DXのサイロ化を超えた包括的な戦略が成功のカギ。テクノロジーや人材への思い切った投資が必要
ボストン コンサルティング グループ(BCG)は、2020年4月から6月にかけて世界11カ国で実施した、デジタルトランスフォーメーション(DX)に関する調査結果の日本版を発表。
本調査では、従業員1,000人以上の大企業約850社(うち日本の企業は79社)のCEOや取締役、CDO/CIO、および役員職へのアンケートを通じ、DXのトレンドやDXを成功に導くカギを探り、下記の結果が明らかになったとのことです。
・コロナ危機の影響により、調査国全体で「DXの緊急性が高まっている」と答えた企業は8割以上
・DXに成功している日本企業はわずか14%、各国平均に比べてAIの利活用拡大やデジタルハブ設置に注力している割合が低い
・日本企業のDXは特定の部門がリードする割合が15%と比較的高く、DXの推進がサイロ化され経営課題が解決できないリスクがある
・DXの成否を分けるカギは、包括的な戦略の有無、テクノロジーへの投資額の大きさ
・日本では「リーダー層がアジャイルの考え方へと意識を変えている」との回答がわずか27%であり、回答を得られた10カ国のうち下から2番目の低さ
BCGは、企業がDXを成功に導くためには、明確なビジョンと包括的な戦略、それを進めるにあたってのトップのコミットメント、そして実現に必要な組織能力とテクノロジープラットフォームの構築を、攻めの姿勢で大胆に進めていくことが必要と述べています。