「コンサルタントへの転職の際に、学歴は問われるのでしょうか?」
未経験からコンサルファームへの転職をお考えの方から、このようなご質問をよく頂きます。
一定以上の学歴がないと面接に進めない「学歴フィルター」が話題になることがありますが、コンサル業界でも学歴フィルターは存在するのでしょうか。
結論を言えば、確かにコンサル業界では多くの企業で学歴の壁が存在します。
一方で、それを乗り越える方法が存在するのも事実です。
この記事では、コンサル業界の学歴フィルターの実態や、コンサルファームが学歴を重視する理由、そして学歴の壁を超えてコンサル転職を実現する方法について解説します。
「いわゆる高学歴ではないのだが、コンサルタントに転職したい…」という方はぜひご覧ください。
コンサルタントへの転職・就職に学歴は重要
冒頭に述べた通り、コンサルタントへの転職・就職の際に学歴は重要なファクターとして確認されます。
しかし、重要視される度合いはコンサルファームによって異なるため、希望する会社に勤めているコンサルタントの学歴から、どの程度学歴を重視する傾向にあるのか確認してみるのが一つの方法です。
特に外資系や戦略系には学歴の壁がある
特に外資系や戦略系のコンサルファームは学歴を重視する傾向にあります。
このようなファームが求める「高学歴」の基準は、海外有名大学をはじめ、国内であれば以下の大学がメインターゲットになります。
・東京大学
・京都大学
・一橋大学
・東京工業大学
・旧帝大(北海道、東北、名古屋、大阪、九州)
・慶應義塾大学
・早稲田大学
※ここに挙げていない大学がNGということではありません。あくまでもメインとしてターゲットになることが多い大学を挙げています。
他にも医学部卒業生などもターゲットになりますし、大学自体はメインターゲットではないが特定の学部だけはOKという場合もあります。
総合系ファームやその他のファームでは、MARCH(明治、青山学院、立教、中央、法政)や関関同立(関西、関西学院、同志社、立命館)等の卒業生も多く在席しています。
学歴フィルターがあるのは事実ですが、そのようなフィルターを設けているコンサルファームの募集要項には、「4年制大学卒業」程度の学歴要件しか書いていないことがほとんどです。
そのため、外からはなかなか実態がつかめません。
自分の学歴は果たして学歴の壁を超えられるのか?と不安な方は、一度お気軽に弊社コンサルタントまでご相談ください。
各ファームの学歴フィルターに精通したプロフェッショナルが、可能性の有無について、お伝えをさせていただきます。
書類選考さえ通過すれば問題無し
学歴フィルターが問題になるのは、あくまでも書類選考時です。
書類選考さえ通ってしまえば、あとは面接において「この人はうちのファームで活躍出来そうか?」という点が見定められるため、学歴よりも職歴などの経験・スキル・人物面に焦点が移ります。
また、適性検査を導入しているファームでは、そこで一定のスクリーニングが出来るため、書類選考において学歴などの要件が緩和されている傾向にあります。
逆に、適性検査を課さず、書類選考後すぐに面接に入るというファームでは、面接官の負担も大きいことから、かなり厳しめな書類選考を行う傾向があると言えるでしょう。
学歴に不安のある場合は、適性検査を導入しているファームを中心に検討をしてみるというのも一つの手です。
適性検査を導入しているファームは下記のコラムで確認が出来ますので、ご参考にしてください。
独立系のコンサルファームは学歴不問のことも
外資系や戦略系などの知名度が高く人気のコンサルファームでは、ほぼすべてにおいて学歴が問われると考えて間違いありません。
一方、そのようなファーム出身者が設立した独立系のコンサルファームの中には、学歴よりも経験重視で採用を進めているファームも存在します。
もしご自身がファームのブランドにこだわらず、「コンサルタントの仕事を行いたい」ということであれば、選択肢は格段に広がります。
コンサルファームが学歴を重視する3つの理由
「学歴の高さと、仕事が出来る出来ないは関係ないではないか!」と思われる方も多いと思います。
