本コラムでは、PwCコンサルティングにご関心をお持ちの方に向けて、同社がどのような企業なのか、どのような人材を求めているのかについて解説します。
事業内容、就労環境、必要なスキル、PwCコンサルティングへの転職難易度など、同社へのに役立つ知識を網羅的に紹介します。
また、入社後にどのようなキャリアパスを歩むことができるのか、キャリアをサポートするシステムについても見ていきます。
特にコンサル未経験からPwCコンサルティングへの転職を検討中の方にとって、同社の概要を理解するのに有益な内容となっています。ぜひ参考にしてください。
PwCコンサルティングの概要
ここではまずPwCコンサルティングの概要を解説します。
同社は、保証業務や税務、M&A、法務などを行うPwC Japanグループの各社と連携し、企業戦略の立案から実行、サポートまでをワンストップでクライアントに提供するコンサルティングファームです。
PwCでは経営にインパクトある変化をクライアントと共に作り、理想的な顧客体験を最先端のテクノロジーを駆使して実現しています。
PwCのメンバーファーム
PwCは、監査・税務・アドバイザリーサービスを提供するメンバーファームによって構成されるネットワークで、各メンバーファームが独立した法人として活動を展開しています。
PwC Japanは、PwCの日本におけるメンバーファームの総称で、約9,000名の人員(2020年時点)を擁し、コンサルティング、ディールアドバイザリー、監査、税務、法務を担当する法人などで構成されています。
2016年には1024億円だった業務収益は、2019年に1647億円、2020年には1867億円となるなど、着実な成長を見せています。
PwCの前身となる会計事務所は1849年にロンドンで発足し、1949年には日本で事務所を立ち上げました。コンサルティングに関しては2014年に世界最古の戦略ファームであるブーズ・アンド・カンパニー(現:Strategy&)、2015年にPRTMが加わりました。
そして2016年にプライスウォーターハウスクーパース株式会社のコンサルティング部門、プライスウォーターハウスクーパース・ストラテジー株式会社、およびプライスウォーターハウスクーパースPRTMマネジメントコンサルタンツジャパンLLCが経営統合を行い、PwCの日本におけるコンサルティング部門を集結させる形で、現在のPwCコンサルティング合同会社が設立されました。
2022年現在における代表執行役CEOは大竹 伸明氏です。
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展開しているサービス
PwCコンサルティングでは、サービスラインとして次の4つの領域におけるコンサルティングを行っています。
ストラテジーコンサルティング(全社戦略、事業戦略、イノベーション戦略、グローバル戦略など)
マネジメントコンサルティング(グローバル化やデジタル化の実現など)
テクノロジーコンサルティング(先端のデジタル技術を活用したビジネスイノベーション、グローバル拠点でのシステム導入など)
リスクコンサルティング(ビジネス上のリスク回避・改善に向けたガバナンスの構築、事業戦略に関わる積極的なリスクマネジメントなど)
また、業種別のサービスとして、金融、製造業・自動車、通信・メディア・テクノロジー、エネルギー・公益、小売・流通・消費財、医療・ライフサイエンス、総合商社、プライベートエクイティ、官公庁・公共サービスなどに対する専門チームを有し、経営戦略の策定から実行まで総合的なコンサルティングサービスを提供しています。
PwCコンサルティングの事業内容
PwCコンサルティングは、あらゆる業界のあらゆる経営課題に対応できる幅広いケイパビリティを活用し、クライアントの問題解決を支援しています。
特に同社の有するグローバルネットワークにおいては、グローバル全体での知見やノウハウの蓄積と共有の仕組みがあり、これを活用することでリアルタイムで最新の知見や情報を得ることが可能です。
また、PwC Japanグループに所属する各法人とも緊密に連携することで、ワンストップで総合的なサービスを提供することが可能になっています。
戦略コンサルティング
PwCコンサルティングでは、クライアントに企業戦略や事業戦略の提案から実行支援までを行う戦略コンサルティングを手掛けています。
こちらをメインで取り扱っているのが、PwCの戦略コンサルティングチームであるStrategy&。
Strategy&はブーズ時代より100年にわたる戦略コンサルティングの経験から、圧倒的な先見力を具体性の高いノウハウと融合させ、クライアントがこれまで以上に強力で変革力に富み、即座に実行に移せる戦略を策定できるよう支援しています。
<サービス例>
・全社・事業戦略
・カスタマー戦略
・オペレーション戦略
・組織戦略
・イノベーション戦略
