DApps(ダップス)とは、ブロックチェーン技術を活用した分散型アプリケーションのことです。
デジタル空間で資産を扱えるため、ゲームや金融など幅広い分野で開発されています。
本記事ではDAppsとはどのようなものか説明し、メリット・デメリットや始め方、代表例をご紹介します。
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次世代アプリ「DApps」とは?4つの特徴
DApps(ダップス)は「Decentralized Applications」の略語で「分散型アプリ」とも呼ばれています。
ブロックチェーン上でソフトウェアを動作させる仕組み「スマートコントラクト」を応用したものです。
近年、数多くの分野でDAppsが開発されており、次世代アプリとして注目を集めています。
ここではDAppsの特徴について、詳しくみていきましょう。
1.ブロックチェーン技術を用いたアプリケーション
DAppsとはブロックチェーン技術を活用して作られた「分散型アプリケーション」のことです。
ブロックチェーンとはブロックと呼ばれる単位でデータを管理し、チェーンのようにつないでデータを保管する技術です。
ブロックチェーンで管理されているデータの改ざんは困難であり、銀行業務など金融システムにも変革をもたらすとされています。
中央集権的な管理者を必要としない仕組みで、同じデータを複数の場所に分散して管理していることから、分散型台帳とも呼ばれます。
分散管理により、一部のシステムが停止・故障してもシステム全体の運行に与える影響を抑えることが可能です。
ブロックチェーンは、もともと仮想通貨のひとつであるビットコインを運用するための技術として開発されました。
多くの仮想通貨は運営・管理する管理者なしにユーザー同士で直接取引が行われているため、取引履歴を記録・管理するためにブロックチェーン技術が活用されています。
2.スマートコントラクトがベース
DAppsは、ブロックチェーン上でソフトウェアを動作させる仕組みである「スマートコントラクト」をベースとしています。
スマートコントラクトとは、あらかじめ設定した処理を自動で実行するプログラムのことです。
その仕組みは自動販売機と似ています。
自動販売機はコインを投入すれば商品を購入できるように、スマートコントラクトを搭載したDAppsもあらかじめ条件を設定することで、自動的に取引が行われます。
3.デジタル上で資産を扱うことができる
ブロックチェーンでスマートコントラクトを応用したDAppsでは、デジタル上で資産を扱うことが可能です。
自由に価値を交換できる仮想通貨を発行し、アプリ内に仮想通貨の受け渡しを行う仕組みを作ることで、自動的に取引が実行されます。
デジタル空間において、あらゆる価値を備えたものを資産として扱えるようになるということです。
SNSを使ったサービスではコメントの投稿を促進するため仮想通貨を発行したり、保険の掛け金支払いを自動化して迅速な支払いを可能にしたりするなど、さまざまな利用ができるようになります。
4.ゲームや仮想分野など幅広い分野で開発
提供されるDAppsにはさまざまな分野で開発されており、主に以下のような種類があります。
ゲーム | ・従来のゲームと違い仮想通貨を稼ぐことができる・ゲーム内・ゲーム外のNFTマーケットプレイスで、取得したNFT(非代替性トークン)などをユーザー同士で自由に売買できる |
DeFi(分散型金融) | ・特定の仲介者や管理者がなく金融取引できる金融システム・手数料が安い |
保険サービス | 掛け金や保険金の支払いが自動化される |
仮想通貨 | ビットコインやイーサリアムなど |
データ分析・市場予測 | 正確なデータを自動で集め、市場の予測を行う |
デジタルID | 個人情報をブロックチェーン上で管理し、身分証明書として利用する |
特にゲームのNFTや金融サービスのDeFi(分散型金融)の分野では開発が進み、多くの事例があります。
NFT(Non-Fungible Token)とは「代替不可能なトークン」という意味で、資産価値がついたデジタルデータです。
NFTには固有のアドレスが割り振られていて通貨のような代替性がなく、情報や移動の記録はブロックチェーン上に残るため、偽造される心配がほとんどありません。