確かに実態としては関係のないケースも多いですが、コンサルファームが選考において学歴を重視するのは、それ相応の理由があります。
学歴重視の風潮が生まれた3つの理由について見ていきましょう。
1.応募者をスクリーニングする
外資系などの人気のコンサルファームを志望する方は少なくありません。
近年では東大生・京大生などの高学歴な学生が選ぶ就職先ランキングで、コンサルファームが上位に上がることが増えてきました。
新卒採用だけでなく、中途採用においてももわずか1人、2人の採用枠を巡って数百人、数千人の応募が集まります。
面接官を務めるのは現場のコンサルタントであることが多く、多忙なスケジュールの合間を縫って面接を行っています。
そのため、すべての応募者一人ひとりに対して面接をすることは、会社側にとっては多大な手間であり負担となってしまいます。
スムーズに採用業務を進めていくためにも、学歴フィルターを設けて応募者を絞り込むことが合理的だと判断するファームが多いということでしょう。
こうした実情を理解するために、コンサルファームの選考プロセス全般を理解しておくことは役に立ちます。
下記コラムではコンサル転職の選考プロセスや流れをご説明していますので、こちらもご参考にしてください。
絶対に知っておきたいコンサル転職の流れ・選考プロセス・スケジュール
2.高学歴は業務との親和性が高い
コンサルタントには仕事柄、高い問題解決力が要求されます。
優秀な頭脳が揃うクライアント企業が解決できない問題と対峙するわけですから、相応の地頭の良さと、それを伸ばすために努力し続けるスタンスが必要であると言えるでしょう。
そのため、「コンサルタントに必要な資質は何か?」という質問に対し、自分の頭で考える癖があることや、常に最先端の知見を学び続けることなどを重要な資質として挙げるパートナーも多いです。
こうした特性は、受験戦争を勝ち抜いてきた高学歴層が持っていることが多く、そのため学歴が一つの指標となっていると言えます。
3.クライアントへの説得力が増す
コンサルファームでは新規クライアントを開拓する際や案件獲得の際に、アピールする手段として自社のコンサルタントの経歴を見せることがあります。
クライアント側は当然コンサルタントの実績だけでなく学歴も見ることになるので、よりアピール力の高い高学歴者をそろえておきたいと考えるのは自然なことです。
また、学歴フィルターを設けているような人気のファームのクライアントは、大半が日本を代表する大手企業です。
そのような企業に勤める人たちの学歴もまた高いため、その人たちに対してコンサルティングを行う人たちの学歴もまた、高いものが要求される傾向にあります。
中には、「自分よりも学歴が低いコンサルタントに依頼するのは抵抗がある」と考える方もいるでしょう。
高学歴者をそろえておくならば、心理的にもクライアントが依頼しやすくなるという側面があると言えます。
学歴の壁を超えてコンサル転職を実現する3つの方法
コンサルファーム、中でも外資系や戦略系などの人気企業は、応募者の学歴を重視します。
しかし、学歴が無ければそうした企業に絶対に行けないかというと、そういうわけではありません。
道のりが険しいのは確かですが、学歴の壁を乗り越えてコンサル転職を実現する方法がいくつか存在しますので、そちらをご紹介します。
1.学歴不問のコンサルファーム・成長企業で経験を積む
コンサルファームが最も採用したいのはコンサル経験者であるため、コンサル転職を有利に進めるためにはまずコンサル経験者になることが重要です。
学歴の壁があるという話をしてきましたが、実際には学歴不問・経験重視で採用を行っているコンサルティングファームも存在します。
世間的にあまり名が知られていないものの、著名なファーム出身者によって設立されており、コンサル業界では一定のプレゼンスがあるという企業もたくさんあります。
まずは一足飛びに人気ファームを目指すのではなく、こうしたファームに転職することでコンサル経験者となり、人気企業への挑戦を行うことも一つの手です。
また、特に中小企業やベンチャーなどに勤めているが、人気の大手コンサルファームに入りたい、という方は、コンサルに限らずまずは大手企業や成長企業(メガベンチャー含む)に入社することも一つの方法です。