・テクノロジー戦略
・グローバル戦略
Strategy&の採用においては、特別な資格が必要なわけではなく、コンサル未経験者も含めて募集されていますが、極めて高い問題解決能力や論理的思考力を有すること、分析力があること、日本語で高度なコミュニケーションが取れることが求められています。また、チームで仕事を推進していくため、チームワークを取れることやリーダーシップも必要な能力です。
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PwCコンサルティングの戦略コンサルティング(Strategy&)について
戦略コンサルタントとは?仕事内容や向いている人の特徴を解説【未経験者必読】
マネジメントコンサルティング
PwCコンサルティングでは、マネジメントコンサルティングと称して、複雑に変化し続けるビジネス環境の中で、経営課題解決のためにバリューチェーン全体をカバーする、さまざまなソリューションを通じて、クライアントのグローバリゼーション、デジタリゼーション実現に向けた変革を支援しています。
<サービス例>
・オペレーションズ(SCM)
・カスタマートランスフォーメーション
・ファイナンス&アカウンティング
・組織人事・チェンジマネジメント
・X-Value & Transformation(M&A・戦略的提携による事業ポートフォリオ策定/ビジネスモデル変革支援)
・トランスフォーメーションストラテジー
・ソーシャル・インパクト・イニシアチブ
・戦略的リスクコンサルティング
こちらは所謂ソリューションカットのチームとなっているため、上記それぞれのサービスに紐づく形でチームが存在し、それぞれで募集が行われています。
具体的な案件につきましては、ぜひ弊社コンサルタントまでお問い合わせいただければ幸いです。
テクノロジーコンサルティング
PwCコンサルティングでは、ITを活用した業務改革にとどまらず、先端のデジタル技術を融合・活用したビジネスイノベーションからグローバル拠点横断でのシステムの設計/導入、マネージドサービスの提供まで、総合力を生かしたコンサルティングおよび専門サービスを提供しています。
<サービス例>
データアナリティクス
サイバーセキュリティコンサルティング
クラウドトランスフォーメーション
エマージングテクノロジー
導入支援(SAP、SFDC、MS、Workday、Google、Anaplanなど)
テクノロジーアドバイザリーサービス(TAS)
グローバルイノベーションファクトリー
eスポーツビジネス向けコンサルティング
Technology Laboratory
Anything-as-a-Service(XaaS)ソリューション
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PwCコンサルティングのテクノロジーコンサルティングについて
業種別サービス
PwC コンサルティングでは、下記のような業種・業界の特性や最新動向に精通したさまざまな分野のプロフェッショナルが連携し、統合的かつ多面的なアプローチでクライアントの課題解決を支援しています。
※クリックすると、それぞれのサービスページに飛びます。
自動車
重工業・産業機械
化学
エネルギー・資源・鉱業
建設
運輸・物流
消費財・小売・流通
テクノロジー
情報通信
エンタテイメント&メディア
ホスピタリティ&レジャー
総合商社
金融サービス
銀行・証券
資産運用
保険
不動産
プライベート・エクイティ
都市・インフラストラクチャー
官公庁・公的機関
農業
医薬・ライフサイエンス
ヘルスケア
人材サービス
こちらは所謂インダストリーカットのチームとなり、コンサルティング経験者はもちろん、それぞれの業界出身者も募集されています。単純なオペレーションを担当していたた方よりも、企画系の仕事やITの絡む仕事を担われていた方が通過する傾向にあります。
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PwCコンサルティングの業種別サービスについて
エクスペリエンスセンター
PwCは、時代の変化に対応するべく、同業他社や異業種の買収、コラボレーションビジネスを積極的に推進しています。
エクスペリエンスセンターはその一つ。BXTアプローチ(※)を通して、多角的な視点から人々の体験を分析し、クライアントと顧客・従業員・協働するステークホルダーをつなぐ新たな体験を構築しています。
※BxT=Business eXperience Technology。Business(ビジネスに対する洞察力)、Experience(人間を中心とした考え方)、Technology(技術的な知識とノウハウ)から作ったPwCの造語。
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PwCコンサルティングのエクスペリエンスセンターについて
