「世界をデザインする」というビジョンを掲げ、テクノロジーの力を活用したコンサルティングビジネスを展開するノースサンド。
「働きがいのある会社」に5年連続ベストカンパニーとして選出されるなど、カルチャーを大切にした採用や組織づくりを行っている点が特長的です。
今回のインタビューでは、取締役の佐々木様と、採用責任者の新山様に登場頂きます。
お二方のこれまでのキャリアを紐解きつつ、ノースサンドの特長的なカルチャーや、同社で得られる経験、同社の歴史とこれからなど、様々なお話をお伺いしました。
取締役 佐々木 耕平様 プロフィール
大阪大学大学院を修了後、ソフトバンクモバイル株式会社(現ソフトバンク株式会社)にてエンジニア職を経験。ベイカレント・コンサルティングに転職後、代表の前田氏とともにノースサンドを設立。趣味はサーフィンで土日のうちどちらかは必ず海に行っている。最近はゴルフも。お酒はハイボールがお気に入り。座右の銘は「努力は実る」。
人事部 採用責任者 新山 純様 プロフィール
大学卒業後、2009年に日本ビジネスシステムズへ入社。業界横断でのITシステム導入プロジェクト責任者、システムエンジニアをはじめ、新規サービス開発、サービスヘルプデスクを経験。2016年10月にノースサンドへ参画。コンサルタントとしてのキャリアをスタートし、2020年4月よりコンサルティング事業部ディレクターに就任。数十名規模の現場統括責任者をはじめ、複数クライアントの品質管理責任者を担当。2022年2月より人事部採用責任者に就任。
神は細部に宿る。“異質な”コンサルタントのプロフェッショナリズム。
[春日]
本日は宜しくお願い致します。まずは、お二人のこれまでのご経歴を教えてください。
[佐々木様]
私はソフトバンクに新卒入社をし、ネットワークエンジニアをやっていました。そこから2013年の11月にベイカレント・コンサルティングに転職し、2年ほどで退職。ノースサンドの立ち上げに参画したという感じですね。
[新山様]
私は新卒でJBS(日本ビジネスシステムズ)に就職をして、インフラ系のエンジニアになりました。何故その職を選んだのかというと、家族の影響が大きかったんです。父親はエンジニアで、兄もデジカメの設計をしていまして、家系的に「手に職」という感じで。ただ、私自身は文系ですし、元々ITには長けていませんでした。新卒の面接時も「君は何故IT業界で働きたいんだ?」と聞かれた際、「これからの世の中はインターネットだと思うからです」で押し切り、5回もの面接を突破しました。
[佐々木様]
2008年頃だからこそ許された話だね(笑)。
[新山様]
ですね(笑)。最初はサーバーの物理的なキッティング作業などから始め、構築からシステム導入まで手掛け、そのうちプロジェクトマネージャーを経験するようになりました。PMをやるようになってからは、プリセールスとして仕事を取ってくることが増えました。また、前職はマイクロソフト系のソリューションを扱っていたので、マイクロソフトと協業して世に出る前の製品やサービスを一緒に開発する経験もしました。結果として、7年半ぐらい在籍していましたね。
[春日]
そこから何故コンサルになろうと思ったんですか?
[新山様]
佐々木たちとの出会いがきっかけでした。当時佐々木が前職にいた時、同じクライアント様のプロジェクトで一緒になったことがあったんです。もう、出会った瞬間から異質な存在でした。
[春日]
佐々木さんのチームがですか?
[新山様]
はい。佐々木個人も異質ですが(笑)。
[佐々木様]
確かにね(笑)。
[新山様]
佐々木たちの仕事に臨む姿勢がとても印象的だったんです。「コンサルの人たちって、ここまで考えてやっているんだ」と。「エンジニアは技術力こそすべて」という世界で育ってきた私にとって、佐々木たちが顧客目線を徹底していることにとても驚きがありました。
加えて、ITのスキルは一定身に着けられたかなというタイミングだったんです。この先のキャリアを考えたとき、やはり顧客に貢献出来る幅を広げたいなと思い、改めてコンサル業界に足を踏み入れようと思いました。
色んな会社さんからお話は頂いたのですが、最終的には「誰と働くか」というシンプルな軸でノースサンドに決めました。ノースサンドの最初のオフィスで前田と佐々木に会った時のことは忘れもしません。ちょっと黒くて怖い人たちだな…と(笑)。
真面目な話、2人から色んな熱い想いを聞かせてもらう中で、すごく感化された自分がいたんです。キャリアチェンジになるので、どこまで通用するか分からない怖さはありましたが、それ以上に「この人たちと一緒に働かせてもらって、成長したいな」という素直な気持ちがありました。仮に自分が成果を挙げられなかったとしても、もうやるしかないと腹をくくれましたね。
[春日]
新山さんから見て、コンサルタントとしての佐々木さんたちはどのように見えたのですか?