というのも、そうした大手ファームのクライアントは大手企業であることから、バックグラウンドとして大手企業出身者を求めていることが多いのです。
そうした企業の中でも、最新のビジネスモデルや先端技術に触れられるような、成長産業に身を置くことがポイントになります。
成長産業であれば、学歴不問・実力重視で積極採用を行っている企業も多く、チャンスが更に広がるからです。
2.ITなどの専門性を磨く
近年では、どのファームもテクノロジー/デジタルに注力しています。
どのファームの求人を見ても、デジタルトランスフォーメーション(DX)という単語を目にしないことはないほどです。
データサイエンスやAI、IoT、サイバーセキュリティといった最先端の技術に詳しい方のニーズは高く、学歴の壁を超えることができます。
高専卒の方や、専門学校卒の方で、こうした専門性を持つ方が有名ファームに転職成功するケースは珍しくありません。
一方でこうした領域に詳しい方は、修士課程を修了しているなど、そもそも高学歴であることも多いと思います。
しかし、ファームで積極採用しているのはこのような層だけではありません。一般的なIT技術に関する知見を持つ方も、積極的に採用しているのです。
相当ハードなキャリアチェンジになるので安易にお薦めはできませんが、エンジニアにジョブチェンジし、そこからITコンサルタントを目指すキャリアパスは学歴の壁を突破できる可能性を秘めています。
ITが人気だからと言って、適性が無いのにエンジニアの道に進むのはそもそも難しいと思いますが、IT技術に対して一定の興味と適性があり、ご年齢・経済状況的にもチャレンジができる方は、選択肢の一つとなるでしょう。
3.有名MBAを卒業する
これは学歴そのものをアップデートする方法になります。
基本的にファームの選考では学部の偏差値が見られますが、有名MBAを卒業することでそちらが最終学歴となり、学歴フィルターを突破できるようになります。
特に海外の有名MBAであれば、ビジネスに対する知見だけでなく英語力も身に着けることができ、コンサル転職に大きく近づく選択肢となります。
ただ、下記コラムにも記載していますが、すでにコンサルファームの学歴フィルターを突破できている方が、コンサル転職のためだけにMBAを取得するメリットはありません。
もちろん、その他の目的であればメリットは十分にありますので、その点は下記コラムをご参照ください。
まずは有名なファームを目指さない
以上、学歴の壁を乗り越えてコンサル転職を実現する代表的な方法をお伝えしてきましたが、前提として押さえておきたい考え方があります。
それは、最初から有名なファームを目指さない、ということです。
有名なファームになるほど高学歴層が殺到するため、不利な状態であることは否めません。
しかし、高学歴の未経験者よりも、そうではない学歴のコンサル経験者が採用されるケースは多々あります。
そのため、1でお伝えした通り、最初から有名なファームを目指すのではなく、今の経験をそのまま評価してくれるファームで研鑽するのが1つの手になります。
現在では有名なコンサルファーム出身者が設立した独立系ファームも非常に増えてきました。
多くの選択肢がある状況ですので、まずは幅広く可能性を探るところから始めて、数年スパンで計画を練るのがお薦めです。
本当にコンサルを目指すべきか?も考える
そもそも何故コンサルタントになりたいのでしょうか?
もしかすると、漠然とした憧れからくるもので、紐解いてみると実はやりたいことはコンサルタントではなかった、という事例は山のようにあります。
実際にコンサルタントになったは良いが、前職の方が裁量もあったし、仕事としてもやりがいがあった、などという方もいらっしゃいます。
まずは、コンサルタントの仕事内容をしっかりと理解したうえで、ご自身の目指したい将来像を描きつつ、本当にコンサルを目指すべきなのか?を見極める必要があるでしょう。
そのためのディスカッションパートナーとして、ぜひ弊社コンサルタントを活用下さい。
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