NEWコンサルティング営業とは?仕事内容や必要なスキル、向いている人を解説

コンサルティング営業とは、顧客の課題やニーズに寄り添い、自社・他社の商品やサービスを通じて解決策を提供する営業職のことです。

従来の一方的な売り込みとは異なり、コンサルタントのように顧客のビジネスを理解し、信頼関係を構築しながら、共に価値を創造していくことが求められます。

本記事では、コンサルティング営業の仕事内容や必要なスキル、向いている人物像などを詳しく解説します。

コンサルティング営業に転職するにはどのように準備していけばよいのかもお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。

コンサルティング営業とは

コンサルティング営業は、顧客の抱える課題やニーズを第一に考え、自社だけではなく他社の商品やサービスも提案・販売する営業スタイルのことを指します。単に自社の商品をアピールし売り込むのではなく、顧客の問題解決に向けたソリューションを提供するのが特徴です。

毎回他社の商品・サービスを提案していては自社の売上につながらず事業が成り立たなくなってしまうため、顧客の課題解決を第一としつつ、いかに自社の商品・サービスにつなげるかが重要になってきます。自社が利益を得られる場面はどこかを見極めることも、コンサルティング営業では重要です。

コンサルティング営業は顧客との強い信頼関係構築が求められる一方、自社の売上にも直結するやりがいのある仕事だと言えるでしょう。

コンサルタントとの違い

コンサルタントとコンサルティング営業は名前は似ていますが、業務内容は異なります。

コンサルタントは企業や個人が抱える課題を客観的に把握し、課題解決へ向けて提案・実施を行います。場合によっては、企業に出向し業務の中核を担うプロジェクトリーダーとして活動することも少なくありません。

一方、コンサルティング営業は企業や個人が抱える課題に対して「自社(場合によっては他社)サービスを活用する」ことで、どのように課題解決ができるのかを提案します。コンサルタントは課題解決のアドバイスが主な仕事ですが、コンサルティング営業は自社サービスの販売が最終目的です。

ソリューション営業との違い

コンサルティング営業とソリューション営業はよく似ており、どちらも顧客の課題をヒアリングし、解決策を提示する営業スタイルです。ただし、ソリューション営業は最終的な解決策として自社の商品・サービスを優先的に提案することに対し、コンサルティング営業の提案するのは自社の商品・サービスに限りません。多様化した顧客のニーズや課題に対し、他社商品・サービスを含めより幅広い視点で解決策を提案するのが、コンサルティング営業の特徴と言えるでしょう。

コンサルティング営業の仕事内容と流れ

コンサルティング営業 仕事内容

次に、コンサルティング営業の仕事内容と流れを紹介していきます。

  1. 顧客の課題点を引き出すためのヒアリング
  2. 問題解決のための施策検討
  3. 自社サービス(他社サービス)を使った解決策の提案

上記のように、コンサルティング営業は顧客の課題解決に向け、ヒアリング・検討・提案のサイクルを回していく仕事です。次の項目で具体的な内容を解説していきます。

顧客の課題点を引き出すためのヒアリング

コンサルティング営業では、まず顧客のニーズや課題をしっかりとヒアリングすることが重要です。顧客との会話のなかから、次のようなポイントを引き出していきます。

  • 現在の業務内容や進め方
  • 業務を行ううえでの障壁や非効率な点
  • 業績向上のために改善したい点
  • 今後目指したい事業の方向性

これらの情報を引き出すためには、オープンクエスチョンを活用し、顧客に自由に語ってもらいます。

顧客の話に耳を傾け、真剣に課題解決に取り組む姿勢を見せることで、信頼関係の構築となるのです。ヒアリングから得た情報を整理・分析し、次のステップである施策検討につなげていきます。

問題解決のための施策検討

次に、問題解決のための施策を検討していきます。

コンサルティング営業では、ヒアリングで明らかになった顧客の課題に対して、適切な解決策を検討していきます。この際、以下のようなポイントを意識しながら施策を立案していきます。