[新山様]
1つ事例を挙げれば、それまでの私からすると、会議って「定刻通りに、時間内に終わらせるもの」ぐらいのイメージだったんです。それが、佐々木たちは事前にものすごい綿密な準備をしているし、ファシリテーションやアウトプットの質も含めて、「情熱が違うな」とすごく感じたんですね。会議のゴールは明確になっていて、あとはイエスと言ってもらうだけ。何か伝えなければいけないことは、そこに嫌味がないように伝える。こうしたことの1個1個が、輝きを放って感じられました。
またある時、元々会議のファシリテートを担当してる方が急遽お休みになったために、別の方が代打で会議を進行したんですが、非常にクオリティが高かったんです。プロフェッショナルってこういうものだよなと感じましたね。正直当時の私は、一つ一つのことにここまでの心血を注ぐことは出来ていませんでした。
[春日]
実際にノースサンドに入社をし、コンサルタントになってみていかがでしたか?
[新山様]
最初は苦労しましたね。まず、システムエンジニア脳のままだったので、「課題解決=テクノロジーで実現するもの」と凝り固まっていました。「これはこのシステムの設定でいけます」みたいなことをお客様に言っても、全然会話がかみ合わない(笑)。でも、お客様に寄り添ってよくよく課題をヒアリングしてみると、ビジネスプロセスに問題があることが分かったりして。あくまでもITって問題を解決するための手段の1個だよねと、改めて気づかされました。
また、実はノースサンドに入るまで、好んで本を読んだことは1度もなかったんです。でも前田を筆頭に、社員みんながいつも勉強している。そこに気づいたとき、「ちょっとやばいな」と思ったんです。そこから一生分の読書欲が湧いてきて、色んなことを学ぶようになりました。お客様と話す際「あの時本で読んだこれが役に立つな」と自分の引き出しが広がっていく実感がありましたね。こうやって知識を深める行動をとって、お客様とのコミュニケーションが変わっていったと思います。
目の前のことを一生懸命に。そうして掴んだノースサンド・ドリーム
[春日]
ありがとうございます。今お話し頂いたことは新山さんがノースサンドで実感した成長だと思うのですが、その成長の先に、ノースサンドの中ではどんなキャリアパスが描けるのでしょうか?特に会社からの視点で、佐々木さんはどうお考えでしょうか。
[佐々木様]
そうですね…。ちょっと視点は変わりますが、僕、そもそもキャリアパスって考えたことないんですよ。理想もないし、自分がどういうキャリアにしたいというのもなくて。別にそれが良いとも悪いとも思っておらず、「こういうキャリアにしたい」と思う方は全然そうすればいいと思っているんです。
ただ、結局成功する人って、今目の前にある仕事に、死に物狂いで取りかかってる。そこで成果を出すからこそ、次のポジションにしろ、新しい仕事にしろ、違う何かが出来ると思うんですよね。なのでキャリアパスも、この瞬間死に物狂いでやるモチベーションの源泉になっていれば別にいいと思うんです。でも「自分がいるべき場所はこの会社じゃない」とか、「この仕事、このプロジェクトじゃない」という言い訳に使われるキャリアパスは、本当に意味がないと思っていますし、そう思われる方はノースサンドのカルチャーにも合わないと思います。
某メディアで、とある有名外食チェーンの社長インタビューがやっていたんです。グローバル展開や企業努力の話は流暢に語られていたんですが、インタビュワーから「会社はもちろん、社長のキャリアにとって、これからの3年は重要になるんじゃないか?」という趣旨の質問が出た際、急に黙ってしまったんです。長い沈黙を破って出てきた言葉が、「自分のキャリアパスを考えたことない」。
その方は戦略ファームで誰もが羨む功績を出した後、ファンドを経てプロ経営者になった方ですが、その方でさえ、今目の前の仕事で成果を出すしか道を切り拓く方法はないと言っているんです。もちろん、会社やチームの未来を描いてはいると思うんですが、成功してる人になればなるほど、自分個人の未来って興味ない人がほとんどなんじゃないかなと思って。