ゲーム内で獲得したNFTやトークンを売却して利益を得る「Play to Earn」のシステムが人気を集め、NFTゲームの市場は大きく成長しています。
DeFi(分散型金融)はブロックチェーンのスマートコントラクトを用いて、管理者を要することなく自動的に提供される金融サービス全般のことです。
管理者が存在しないことで手数料を安く抑えられ、取引にかかる時間も節約できます。
身分証明などの提出が不要なうえに銀行より金利が高いことから、DAppsのなかでも特に人気を集めています。
パソコンやスマートフォンアプリとの違い
DAppsはパソコンやスマートフォンのアプリとは、以下の3点が異なります。
- 耐久性
- 透明性
- 検閲耐性
耐久性とは、ブロックチェーン上で稼働するため常に稼働できるということ、透明性とは誰でも検査可能ということです。また、検閲耐性とは、アプリの更新にユーザーの合意形成が必要なことを表します。
DAppsとパソコン・スマートフォンアプリとの違いについて、詳しくみていきましょう。
耐久性
DAppsはスマートコントラクトをベースとした分散管理のため、ブロックチェーンに取引履歴を記録しながら24時間常に稼働しています。
これに対し、通常のアプリは管理者が集中的に管理しているため、管理者がメンテナンスをしている時間は稼働しません。
透明性
透明性とは、アプリの仕組みが公開されているオープンソースであるということです。
一般的なアプリの多くは営利を目的とし、ソースコードは開発者間でしか共有されません。
基本的に、その仕組みが外部に公表されることはないでしょう。
むしろ、開発の特許を取得し、技術の独占を図る場合もあります。
しかし、DAppsはその多くが全員で管理し合う分散型のシステムであり、アプリを構成するソースコードもオープンです。
誰もがコードを検査でき、操作ログがブロックチェーンに保存されます。
DAppsを開発するエンジニアはゼロから開発する必要がなく、公表されている既存のDAppsをコピーして、新たなDAppsを生み出すことが多いでしょう。
検閲耐性
また、中央管理者がいる通常のアプリでは管理者の一存で検閲も可能ですが、DAppsは分散型のため、ユーザーの合意形成で成り立っています。
アプリのアップデートにはユーザーの合意が必要であり、ユーザーの知らないところで更新されることはありません。
管理者にサービスを止められたり、利用を制限されるといった心配も不要です。
DAppsのメリット5つ
DAppsのメリットは、主に以下の5つです。
- 個人情報保護を重視している
- コストを抑えられる
- システムダウンしにくい
- 平等性に優れている
- 不正やデータ改ざんが起こりにくい
分散管理のDAppsは個人情報が守られやすく、利用コストがかからないなどのメリットがあります。
また、システムダウンしにくい仕組みであることもメリットです。
ここでは、DAppsのメリットを5つご紹介します。
1.個人情報保護の観点が重視されている
中央集権的な管理者がいる一般的なシステム・アプリでは、ハッキングなど攻撃対象となって個人情報が漏洩しやすいのはデメリットです。
ブロックでデータを分散管理しているDAppsの場合、このような心配はありません。
取引データなどが開発者の手に残ることもなく、攻撃されて流出することもないでしょう。
個人情報保護に優れているのがメリットです。
内部の不正により個人情報が取引されるという心配もなく、安心して利用できます。
2.利用コストが抑えられる
DAppsは特定の管理者がいないため、運用にかかる人件費や仲介料などのコストが抑えられます。
そのため、ユーザーの利用コストも安い傾向にあるのがメリットです。
例えば、DAppsのひとつであるDEX(分散型取引所)は、中央集権的な管理者が不在であることからユーザー同士が直接取引できるため、一般の仮想通貨取引所よりも安い手数料で仮想通貨の取引ができます。
3.トラブルに強くシステムダウンしにくい
DAppsはシステムダウンしにくいのもメリットです。
中央管理者の存在する一般的なシステムやアプリは、メインサーバーに障害が起きてシステムダウンした場合、すべてのシステムが止まるリスクはあります。