PwCコンサルティングの就労環境
PwCコンサルティングに入社した後の生活を知っておくことも、転職活動には不可欠なことです。入社後の生活を予想できているならば、短期間での離職を回避できることはもちろんのこと、満足度の高い働き方を実現できるでしょう。勤務時間やキャリアパス、年収、研修制度、福利厚生について紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
勤務時間
コンサル業界では良くあることですが、残業時間は完全にプロジェクトに左右されると言えます。PwCコンサルティングでも同様で、プロジェクト次第では残業が多くなることがありますが、働き方改革も行われているので、残業時間は短縮傾向にあるようです。
【激務?】コンサルでワークライフバランスは取れるか。アクセンチュア,BIG4(デロイト,PwC,EY,KPMG),ベイカレント,アビームの取り組みも解説!激務ランキングは意味ない?
福利厚生
福利厚生が充実しているのもPwCコンサルティングの特徴です。ホテルやスポーツクラブなどの契約施設を割引料金で利用できたり、多彩なクラブ活動、カウンセリング制度もあったりします。
また、ワークライフバランスを実現するために、ベビーシッター補助や保活支援サービスなども利用できるでしょう。そのほかにも、資格取得の際に活用できる支援制度や、長期所得補償保険への加入などもあります。
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PwCコンサルティングの福利厚生について
年収
PwCコンサルティングではIR情報を公開していないため、年収について正確な情報はありません。
また、面接での評価や入社後のパフォーマンスによって同じ職階でも給与が異なることはありますので、一概に年収をお伝えすることはできませんが、おおよその目安として下記のレンジであると言えます。
これが同社での年収を保証するものではなく、あくまでも参考値としてご覧ください。
・アソシエイト:600万円~750万円程度
・シニアアソシエイト:750万円~1050万円程度
・マネージャー:1100万円~1500万程度
・シニアマネージャー:1500万円以上
・ディレクター:1800万円以上
【2022年最新版】コンサルファームの年収ランキング。外資系/日系、戦略系/総合系の年収は?役職の違いも解説
研修制度
業務に必要なスキルを習得するための様々な研修制度が設けられている点も、PwCコンサルティングの特徴です。
例えば特定の分野を磨く専門研修や幅広いスキルを獲得するコアスキル研修などが実施されています。
とりわけ英語力を習得するための研修制度が豊富で、社内研修だけでなく、海外研修やサマースクール研修、英語学校の費用補助制度なども利用することが可能です。
PwCコンサルティングが求める人物像
PwCコンサルティングではダイバーシティを推進するために積極的に様々なバックグラウンドの人材を採用しています。
転職を希望する方は、どのような人物が求められているのかを正確に把握することが必要です。ユニットによって詳細な募集要項は異なりますが、全体に共通sる主な条件としては次の3つが挙げられます。
・特定分野での複数年の経験
・ITに関する知見
・高い英語力と論理的思考
特定分野で複数年の経験
即戦力のある人材として評価されるためには、特定の分野で複数年の経験があることが必要だと考えられます。
コンサルティング業務に限らず、コンサルティングに活かせる分野、例えば企画やマーケティング、事業・会社の立ち上げなどの分野の経験が複数年あると、採用に有利に働くことがあるでしょう。
大切なのは、「これが自分の強み」と言える業務知識・業界知識を有していることです。
ITに関する知見
PwCコンサルティングでは、多くのプロジェクトがDX(デジタルトランスフォーメーション)に関連しています。
そのため、必ずしもプログラマーやシステムエンジニアである必要はないですが、ITを利活用したビジネス推進の経験が求められます。
これはテクノロジーコンサルティングに限った話ではなく、あらゆるポジションで共通している内容となっています。
高い英語力と論理的思考
PwCコンサルティングの募集要項では、業種を問わず「ロジカルシンキングができること」が記載されています。論理的思考はクライアントの課題解決を行う上でも必要ですが、社内コミュニケーションにおいても必須となります。
また、企業のグローバル化に関する案件などもあるため、高い英語力も求められます。英語力はPwCコンサルティングに限らずほとんどのコンサルファームで求められる能力ですので、コンサルタントとしての活躍を希望する方は、スキルを磨いておきましょう。
コンサルタントへの転職に英語は必要?英語力があれば年収も上がる?