  • 課題の本質を見極める

表面的な問題だけでなく根本原因を探る

  • 顧客のリソースや制約条件を考慮する

人員、予算、スケジュールなどの制約を踏まえる

  • 複数の選択肢を用意する

一つの方向性に偏らず、いくつかの代替案も検討

  • 実現可能性を吟味する

理想論だけでなく、実行難易度も見極める

このように、顧客の状況をしっかりと把握し、最適な問題解決の施策を練り上げていきます。

自社サービス(他社サービス)を使った解決策の提案

顧客の課題に対して、コンサルティング営業は最適な解決策を提案します。この際、他社のサービスが最も顧客にとってメリットがある場合は他社サービスを提案することもあります。

解決策を提案する際は、サービス導入後の将来像を具体的にイメージさせることが重要です。数字を使って定量的なメリットを示したり、導入事例と照らし合わせたりすることで説得力が増します。提案が通れば、その後は円滑に導入やフォローができるよう、関係各所との調整を行います。

コンサルティング営業のやりがい

コンサルティング営業ならではのやりがいとして、以下の3つが挙げられます。

  • 達成感が得られ結果が評価されやすい
  • 顧客の課題解決をサポートできる
  • 幅広い業界知識が身につく

以下の項目で詳しく解説していきます。

達成感が得られ結果が評価されやすい

コンサルティング営業は成果主義の要素が強い仕事です。自分の提案がクライアントに採用され、課題解決につながった場合の達成感は非常に大きいでしょう。営業職のなかでも、コンサルティング営業は特に結果が数字に表れやすい特徴があります。

例えば、コンサルティング営業の成果は以下のような指標で評価されることが多いです。

  • 売上・利益への貢献度
  • クライアントの課題解決率
  • クライアント満足度・信頼度

このように明確な評価軸があるため、自身の頑張りが正当に評価されやすい環境だと言えます。もちろん裏を返せばプレッシャーも大きい仕事ですが、高い目標達成のために自分を鍛えていける点はコンサルティング営業の大きな魅力と言えるでしょう。達成感とともに、それが給与などの待遇面にもストレートに反映されるのがこの仕事のやりがいの一つです。

顧客の課題解決をサポートできる

コンサルティング営業の大きなやりがいの一つが、顧客の課題解決をサポートできることです。顧客の抱えるさまざまな悩みに真摯に向き合い、ときには一緒に頭を悩ませながら、最適なソリューションを見出していきます。

顧客が抱える課題は十人十色です。一つひとつ丁寧に向き合い、自社の強みを生かしながら課題解決に導くことで、顧客から大きな信頼を得ることができます。信頼を得ることができれば、継続して課題解決していくことにもつながります。

幅広い業界知識が身につく

コンサルティング営業では、顧客の課題解決のためにさまざまな業界の知識を習得する必要があります。担当する顧客は多岐にわたるため、それぞれの業界の動向や特徴を理解しておくことが求められるのです。コンサルティング営業を通じて幅広い業界の知見が身につくことで、将来的にはどの業界に転職しても活躍できる土台ができあがります。業界を俯瞰する力が身につくことは、コンサルティング営業の大きなやりがいの一つと言えるでしょう。

コンサルティング営業に向いている人の特徴

次に、コンサルティング営業に向いている人の特徴を解説します。これからコンサルティング営業を仕事にしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

  • 他者の悩みに寄り添える人
  • 好奇心旺盛な人
  • 清潔感がありハキハキ明るく話せる人
  • 多角的な視点で物事を俯瞰できる人

顧客をコンサルティングするためには、業界や社会全体の動向、トレンドを把握しておく必要があります。上記の内容にいくつか当てはまる項目があれば、コンサルティング営業に向いていると言えるでしょう。