しかし、DAppsはブロックチェーンでデータを分散管理しているため、ひとつのサーバーにデータが集中することがありません。
一部がシステムダウンしたとしても、サーバー機能全体への影響は抑えられます。
4.サービスの平等性に優れている
DAppsは誰でも利用できる平等性に優れたサービスです。
一般的なアプリでは国籍や年齢などで利用を制限される場合もありますが、DAppsの利用にはこのような制限がありません。
そもそも、DAppsの多くは利用の際に個人情報を要求されないため、誰もが平等に利用できます。
例えば、銀行で融資を受ける際、名前や住所・年収・職業など、詳細な個人情報を提出しなければなりません。
しかし、銀行など金融機関を介さずに送金や決済、融資などを利用できるDeFi(分散型金融)であれば身分証明や与信審査が不要であり、誰でも利用できます。
5.不正やデータ改ざんが起こりにくい
DAppsは改ざんの難しいブロックチェーン技術を使っているため、データの改ざんが起こりにくいのはメリットです。
一般的なデータベースの場合、第三者がIDとパスワードを入手すれば、容易にデータの改ざんが可能です。
一方、DAppsのブロックチェーン技術の場合、それぞれのブロックには直前のブロックの内容を表す「ハッシュ値」というデータが書き込まれています。
万が一データが改ざんされた場合でも、そこから導かれるハッシュ値は異なります。
それ以降のすべてのブロックのハッシュ値を変更しなければならず、改ざんは非常に困難です。
ブロックチェーンで管理されているデータは、ほぼ改ざんできないといってよいでしょう。
DAppsのデメリット4つ
DAppsにはデメリットな側面もあります。
利用コストは低いものの、あらゆる取引にネットワーク手数料がかかるのは大きなデメリットです。
また、支払いは仮想通貨のみで、日本円などの法定通貨は使えません。
緊急事態の際、第三者のサポートが得られないというデメリットもあります。
ここでは、DAppsのデメリットを3つご紹介します。
1.取引に手数料がかかる
DAppsのサービスではるブロックチェーンゲームをはじめ、アプリ内のさまざまな場面で「ガス代」と呼ばれるネットワーク手数料の支払いが必要になります。
ネットワーク手数料とは、DApps内で行われる取引の情報をブロックチェーンへ記録する際に必要となる手数料です。
DAppsの場合、ブロックチェーン技術を使用することによって、ネットワーク手数料が発生します。
そのため、完全に無料で利用することが難しいのがデメリットです。
2.日本円などの法定通貨は支払いに使えない
DAppsを利用する際に支払うネットワーク手数料や、DApps内のサービスを利用する際の決済は、仮想通貨で支払う必要があります。
日本円などの法定通貨は使えません。
そのため、DAppsを利用するためには仮想通貨取引所に口座を開設し、DAppsで使用する仮想通貨を購入する必要があります。
基盤となるブロックチェーンが異なるDAppsを複数利用すれば、それだけさまざまな仮想通貨を購入しなければなりません。
3.第三者からのサポートが得られない
中央管理者がいないということは、何か問題が起きたときも自己責任といえるため、第三者のサポートを受けられないのがデメリットです。
通常のシステム・アプリであれば、管理者に連絡して対処を依頼できるようなことも、DAppsでは自分で解決しなければなりません。
また、緊急事態が発生したときも、中央集権型のシステムはすぐに対応しますが、DAppsでは緊急時でも合意形成の仕組みは変わらず、対応に時間がかかってしまうことになります。
4.取引に時間を要する可能性も
DAppsは今後も開発が進み、利用者が増えると予想されます。
利用者が多くなることでシステム的に負荷がかかり、処理が遅くなる可能性を指摘されています。
特に多くのDAppsサービスの基盤であるイーサリアムのブロックチェーンは、取引が集中すると処理が追いつかなくなり、遅くなる傾向があります。
管理者のいないDAppsのサービスは、スピーディーに取引できることはメリットですが、取引に時間を要するようになれば、それらメリットが失われるでしょう。
開発を進めるとともに、処理速度の改善も検討しなければなりません。
DAppsの始め方3ステップ
