフィーマークの横に記載されている数字が、Microsoft Rewordsです。Rewordsが貯まると、Xboxなどが当たる抽選に参加できたり、ギフトカードがもらえたりします。

Bingを利用する際の注意点

Google ChromeなどのEdge以外のブラウザからBingを使用する場合、デフォルトの検索エンジンとして認識されてしまうことがあるようです。普段の検索にはBing以外を利用したい方は、設定画面でBing以外をデフォルトに指定しましょう。

また、Microsoftアカウント(Bingアカウント)にログインしない状態でBing AIを使用すると、AIとの会話のやり取りが5往復(※)に制限されます。ログインすると20往復(※)までやり取りできるため、使い勝手がよくなります。Microsoftアカウントは無料で発行可能です。Bing AIを使う機会が多い方は、発行しておきましょう。

※ 2023年5月27日時点

Bingとほかの対話型AIとの違い

Bing AIと同じく、対話をする形式で利用できるAIサービスとして以下のものがあります。

  • Google Bard
  • ChatGPT

いずれも質問に対して人間のような回答を返すことを目指していますが、パフォーマンスはそれぞれ異なります。それぞれの違いについて見ていきましょう。

Google Bardとの違い

Bardは「LaMDA」と呼ばれる独自技術を使用しているGoogle社のサービスです。使い方はBing AIと同じで、検索窓に質問を会話形式で記載します。回答の文字数が比較的少ない点が特徴とされています。

「6月に咲くブルー系の花には何がありますか?」という質問をBing AIにしてみました。なお、Bing AIのなかでは回答の文字数が少ない「より厳密に」のスタイルを選んでいます。

Bing AIで作成

コンパクトに答えをまとめてくれました。次は同じ質問をBardに尋ねてみました。なお、Bardでは回答のスタイルは選択できません。

Bardで作成

シンプルではありますが、Bing AIよりも多くの花の名前を教えてくれました。

ただし、シロツメクサのように明らかにブルー系ではない花や、ガーベラのように天然のものにはブルー系の花がないものも含まれています。回答の下に「Googleで検索」ボタンが表示されているため、真偽をチェックするほうがよさそうです。

ChatGPTとの違い

ChatGPTは、自然言語処理に基づく学習データを使い、自然言語での対話が可能なサービスです。ほかのチャット形式のAI検索サービスとの違いとしては、次の2点が挙げられます。

  • 有料サービスがある
  • 無料サービスではリアルタイムの情報を表示できない

Bing AIやBardはすべての機能が無料で利用できますが、ChatGPTでは無料で利用できるプランと、有料のChatGPT Plusがあります。有料・無料を気にせずに使いたい方は、Bing AIやBardのほうがよいかもしれません。

また、Bing AIではMicrosoft社の検索サービス「Bing」、BardではGoogle社のGoogle検索を使って回答するため、リアルタイムの情報を調べることが可能です。しかし、ChatGPTの無料版では、2021年までの情報(※)しか表示されないため、リアルタイムの情報を入手できません。

たとえば「2023年5月の最新映画情報を教えてください」(※)とBing AIに尋ねてみました。

Bing AIで作成

知りたい情報をシンプルに教えてくれます。いずれも新しい情報のため、映画選びに活用できそうです。同じ質問をBardにも尋ねてみました。

Bardで作成

公開日時も教えてくれ、さらに役立つ情報を得られそうです。最後にChatGPTの無料版に同じ質問をしてみました。

ChatGPTで作成

ChatGPTはリアルタイムで検索して回答を導き出すサービスではないため、入力されている情報以外は参照できません。なお、入力情報は不定期でアップデートされているため、将来的にはより新しい情報が得られる可能性もあります。

※ 2023年5月27日時点

目的によって検索エンジンを使い分けよう

検索エンジンはどれも同じというわけではありません。動画や画像を扱うときならBing AIが使いやすいでしょう。

Bing AI以外にもChatGPTやBardなど、自然言語処理が可能なツールが増えています。将来性の高い仕事への転職を検討している方は、AIを活用したツール開発などの企業も視野に入れてみてはいかがでしょうか。

フォルトナベンチャーズでは、ベンチャー企業への転職をサポートしております。相談は無料です。まずは気軽にお問い合わせください。

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