他者の悩みに寄り添える人

コンサルティング営業に向いているのは、他者の悩みに共感し寄り添える人です。顧客の抱える課題は多岐に渡ります。

例えば、売上が伸び悩んでいる、新規顧客の開拓に課題があるといった悩みが考えられます。

コンサルティング営業はこうした課題に対し、顧客の立場に立って真摯に向き合うことが求められます。相手の気持ちを汲み取り、問題の本質を見抜く洞察力が必要不可欠です。

顧客の悩みに共感しながら接するコンサルティング営業は、強い信頼関係の構築につながります。そうすることで、適切な課題解決への道筋を示しやすくなるでしょう。

好奇心旺盛な人

コンサルティング営業に向いている人は、好奇心旺盛な人です。顧客のさまざまな業界や課題に興味をもち、深く理解しようとする姿勢が重要になります。好奇心が旺盛な人材は、未知の業界と関わることになったとしても、自発的に顧客の業界情報を収集できます。また、顧客の抱える課題の背景にまで踏み込んで考えることも厭わないでしょう。

このように、好奇心は顧客理解とソリューション提案の源泉となります。幅広い知識とアイデアを武器に、顧客の課題解決に貢献できるのがコンサルティング営業のメリットです。

清潔感がありハキハキ明るく話せる人

コンサルティング営業は、顧客との対面でのコミュニケーションによって業務を行います。そのため、第一印象から好感がもてるような清潔感のある身だしなみが求められます。

また、ハキハキと明るい口調で話せることも大切です。顧客に対して前向きで活発な印象を与えられるよう、聞き取りやすい発音、明るく前向きな語気、笑顔を忘れないなどを意識しましょう。 清潔感と明るい対応は、コンサルティング営業として顧客との信頼関係を築くうえで欠かせない要素と言えるでしょう。

多角的な視点で物事を俯瞰できる人

コンサルティング営業に向いている人として、多面的な視点から物事を見渡せる人も挙げられます。なぜなら、顧客の抱える課題は複雑で、一つの観点だけでは本質的な問題点を見落としてしまうことがあるためです。

顧客企業の外部環境と内部要因の両面から課題を分析し、ビジネス全体を俯瞰する力がコンサルティング営業には不可欠です。物事の本質を多角的に捉え、顧客にとっての最適解を導き出せる人こそ、コンサルティング営業に向いているといえるでしょう。

コンサルティング営業に必要なスキル

コンサルティング営業 スキル

次に、コンサルティング営業に必要なスキルを紹介します。

  • ヒアリング力
  • リサーチ力
  • 分析力
  • ロジカルシンキング
  • 提案力
  • ソーシャルスキル
  • 問題解決力

一つひとつのスキルが重要です。以下の項目で詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

ヒアリング力

コンサルティング営業に欠かせないスキルが、ヒアリング力です。相手の話に真摯に耳を傾け、課題の本質を見抜く力が求められます。

ヒアリング力を養うには、日頃から人の話を丁寧に聞く習慣をつけることが大切です。相手の言葉の裏側にある真意を汲み取ろうとする意識をもちましょう。また、さまざまな業界の情報をインプットしておくことで、多角的な視点からの質問力も高まります。

リサーチ力

コンサルティング営業にとって重要なスキルの一つがリサーチ力です。なぜなら、コンサルティング営業は顧客企業の業界動向や競合他社の情報を収集し、分析する必要があるためです。また、マーケティングの知識も身につけておくことが望ましいです。自社サービスの強みを生かし、顧客企業の課題解決につなげるためには、ターゲティング、ポジショニング、プロモーションといったマーケティングスキルも重要になってくるでしょう。

分析力

コンサルティング営業では、顧客の課題やニーズを正確に把握し、適切な解決策を提案するためにも、分析力が必要不可欠です。

さらにデータ分析スキルを身につけることも有効な手段の一つです。統計学の基礎知識を学び、データの可視化や解釈の方法論を身につけていきましょう。

分析力を高めることで、顧客の真の課題を発見し、説得力のある提案を行えるようになります。

ロジカルシンキング

ロジカルシンキングも、コンサルティング営業に必要不可欠なスキルです。ロジカルシンキングとは、論理的に物事を考える力のことを指します。

コンサルティング営業では、論理的に物事を考え、顧客の課題解決に向けた提案を行っていきます。論理的思考力を鍛えることが、コンサルティング営業のスキルアップにつながるのです。

提案力

営業は競争が激しい世界です。より多くの成果を残せるのは、魅力的かつ説得力のある提案ができる人材です。そのため、提案力もコンサルティング営業に必要なスキルとして挙げられます。