コンサルタントの話に戻すと、どういうキャリアを築きたいとか、どういうプロジェクトをやりたいとか、どういう業界をやりたいとか、言うのであればどうぞやってください、と思うんです。選択肢は会社の中に既にあるし、これから会社の規模が大きくなればなるほど、当然お客様も増えていって選択肢も無限に増えていく。ノースサンドはある意味、コンサルタントとしてどんなキャリアでも作れるスタート地点。どうぞご自由に、お好きなようにやってくださいっていうのが、正直な感覚ですかね。
[春日]
僕もキャリアってそうあるべきものだと思うんです。そこは、佐々木さんのお話を伺うたびにブレることのない価値観だなと感じていますし、佐々木さんがよく仰る「評価は人からされるもの」という言葉とも通ずるものがあります。
一方で、例えば新山さんは今人事部でご活躍されていて、その異動は佐々木さんが決められたそうですね。ノースサンドはやはり結果を出した人を誰かが必ず見てくれていて、評価してくれている。その雰囲気を、ぜひ読者の方にお伝えしたいんです。
[佐々木様]
そうですね。活躍してる人って、絶対にビジネス的にモテると思うんですよ。コンサルタントはそれが露骨な業界なので、出来るコンサルタントはどんなに会社全体の稼働率が低くなっても、絶対に売れるんです。
春日さんの仰る通り、ノースサンドでは活躍してる人が目立つ仕組みができています。毎月の全社員集会の表彰もそうですが、活躍している社員にどんどんフォーカスするので、全社的に名前が知れ渡るんですよ。今では、月に1回紙の社内報を発行して社員の自宅に送ったりもしています。そこでは全社集会で表彰されないけど、活躍しているメンバーを意図的に取り上げています。250人以上(※)が目を通す冊子で、一躍時の人になれるんです。評価されている人が確実に目立つ仕組みができているので、その中でチャンスが生まれてくるんです。
そういった評価されている人がチャンスをつかもうとするのであれば、ノースサンドはそれを後押しする会社なんです。
例えばチャンスを掴もうとする行動としてわがままなローテーション(異動)希望があるかもしれない。今の新規事業の執行役員にも、かなりわがままな希望を出す人間がいるんですよ(笑)。でもその人はめちゃくちゃ実績を出してるし、めちゃくちゃノースサンドのマインドと合致した働き方をしている。そういう人のわがままは積極的に聞いてあげるんですね。そこは敢えて空気を読まずに「だってこの人いいじゃん」という抜擢をする会社だと思っています。
※インタビュー時(2022年7月)の社員数263名、2023年1月時点335名
[春日]
それはすごいことですよね。新山さんも実績を出してきた方なのでしょうが、どうやってチャンスをモノにされてきたのでしょうか。
[新山様]
1つ事例をお話しすると、入社後半年も経たないうちに、会社の中で新しい事業をやらせて欲しいと言ったんです。当時の上司に、「今ではない」とNOを突き付けてもらったのですが、それは大きかったですね。この会社で周りが認める成果を出してないことがはっきりと感じられたからです。自分の中では薄々感づいていましたが、「やっぱりそうだよな」と答え合わせが出来たんです。
では成果を出すためにはどうしたらよいかと会社を見渡したら、第一線で活躍されてきた方々がたくさんいるわけです。それはもう頭を下げて、いっぱい勉強させて頂いて、現場で実践を繰り返しました。
その中で逆にびっくりしたのは、皆さん驚くほど優しいんです。仕事でお給料を頂く以上、全部が全部楽しいかと言ったらそんなことはないと思います。でも、ノースサンドではすごく配慮をして頂けることが多くて。ここまで考えてくれる方たちと働くことは、私の社会人人生の中では初めてでしたし、本当に楽しいです。
それこそ佐々木にも話をよく聞いてもらってきましたが、くだらない話をしていても結局は仕事の話になるんです。すると「俺のときはこうやってたよ」と、アドバイスを頂ける。そこから数%ずつ、有識者のエッセンスが入ってくるんですよね。佐々木と話した翌日、そのエッセンスが頭の中にいるわけですよ。
[春日]
ミニ佐々木さんみたいのがいるわけですね(笑)。
[新山様]
