企業を芯から元気にする、唯一無二の経営包括支援会社
[春日]
ありがとうございます。とても濃密な10年間ですね。次に、千田さんチームの特徴をお伺いできますか?
[千田様]
今、リヴァンプは約230名社員がおり10数個のチームに分かれています。
私のチームはそのうちの一つ、経営支援チームと言って、経営理念である「企業を芯から元気にする」という祖業のビジネスに一番近いことを行っています。
昨今ではさらなる専門性が求められるので、CXO支援チームという定義でチーム運営をしています。
具体的には戦略を担うCOO・CSOラインと、マーケティングを担うCMOライン、IT・デジタルを担うCIO・CDOライン、そしてファイナンスを担うCFOラインと、細かくはこの4つの機能を持たせています。
お客様のCXOを助けるケースもあれば、我々が一時的にその企業のCXOになり、支援を行うというケースもあります。
いずれにせよ、CXOという経営機能を通じて企業価値向上に貢献しているのが私たちのチームです。
[春日]
仕事の依頼はどこから来るんでしょうか?
[千田様]
私達に仕事をご相談される方は、基本的にはその企業のオーナーや大株主が多いです。
経営を強化するために、自分たちの会社をプロである第三者に任せたい、あるいは支援してもらいたいという方です。
ジャンルは様々ですが、商社などの多角化企業から、PEファンド、ベンチャーキャピタル、海外のグローバル企業まで、幅広くご依頼を頂きます。
我々が台湾のティーカフェである「Gong cha(ゴンチャ)」を展開した際には、ゴンチャ本社からの依頼でした。
[春日]
なるほど。他のコンサルファームとの違いはどんなところにあるのでしょうか?
[千田様]
他ファームとの違いは、大きく分けて3つあると考えています。
1つ目は、本当に事業に入り込み目に見える結果にコミットする会社であるということ。
具体的に言うと、クライアントが他のコンサルティングファームと契約しているときでも、依頼を頂くことが多々あります。
つまり、私たちはコンサルティングファームとは別の存在だとクライアントから思われているということです。
クライアントは「他のコンサルファームか、リヴァンプか?」ではなく、「市場で(プロ経営者を)採用するか、リヴァンプか?」という選択肢の中で、ありがたいことに我々を選んで頂いています。唯一無二の経営包括支援会社としてみなされていることの証だと感じています。
2つ目は、チーム内にマーケティングとITとファイナンスの機能があり、それらの武器を使って経営改革を行える点です。
一般的にPMOとして企業を支援している会社は、こうした武器が揃っていないので、実際現場に入ったときにも経営改革ができないという事態が散見されます。
エクセルを整えても、会議を良くしても、会社は変わらないのです。実際に変革を行える武器を使わなければなりません。
その意味でマーケティングとITとファイナンスは変革を行う上での大きな武器となり、それらが揃っていることが弊社の強みと言えます。
さらに、チームがワンストップになってそれらの武器を提供することができます。
このような武器を持つファームはもちろんありますが、縦割りになってしまっていて他の部門と共有がうまくいっていないというケースが多い印象です。
[春日]
御社は何故うまく共有出来ているのでしょうか?