提案力とは、顧客のニーズや課題を的確に理解したうえで、それに対する最適なソリューションを提示し、顧客を説得できる能力のことです。コンサルティング営業において必要不可欠なスキルの一つと言えるでしょう。

すでに営業職として働いており、高い提案力によって売上アップに貢献した経験がある方は、コンサルティング営業としての素質があるかもしれません。

ソーシャルスキル

コンサルティング営業には、ソーシャルスキルも不可欠な要素です。

ソーシャルスキルとは、社会のなかで他者と関係を築いたり、他者と関わり合いながら日常生活を円滑に営んだりするために必要な、人間関係における知識や技術のことです。

ソーシャルスキルがあると、その場に適した伝え方で、自分の考えを主張することができます。コンサルティング営業では、顧客との信頼関係を築くことが重要です。そのためには、相手の立場に立って話を聞き、適切なコミュニケーションを取ることが求められます。顧客の課題を正しく理解し、解決策を提案するには、高いソーシャルスキルが必要不可欠なのです。

問題解決力

コンサルティング営業には、顧客の抱える複雑な課題を論理的に分析し、最適な解決策を導き出す高い問題解決力が求められます。そのため、問題解決力も必要不可欠なスキルです。

問題解決力とは、あるべき姿と現実の間のギャップを問題と定義し、現状をあるべき姿に近づけていく力のことです。問題の所在を把握する力、真の原因を探る力、解決策を立案し実行する力が求められます。

コンサルティング営業は、そのギャップを埋めるべく、問題の所在を把握し、真因を探り、解決策を立案・実行します。単に道筋を示すだけでなく、着実に結果を出すことが重要なのです。

コンサルティング営業になるには

実際にコンサルティング営業に転職するには、以下のようなルートが考えられます。

  • コンサルティング営業を行っている会社に転職する
  • フリーランスとしてコンサルティング営業を行う
  • 会社を立ち上げてコンサルティング営業を行う

コンサルティング営業になるための3つの方法について解説していきます。自身の目的や適性に合わせて、最適な選択をすることが重要です。

コンサルティング営業を行っている会社に転職する

コンサルティング営業を行うためには、まずはコンサルティング営業を実施している企業に転職するのが一般的です。特に、ITコンサルティング会社、各業界に特化した専門コンサルティング会社、SaaS型サービスを提供するベンダー企業などで実績を積むとよいでしょう。これらの企業では、コンサルティング営業の経験を積みながら、業界知識やスキルを身につけることができます。転職の際は、コンサルティング営業の比率、社内でのサポート体制、顧客の業界と規模などを確認しておくとよいでしょう。

フリーランスとしてコンサルティング営業を行う

コンサルティング営業になるには、フリーランスとして活躍するのも一つの手段です。

フリーランスとして働くメリットは、自由に仕事を選べる点、成果に応じた報酬が得られる点、時間や場所に囚われずに働ける点などがあります。一方で、収入が不安定になりやすい点、自ら営業活動を行って案件を獲得する必要がある点、案件トラブル時のリスクを負う点には注意が必要です。

このようにフリーランスのコンサルティング営業では、自身の強みを生かした案件獲得と、リスクヘッジのためのマネジメントスキルが求められます。一定の実務経験を積んでから独立するのがおすすめです。

会社を立ち上げてコンサルティング営業を行う

コンサルティング営業を行うためには、自ら会社を立ち上げる選択肢もあります。会社設立には手間や資金が必要ですが、自分の理想とするコンサルティング営業を実現できるメリットがあります。一方で経営者としての責任も伴うため、覚悟をもって取り組む必要があるでしょう。

コンサルティング営業への転職ならフォルトナへ

コンサルティング営業の仕事内容や流れ、必要なスキルについて紹介してきました。

コンサルティング営業は、顧客の課題を明確にし、解決に向けた最適な施策を自社サービスを交えて提案する職種です。コンサルティング営業に向いているのは、他者の悩みに共感でき、好奇心旺盛で多角的な視点を持てる人です。顧客の課題解決に携わることができ、幅広い知識も身につきます。

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