DAppsの始め方は、以下の3つのステップで完了します。
- 国内取引所に口座を開設し、仮想通貨を購入する
- DAppsに対応したウォレットを用意する
- ウォレットをDAppsに接続する
基本的なステップはどのサービスも同じですが、細かい部分はサービスごとに異なるため、よく確認して始めるようにしてください。
ここでは、一般的なDAppsの始め方について解説します。
1.国内取引所に口座開設し仮想通貨を購入
DAppsを利用する際は、利用するサービスに応じた仮想通貨の用意が必要です。
そのため、まずは仮想通貨を購入できる仮想通貨取引所に登録します。
ほとんどの仮想通貨取引所が無料で登録でき、口座を維持するためのコストもかかりません。
仮想通貨取引所は複数あり、それぞれ特徴や手数料が異なります。
代表的な仮想通貨取引所の特徴をみてみましょう。
- DMMビットコイン:入出金・送金・取引手数料が無料で、料金体系がわかりやすい
- GMOコイン:入出金・送金手数料が無料で、取扱い銘柄が豊富
- ビットフライヤー:ビットコインの取引に定評がある
- コインチェック:東証プライム上場「マネックスグループ」の傘下にあり、信頼性が高い
口座を開設したら日本円を入金し、希望の仮想通貨を購入しましょう。
入金方法は仮想通貨取引所ごとに異なります。事前に確認しておいてください。
2.DAppsに対応したウォレットを用意
次に、利用するDAppsに対応したウォレットを作成します。
ウォレットとは「財布」という意味があり、仮想通貨を保管する場所のことです。
購入した仮想通貨は銀行に預けられないため、自分で管理するためにウォレットが必要になります。
ウォレットの種類も多く、どこを選べばよいか迷うかもしれません。
基本的に、DAppsはいくつものウォレットに対応しています。
イーサリアム系の仮想通貨を利用するときは、「MetaMask(メタマスク)」がおすすめです。
MetaMaskはただ仮想通貨を管理するだけでなく、仮想通貨のスワップ(交換すること)機能などさまざまな機能を備えているため人気があります。
NFTマーケットプレイスやブロックチェーンゲームなどのサービスとも連携しており、サービス内の取引や決済にも便利です。
ここでは、MetaMaskを例にウォレットを用意する手順をご紹介します。
MetaMaskには、Webブラウザの拡張機能として利用するWeb版と、スマホなどにアプリをインストール用する「アプリ版」の2種類があり、対応しているブラウザはGoogleChromeとFireFox、Opera、Braveのみです。
スマホでインストールする方法は、次のとおりです。
- iPhoneは「App Store」、Androidは「GooglePlay」で「MetaMask」と検索し、アプリをダウンロードする
- アプリを開いて「開始」をタップし、セットアップを始める
- パスワードを作成する
- アカウントを復元させるのに必要な12個の単語からなるリカバリーフレーズが割り当てられる
- MetaMaskの作成が完了
- 購入した仮想通貨をMetaMaskに送金する
リカバリーフレーズは紛失や流出をしないよう、厳重に管理・保管が必要です。
Web版も、ダウンロードの後の手順は基本的にアプリ版と同じです。
3.用意したウォレットをDAppsに接続
作成したウォレットと利用したいDAppsのサービスを連携させます。
各サービスの手順に従い、ウォレットと紐づけましょう。
無事接続できたら、ウォレットにある仮想通貨をDAppsのサービスに送金します。
世界最大の取引量であるNFTマーケットプレイス「Opensea」を例に、連携方法をみてみましょう。
- OpenSea公式サイトにアクセスする
- トップ画面右上にある人型のアイコンをクリックする
- ウォレットの選択肢が表示されたら、保有するウォレットを選択する
- ウォレット側のロックを解除する
- ウォレット側の署名要求画面が出たら「署名」をクリックする
接続が完了すればOpenSeaのアカウントが自動的に作成され、サービスの利用が可能です。
DAppsの代表例5選
DAppsにはさまざまな種類があります。
主に、ユーザー同士が直接仮想通貨を取引できるDEXや仮想通貨の貸し借りができるレンディングサービス、NFTマーケットプレイス、ブロックチェーンゲームなどがあります。
