ケース・インタビューとは、面接官がクライアントの立場で課題を提示し、その解決策の提言を求めるシミュレーション形式の面接です。
限られた時間の中で質問への回答を作り上げ、それを伝える過程において、コンサルティングに求められる多くの資質が試される場となります。
本章では、戦略ファームの登竜門であるケース・インタビューについて、事例と対策についてご紹介いたします。
フェルミ推定について
フェルミ推定とは、下記に挙げる例題のように、実際に調査することが難しい数量などを、最低限の情報、知識で論理的に概算する手法です。 「今日本で宙に浮いているゴルフボールの数はいくつでしょうか?」 「宅配ピザの市場規模はいくらでしょうか?」 「東京オリンピックの経済効果はいくらでしょうか?」 戦略ファームのケース・インタビューにおいては、 ① XXの年間売上を推定してください。 ← フェルミ推定 ② ①の売上を向上させる打ち手を提言してください。 という二段構えでの出題も多く見られ、設問②を解くためのウォーミングアップのようなものです。 出来ることは大前提となりますが、一方で肝心の②の対策不足の方が多くみられますので、フェルミ推定の対策はそこそこに、設問②の対策に取り掛かりましょう。
ケース・インタビューの出題事例
BCG
- 航空会社で長期的に高く安定した収益を確保するにはどうしたらよいでしょうか?
- 画期的な新薬の販売戦略、価格設定にはどういったアドバイスがよいでしょうか?
WEBサイトより引用 https://www.bcg.com/ja-jp/careers/path/consulting/practice-interview-cases.aspx
A.T.カーニー
- ある自動車用バッテリーのメーカーがマーケットシェアを低下させており、利益率も悪化している。この企業はどのようなアクションを行うべきか?
- クライアントである欧州の菓子メーカーが米国市場に高級商品ラインで参入しようとしている。このクライアントはそれを実行すべきか?
- ある投資家集団が4万人収容のコンサート会場を建設しようとしている。どのような要因について検討を行うことが必要か?
ケース・インタビューに臨む際の心構え/TIPS
大まかなアプローチとして、下記イメージとなります。
- 情報を集めて紡ぎ合わせる
- 複数の解決策オプションを出していく
- その中で最も影響の大きいものを選択する
- そしてその内容を説得力を持って伝える
より詳細な留意点については、各戦略ファームに紹介されているTIPSが助けとなります。
BCGホームページより
- 面接官に質問する
- 理解が曖昧なまま分析に入らない
- 課題の構造化と、課題解決の枠組みを意識する
- 優先順位を考える
- 考えてから話す
- 課題解決の仮説を立てる際にクリエイティビティを意識する
- 定型の枠組みにとらわれない
- 実際のビジネスにおけるリアリティを考慮する
- 素早く正確に計算する
- 複数の考えを統合し、分析から結論を引き出す
- 答えがはっきりしなくてもうろたえない
- 自分の考えに拘らない
- 一人で考えない
- ケース情報を外に流したり、事前知識を用いたりしない
- 自然体でケースインタビューを楽しむ
WEBサイトより引用 https://www.bcg.com/ja-jp/careers/path/consulting/interview-process-tips.aspx
マッキンゼー社ホームページより
トレーニング方法
一人トレーニング
テスト勉強的に机に向かってケースを解くだけではなく、日々の生活において常に「考える」こと癖付けしよう。戦略コンサルタントの仕事は考えることが日常なのだから。
【課題解決への取り組み】
- 職場やプライベートにおける「課題解決」に取り組もう。
- 日々流れ込むニュース(日経新聞の一面だけでも良い)から、社会、企業が抱える課題について、「自分であれば、どのように解決するか?」の視点で思考を巡らせてみよう。
【インプットによる補強】
取り組む中で、自分に足りない部分について、インプットを増やし補強しよう。
例えば、
- 知識が足りない(一般知識、会計基礎知識、経営知識や用語等)
- 各業界のビジネス構造/収益モデル、トレンドについて知らない
- 具体的な打ち手/発想が出てこない
- 構造化が苦手
- 初期仮説構築が苦手
etc.
二人トレーニング(壁打ち/ロープレ)
一人でのトレーニングには限界がある。なぜなら、実際の面接では、1人で正しい答えを出すことが求められているわけではなく、面接官からの指摘や質問をはじめ、相互コミュニケーションが発生する為だ。
例えば、
- 戦略コンサルタント出身の友人/知人との練習
- エージェントとの練習
- ケース・インタビューの体験付き説明会への参加
等を通じて自身が気づいていない、思考上の癖や偏り、コミュニケーション上の課題について、フィードバックをもらい、さらなる高みを目指そう。
フォルトナではケース・インタビュー対策として、過去事例をもとにロープレを実施した上で、現在のレベルに合わせて、「強化すべきポイント」「具体的なトレーニング方法」をフィードバック/アドバイスしております。
是非一度お気軽にご相談下さい。
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