[千田様]
30名ほどの小さな体制だった頃からマーケティングとITとファイナンスを融合させて、共に成長してきたからだと思います。
私たちがこれらの機能を強化しなければいけないと考えた理由は、それが特にBtoC事業においては、これらが経営のコア機能だということを理解しているからです。
日本においては、過去の偉大な経営者たちがマーケティング機能などを兼務しながら成長してきてしまったので、次の世代に打席が少なかったのが現状です。
また、マーケティングだったら広告代理店、ITだったらITベンダーなど、外部のサービス提供者が先に育ってしまったこともあり、そこに依存してきた歴史があります。
その結果、企業内部でマーケティングやITの分かる人材が不足しているのです。
経営者が課題に感じることの多いこれらの分野において、価値提供してきたのが私たちです。
そして3つ目は、過去私たちが実際の経営を行ってきた知見が社内に蓄積されていることです。
特に大事なのは失敗してきた事例です。15年間、自社事業で多くの失敗を積み重ねてきましたが、それこそが非常に大きな価値となっています。
過去の知見に触れられることは、クライアントにとっても私達にとっても、アドバンテージになると思います。
例えば先ほどお伝えしたように、私は5年前にゴンチャジャパンの立ち上げを行いました。
2年前に事業を引き継いでしまったので現在の詳しい状況はわかりませんが、当時3年間で0店舗から50店舗まで拡大することに成功しました。
私は経営者としてフードビジネスの経験があるわけではありません。
また、正直タピオカミルクティーを飲む人間でもありませんでした。
そんな自分がなぜ成功できたかと言えば、「それはリヴァンプだったから」ということに他なりません。
知見がない私が最初にまずやったことは、リヴァンプ内に蓄積されているナレッジを改めて調べ直したこと。
その結果、こういう施策を行えば、一定程度成功するという方程式が導き出されました。
当時は「タピオカミルクティーなんて絶対失敗する」とほとんどの人に言われましたが(笑)、私としては成功する確信がありました。
これを行えば失敗するしこれを行えば成功する、ということを社内の知見から知っていたからです。
リヴァンプの持っていた知見が花開いた一つの事例だと思います。
[春日]
会社としてそのような知見がナレッジとして蓄積されていることは組織としての強みですね。ありがとうございます。次に、カルチャー面はいかがでしょうか?
[千田様]
平均年齢が30歳前後ですので、非常に若くて元気でフラットな組織です。
バックグラウンドも多様です。ファンドから来ている人もいれば、商社やコンサル、事業会社やSIerから来ている人もいて、バランスの良さも特長だと思います。
昔は創業メンバーが体育会系だったために「リヴァンプは体育会系だ!」とよく言われていたのですが、今は全然そんなことはありません。
もちろん体育会系の人もいれば、文化系の人もいますし、システム開発を行うシステムエンジニアもいます。
私たちの強みは、実際にプログラムをかける人やCMを作れる人など多様なメンバーが共存していることなのです。
[春日]
色んなメンバーがいらっしゃるんですね。
[千田様]
それに加えて、ベンチャー気質も重要な特長だと思います。
新しい経営体制になってまだ5年なので、まだ自分たちのことをベンチャーだと思っています。
ベンチャーと言えばデジタルベンチャーのようなイメージを思い浮かべる方がほとんどかと思いますが、そうした企業は既存業界に対してディスラプションを起こす存在であることが多いと思います。
一方、私たちは”既存業界と共存し中から改革をしていく”というポジションを取っています。
一見、扱っているテーマは古いものに見えるかもしれませんが、実際その中では最先端の経営知見を用いて改革を行っています。
[春日]
働き方はどんなイメージでしょうか?
[千田様]
プロフェッショナルとして、各自の働き方は各自に任せています。
昨今コロナ禍ということもあり、自宅でリモートで働いても良いですし、クライアント先や会社で働いても良いことにしています。
基本的にはクライアント先の決定に準拠して仕事を行っていますが、1人のプロフェッショナルとして、自分の管理は自分で行うという考え方で各自に任せています。
経営者が枯渇する時代。経営を学びたいなら、経営するしかない
[春日]
次に、具体的なプロジェクト内容について教えて頂けますか?