ここではDAppsを代表するサービスを5つご紹介します。
自分に合うDAppsを見つけてみてください。
1.Uniswap(ユニスワップ)
DEX(分散型取引所)のひとつで、DeFiの代表格ともいえるDAppsです。
取引が自動化され、ブロックチェーン上に取引記録や契約内容などの情報を書き込む仕組みです。
イーサリアムブロックチェーン上に構築されており、1,500種類以上の仮想通貨を取引できます。
ウォレットはMetaMaskのほか、「Coinbase Wallet」や「WalletConnect」に対応しています。
トレーダー同士の通貨のやり取りではなく、スマートコントラクトと直接通貨のやり取りをする仕組み(自動マーケットメイカー)を採用しており、第三者の仲介なしにユーザー同士での取引が可能です。
2.Compound(コンパウンド)
イーサリアム上で作られた仮想通貨のレンディングサービスです。
レンディングとは、保有している仮想通貨を貸し出して利益を得る仕組みです。
仮想通貨を貸し出して高い金利を得たり、借りた仮想通貨を投資・運用に回したりできます。
仮想通貨を貸し出して、期間や数量に応じて金利を受け取れるため、金利を払って借りた仮想通貨を投資や運用に回すことも可能です。
高いものでは5〜6%など、銀行に預けるよりもずっと高い金利を得られます。
3.OpenSea(オープンシー)
世界最大級の取引量とされるNFTマーケットプレイスです。
「代替不可能なトークン」であるNFTはブロックチェーン上で発行・取引されるデジタルデータであり、コピーができるデジタルデータに唯一無二な資産的価値を付与します。
NFTを幅広く売買できるほか、自分で作った作品を出品することもできます。
NFTはパソコンさえあれば誰でも作成が可能です。
イーサリアムだけでなく、Tezon(テゾス)やKlaytn(クレイトン)、Solana(ソラナ)などの仮想通貨にも対応しています。
4.PancakeSwap(パンケーキスワップ)
DEXのひとつで、BSC(バイナンススマートチェーン)上に構築しているDAppsです。
手数料が比較的安いというメリットがあります。
イーサリアム系のブロックチェーンが多いDEXのなか、BSCでは最も取引量のサービスです。
国内取引所では取り扱いのない草コインを扱っているのが特徴です。
草コインとは時価総額が低く、ほかの仮想通貨に比べて投機性の高い通貨を指します。
価格が低いため大量に保有しやすく、価格が上昇したときに大きな利益を得ることが可能です。
5.AxieInfinity(アクシー・インフィニティ)
仮想通貨が稼げるブロックチェーンゲームです。DAppsゲームの人気の火付け役ともなりました。
イーサリアムのサイドチェーン「Ronin」上に構築され、手数料を気にせず利用できるのが魅力です。
アクシーと呼ばれるモンスターが3体登場し、育成やバトルなどを行ってトークンを手に入れます。
ゲームをするには初めに3体のアクシーを購入する必要があり、数万円ほどの資金が必要です。
アクシーを購入しているオーナーから借り受け、初期費用をかけずにゲームを開始することもできます。
最新DAppsをチェックできる「DappRadar」
人気のあるDAppsを探したいときは、さまざまなDAppsがランキングで紹介されているサイト「DappRadar」がおすすめです。
人気のサービスや最新のDAppsを見つけられます。
海外のサイトですが、日本語でも閲覧可能です。
Google翻訳とサイトの設定の2種類あり、サイトの設定はトップ画面を右下にスクロールすればプルダウンで言語を選べます。
ユーザー数や取引ボリューム、アクティブユーザー数などでランクがつけられ、多数のブロックチェーンに対応しています。
ブロックチェーンゲームやDeFiなどカテゴリー別に探すことができ、イーサリアムチェーンなど基盤のブロックチェーンでも検索できて便利です。
ランキングを見るときに押さえるべき項目は、以下の3つです。
- Volume:取引金額量
- Traders:トレードウォレット数
- Sales:取引数
Volumeはサービス内での取引金額量で、USDで表示されています。