佐々木に限らず、周りに賢い方がたくさんいるんです。そういう方々に多くのヒントを頂きながら、それによって力を培ってきました。「自分1人では大したことが出来ない」「そもそも自分は大したことない」とずっと思ってやってきました。周りの方々に本当に支えられて今の自分がいるんです。僕、今ノースサンドを受けても多分入れないですよ。
[佐々木様]
どのバージョンの新山かにもよりますね(笑)。
[新山様]
正直入れたのはラッキーだ、奇跡だ、というのが正直な気持ちですね(笑)。
[佐々木様]
一番ノースサンド・ドリームを叶えているのは新山ですね。創業後1年ちょっとで入社して、その後2年ほどで2年連続年間MVP。鳴り物入りでディレクターになった。当時のディレクターって、新山ともう一人ぐらいしかいないですから。しかも新山はコンサルたたき上げではない。会社の中でトップオブトップに登り詰め、そこから人事に来てもらったんです。
[新山様]
お客様をもっとより幸せにしたい、自分が出来ることを最大化したい、との想いでノースサンドに来ました。でも、飛び込んだのは自分の責任なので、自分だけで背負って生きていく覚悟をしていたんです。それなのに、びっくりするほど手を差し伸べて頂いたり、色んな熱いメッセージや温かい時間を頂いたりして、一番の幸せ者だなと思っています。
[春日]
周りがすごくちゃんと見てくれているわけですね。では逆に、新山さんはこれまでの会社の成長をどう見て、どう感じられてきたのでしょうか?
[新山様]
もちろん、これまで色んなことがありましたし、特に8Rules(※)という行動指針が出来る前までは結構色んなことが起きました。でも、大切な軸の部分をずっとぶらさずに経営をしてきて頂いていることにすごく感謝しています。
創業間もない時期に入社したこともあり、最近入ってきたメンバーに比べ、私はトップで走っている方々から多くの時間を頂いてきました。そんな私が、何かを経営層のせいにしたら負けなんです。例えば今、新卒のメンバーが佐々木を飲みに誘えるかと言ったら、無理じゃないですか。
※8Rules・・・ノースサンドが掲げる8つの行動指針。「スピードで圧倒しよう」「 情熱がなければ意味がない」「想像力と思いやりを持つ」「 迷わずチャレンジしよう」「 感謝・尊敬・謙遜」「圧倒的な努力で驚かす」「 論理*感情で人を動かす」「絆を深めよう」という独自の行動指針のこと。
[佐々木様]
100%無理ですね。
[春日]
なかなか話しかけられないですよね。
[新山様]
でも、私はそういう時間をたくさん頂いてきたんです。そういう人間が能動的に会社の魅力を伝えていくことが自分に与えられた役割だと思っています。
会社が成長すれば、会社の方向性について色んなことを言う人がいますが、結局はそこにいる自分が当事者としてどうしたいかが全てだと思うんです。
僕がもらった熱量を新しい世代にどんどん伝播させられれば、会社が500人になっても1000人になってもうまくいくと思っています。仮に不測の事態が起きても、同じ方向を向いてる仲間が500人もいるんだったら、絶対乗り越えられるでしょって。なので、経営についての心配は特に無いです。
むしろこれだけの熱量を持った人たちと働けることは、凄いことだと思うんです。
例えば何か社内の企画があったら、佐々木のレビューを通すために、みんな2日眠れないぐらい考え抜くんですよ。企画一つに対する熱量が半端じゃないんです。「これ絶対通らなさそうだよね」って話しているときは苦しいんですけど(笑)、それぐらい熱量を持っている人と働けることって、人生で何回もあることではないと思います。
[春日]
熱いですね。新山さんは本当にノースサンドのカルチャーを体現されている方なんですね。
[佐々木様]
新山はもう、僕より忙しいですよ。一日中面接していますしね。
[新山様]
でも毎日楽しいです。僕は佐々木から多くのことを学ばせてもらっています。1つ1つの仕事に120%で立ち向かっていますが、ふと気を抜いた瞬間が生まれてしまう。「顔が死んでるぞ」なんて言われたりするんですが、そうやって身近で理解してくれている人が諭してくれる。その度にやっぱりもっと気を付けなきゃダメだ、と背筋が伸びるんです。
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