[千田様]
基本的には3年から5年の長期契約で、包括的な経営支援を行うか、経営代行をするケースが多いです。
私が担当してきたクライアントはBtoC起業が多く、売上規模は50億から1500億程のクライアント様ですね。
再生フェーズや立ち上げフェーズなど様々なフェーズに携わることがあり、
テーマとしては大きく会社を変革して持続可能な形にする、あるいは収益性をもっと高めるというものがほとんどです。
経営コンサルとして一般的な2.3か月単位で最終報告としてレポートを提出して終わり、という仕事はほぼないです。
[春日]
経営者を目指したい、という方に薦めたい業務内容ですね。
[千田様]
そう思います。
少し話はそれますが、日本には圧倒的に経営者が少なく、今まさに経営者が枯渇する時代が来ています。
これは構造上明らかで、経営者の需給ギャップが生じているからです。
背景には、今までのやり方では経営が立ち行かなくなっていることに加え、デジタルを駆使した変革が出来なければ、GAFAのような新興勢力に飲み込まれてしまうことが挙げられるでしょう。
特に日本においては、経営者やCXOが必要とされるケースが増えているにも関わらず、これまで日本社会はプロの経営者・CXOを育てる仕組みがなかったので、経営ができる人材がほとんどいません。
特にBtoCでは、戦後数十年を率いてきた有名な経営者が続々と引退されており、市場に経営者が少なくなってきていると思います。
[春日]
どうすれば経営者は育つんでしょうね。経営ってそもそも何なのでしょうか?
[千田様]
部下に聞かれたら「「全部やる」ということでは?」と言っています(笑)。
ITもあれば、財務・経理もマーケティングも、全部見なければいけないのが経営だと思います。
簡単な例えかもしれませんが、学校の教科でいうなら算数から国語、図工や体育まで全部の科目が入っているのが経営。
経営をうまくできるかどうかは、1つ1つの科目で何点取れるか、ということ。
全部100点をとれる人はスーパー経営者。
いくつかの科目を理解していてかつ1つの科目に深みがある人はCXO、というのが私の定義です。
1つの科目の理解レベルの“深さ”と理解している科目の数という“面”が広がっていくと経営者に近づくので、経営者を目指したい方はその両方を伸ばす必要があると考えています。
[春日]
そこを伸ばせるのがリヴァンプの良さということですね。
[千田様]
リヴァンプは、今まさにニーズの高い経営のプロフェッショナル機能をクライアントへ提供するために切磋琢磨しています。
そして、リヴァンプ社員個人にとってはCXOになるための経験ができているはずです。
創業時から続く考え方として「経営は経営をすることでしか学べない」というものが根付いています。
例えば「クライアント先の部長とどうコミュニケーションを取るか?」ということ一つとっても、状況次第で解が変わってくるはずです。
「このように行動して、このような発言をすべき」のようなアドバイスを私が部下にできるのも、我々が経営の現場という根幹部分にいるからこそだと思います。
[春日]
そういった生きた経営の知識を学べる場がある、ということですね。
[千田様]
そうなんです。ある種、リヴァンプはNSC(吉本総合芸能学院)の経営版だと思います。
柴山はMMAファイター養成所と言っていたようですが、私はNSCの例えをよく使います。
創業者である澤田さんと玉塚さんは、お笑いでいえば西川清さんやビートたけしさんのような人達。
面白いんだけど何故そのギャグやネタが面白いのか、他人に説明しようと思うとよく分からない(笑)
それがだんだんと解明されてきて「こうやってボケて、こうやってツッコむと面白い」いう型を教えているのがNSCだと私は思っています。
再現性のあるボケやツッコミを学べば一定のお笑いができるようになるように、再現性のある経営技術を学べば、一定の経営に近い業務ができるようになります。
[春日]
プロ経営者を目指すと言うと、コンサルファームやPEファンドを志向される方も多いですけど、御社であれば理想的な環境があるということですね。
[千田様]
そうですね。さらに年齢に関係なく経験を積んでもらうことをモットーとしていますので、上のポジションにならないと経営に触れられないということはありません。
どんな年齢でどんな役職から来ても、Day1から経営に近い場所で働く機会がありますし、早期から経営視点を身につけてもらうことが可能です。
また、経営改革にITやデジタルは絶対的に必要です。私たちのプロジェクトには全てITが絡んでいます。
今後経営者に求められるスキルの最低要件として、ITやデジタルに対する理解は必要不可欠になっていくでしょう。
それによって他ファームにはできない変革を提供することができますし、個人にとっても自分のキャリアの中に経営×IT軸を組み込むことは、大きなメリットだと思いますね。