Tradersは、数字が大きいほど参加人数が多いことを示しています。
Salesは、高い数字ほど取引が多く成立しているということです。
DAppsを利用時の注意点
DAppsは中央管理者がいないことで透明性の高い取引を実現できますが、利用は自己責任であることを把握しておきましょう。
トラブルが発生した際には、自分で対処する必要があります。
安全性の高い仕組みではありますが、リスクはゼロではありません。
実際にハッキングが行われたこともあり、損失が出ても補償はないことを理解して利用しましょう。
また、DAppsで利用する仮想通貨の価値は常に一定というわけではありません。
需要によって変動し、必ず収益を得られるというわけでもないことを理解しておくことも大切です。
例えば、DAppsを利用するために購入した仮想通貨の価格が購入時の価格を下回り、そのまま日本円などに交換した場合は損失が出ることになります。
仮想通貨は値動きが大きく、価格動向によっては大きな利益を得られる可能性はありますが、損失を被る可能性もあります。
DAppsの今後の見通しと将来性
DAppsの今後は、次のような見通しと将来性が考えられます。
- カテゴリーによって市場の成長速度は異なる
- DeFiの市場規模は拡大傾向
- 日本企業もDAppsの開発に参入している
- DAppsに関連した新しいビジネスモデルが生まれる可能性がある
- NFTの人気がDAppsの普及を推進している
- ブロックチェーンへの信頼度が鍵
今後もDAppsの開発は進むと予想されますが、カテゴリーごとに市場の成長速度は異なります。
仮想通貨は世界情勢や各国の金融政策にも影響を受けやすく、DeFiなどは仮想通貨への規制を強化する動きも見られます。
市場の成長は続いているものの、その程度は各カテゴリーごとに考える必要があるでしょう。
これまでのDAppsは海外で開発されたものが中心で、日本語表記がされていないものがほとんどです。
基本的に日本人には利用のハードルが高い状態でしたが、近年は日本企業の参入も始まっています。
特にNFT市場は日本でも急速に拡大し、NFTマーケットプレイスが増えてきました。
一例をみてみましょう。
Coincheck NFT(β版)は暗号資産交換業者が運営するマーケットプレイスで、ユーザー同士が直接NFTと暗号資産の交換取引ができます。
取引所とNFTマーケットが一体化し、取引所の口座を開設する手間を省けるのがメリットです。
ネットワーク手数料が無料であることから、気軽に利用しやすいでしょう。
DAppsは毎年のように、新しいカテゴリーやビジネスモデルが誕生しています。
今後も誕生していく可能性はあり、DAppsの市場からは目が離せません。
今後どのように成長していくかは、ブロックチェーン技術や仮想通貨への信頼度が高まることがキーポイントになります。
DAppsの開発は進んでいますが、まだ広く普及しているとはいえず、「危険」という認識を持っている人も少なくありません。
このような状況を少しでも改善するため、2020年にはブロックチェーンの業界発展と利用者保護を図る団体「ブロックチェーンコンテンツ協会」が設立されました。
協会ではDAppsの法整備が遅れていることを指摘し、自主規制の検討も行っています。
このような活動が功を奏せば、今後もDAppsの市場は拡大し続けるでしょう。
新たなビジネスモデルを生み出すDApps
ブロックチェーン技術にスマートコントラクトを応用したDAppsのサービスは、デジタル上で資産を扱うことができ、さまざまなカテゴリーで提供されています。
個人情報が保護される・システムダウンが発生しにくいといったメリットが多い一方、発展途上の技術であるため、課題も少なくありません。
日本企業も参入に乗り出すなど今後も成長を続けることが予想されますが、大きな成長を期待するにはさらに認知度を高め、信頼を獲得することが求められます。
DAppsの開発に取り組むベンチャー企業に転職し、新しいビジネスモデルの誕生に関わりたいと考える方もいるでしょう。
DAppsを事業内容とするハイクラスのベンチャー転職なら、フォルトナベンチャーズの利用がおすすめです。
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