PwCコンサルティングへの転職難易度は高い
PwCコンサルティングの転職難易度は非常に高いと言えます。
ここまでご説明したように、特定領域に置ける複数年の業務経験に加え、プロフェッショナルとしての自発的なマインドセットや、高い英語力・ITの知見が求められます。
同社への転職について悩まれる方は、ぜひ一度お気軽に弊社コンサルタントまでご相談ください。
PwCコンサルティングへの転職を熟知したプロフェッショナルがサポートいたします。
特に、コンサル未経験からPwCコンサルティングをご志向される方については、下記のコラムも合わせてご覧ください。
【保存版】未経験からコンサルタントへの転職に成功する方法まとめ。対策や年齢、資格、学歴、ネクストキャリアなど一挙解説
PwCコンサルティングで実現可能なキャリアパス
転職先を通して理想の自分になることを目指すために、転職先で実現可能なキャリアパスを知ることは重要です。
ここでは、PwCコンサルティングにおけるキャリアパスを解説します。
6つのクラスに分類される
PwC Japanグループでは、職域ごとに求められる役割が明確に定義され、各職階の役割に応じた能力を最大限に発揮することが期待されています。
自らの意志で異動・転籍を申し出ることのできる「Open Entry Program(OEP)」制度をはじめ、異動・転籍をしないまま、プロジェクトベースで他部門、PwC Japanグループ会社の業務を経験することも可能です。
サービスラインや業界の壁を越え、さまざまな業務を経験することで、プロフェッショナルとして不可欠多角的な視野を磨くことができます。
下からアソシエイト、シニアアソシエイト、マネジャー、シニアマネジャー、ディレクター、パートナーと上がっていきます。
以下では、各役職の役割を簡単にご説明します。
アソシエイトは主に新卒入社の方が対象で、担当する分野・作業を遂行し、タイムリーに上位者の指示サポートを仰ぐことが求められます。実務の担当者として、クライアントと信頼関係を築く必要があります。
シニアアソシエント~マネージャー・シニアマネージャクラスは、現場担当者として、実作業をスケジュール通りに、求められる品質を保って行うことが求められます。後輩の育成や、クライアント担当者との信頼関係構築もミッションです。
マネージャー以上(ディレクター含む)になると、プロジェクトスコープ・進め方・方向性を決めていく必要があります。プロジェクトの継続受注に対するアプローチも必要になってきます。
パートナーはファームの経営に携わる立場としてマネジメントや新規クライアントの開拓を担い、複数プロジェクトの責任者として活躍することが求められます。
以下は、PwCのキャリアパスの一環として、導入されている制度になります。
・ジョブローテーション
会社が戦略的人材育成を目的として、全職員を対象に行う制度。
・オープンエントリープログラム(OEP)
異動支援制度。職員自らが所属部署の異動希望を出し、社内協議の上で希望に合う配置転換を行う制度です。
・グローバルモビリティ
海外派遣プログラム。会社が戦略的人材育成を目的として、選抜された職員を海外のPwCメンバーファームに派遣する制度です。
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PwCコンサルティングの人材育成について
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