コンサルタントは主に民間企業を支援して経営課題の解決に取り組むのに対し、シンクタンクは政府や公共団体を対象に調査・研究して政策提言を行うのが特徴です。
本記事では、双方の違いを「顧客」「業務内容」「求められるスキル」「働き方」「年収」の5つの視点で詳しく解説し、それぞれに向いている人の特徴も併せて解説します。
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コンサルとシンクタンクの違いとは?
コンサルタントとシンクタンクは、どちらも専門知識を生かして企業や社会に貢献するイメージがありますが、具体的にどのような違いがあるのかと気になる方は多いのではないでしょうか。
ここでは、それぞれの違いについて具体的に解説します。
コンサルタントとは
コンサルタントとは、企業や組織が抱える経営課題に対して専門的な知識やスキルを用いて解決策を提案する職業です。主に戦略や財務、人事、ITなどの領域でコンサルティングを行い、企業の業績向上や成長をサポートします。
コンサルタントは、クライアント企業と直接関わりながら課題解決を進める点が特徴的です。戦略立案だけでなく、実行支援や改善策の継続的な提案を行うことも多く、結果にコミットする姿勢が必要不可欠です。
シンクタンクとは
シンクタンクは「Think Tank(考えるタンク)」という名称の通り、政策や社会問題に関する調査・研究を行い、政府機関や企業、公共団体に向けて分析結果や提言を提供する組織のことです。主に経済や政治、環境、エネルギーなどの幅広い分野において専門的な研究を行い、データを基に政策立案の支援や社会的課題の解決を目指します。
シンクタンクは、その調査・分析力と専門知識を生かした公共政策の提言だけでなく、経済予測や社会問題の分析、技術開発など、幅広い分野で活動しています。シンクタンクには政府系のシンクタンクや民間企業系のシンクタンク、大学や研究機関と連携するシンクタンクなど、さまざまな形態があるのが特徴です。
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コンサルタントとシンクタンクの違いを5つの軸で比較
コンサルタントとシンクタンクは、どちらも専門知識を生かしてクライアントを支援する点で共通していますが、その業務内容や役割には明確な違いがあります。
ここでは、双方を「主な顧客」「業務内容」「成果物の違い」「働き方」「求められるスキル」の5つの軸で比較し、それぞれの特徴を解説します。
1.主な顧客
コンサルタントとシンクタンクでは、主な顧客が大きく異なります。コンサルタントは民間企業を支援するのが一般的であり、シンクタンクは政府や公共団体などに協力することが多いです。
【コンサル】民間企業
コンサルタントの主な顧客は、収益性や効率性の向上といった経営課題を抱える民間企業が中心です。業種は多岐にわたり、製造業や金融業、IT、サービス業など、あらゆる業界の企業へコンサルティングサービスを提供しています。
基本的に企業の課題に応じた実行支援まで行うことが多く、コンサルタント自身がプロジェクトチームとしてクライアント企業と密接に関わりながら業務を遂行します。企業の利益最大化や成長戦略を支援することが目的であり、クライアントごとにカスタマイズされた解決策を提供するのが特徴です。
【シンクタンク】政府・公共団体等
シンクタンクの主な顧客は、政府機関や公共団体、国際機関などが中心です。政策提言や経済・社会問題の調査と分析を行い、その結果を政府や自治体に提供します。
民間企業向けの調査も行うことはありますが、その場合も産業動向や市場分析といった視点での研究が中心となります。シンクタンクは特定の企業の利益追求ではなく、社会全体の課題を解決するための研究を行い、データに基づいた政策の策定を支援するのが特徴です。
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2.主な業務内容・役割
コンサルタントとシンクタンクの業務内容は似ている部分がありますが、目的やアプローチの仕方に大きな違いがあります。コンサルタントは企業の具体的な課題解決に重点を置くのに対し、シンクタンクは社会的な課題を研究して政策提言を行うことが主な役割です。
【コンサル】問題解決
コンサルタントの主な業務内容は、クライアントである企業の抱える経営課題や事業上の問題を解決することです。
企業は売上減少やコスト増加、新規事業の立ち上げなど、さまざまな問題に直面しています。これらの問題に対し、コンサルタントは専門的な知識や分析力、豊富な経験などを駆使して最適な解決策を提案し、実行を支援します。
たとえば、戦略コンサルタントの場合は新規事業の立ち上げや市場参入戦略を策定し、ITコンサルタントの場合はシステム導入や業務プロセスの最適化を支援します。
また、近年ではSDGsへの関心の高まりからサステナビリティ経営に関するコンサルティング需要も増加傾向にあります。コンサルティングファームでは環境問題や社会課題への対応策を提案し、企業の持続的な成長にも貢献します。
【シンクタンク】問題提起・政策提言
シンクタンクの業務は社会的・経済的な課題を調査・研究し、政策提言を行うことが主な役割です。政府や公共機関の依頼を受けて特定の社会問題についてデータを分析し、将来的な課題解決に向けた提言を行います。
たとえば、環境問題に関する政策を検討する際は気候変動の影響を調査し、それに基づいて政府が取るべき対策を提案します。一方、人口減少や高齢化に関する研究を行い、社会保障制度の見直しについて提言することも少なくありません。
シンクタンクの業務は学術的なリサーチやデータ分析が多く、統計的な手法を用いた研究が求められます。それだけでなく、専門分野ごとに高い知識が必要とされるため、経済学や政治学、環境学などの専門知識をもつ研究者が多く在籍しています。
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3.必要なスキル
コンサルタントとシンクタンクでは、求められるスキルが大きく異なります。コンサルタントはクライアント企業の課題を解決するための実行力とコミュニケーション能力が重視されるのに対し、シンクタンクでは政策や社会課題の調査・分析を行うための専門知識やリサーチスキルが必要不可欠です。
【コンサル】実行力・コミュニケーション能力
コンサルタントは、クライアントの経営課題を解決するために提案を実行へと導く力が必要です。そのため、論理的思考やプレゼンテーション能力、プロジェクトマネジメント能力、傾聴力などが重視されます。
特に重要なのは、クライアントと円滑にコミュニケーションを取りながら課題を整理し、適切な解決策を提示するスキルです。コンサルタントは、企業の経営層や現場担当者と密にやり取りをしながらプロジェクトを進めていくため、高い交渉力や調整能力も求められます。
また、経営判断の根拠となるデータを扱う機会が多いため、データ分析スキルも重要です。ExcelやBIツールの活用はもちろん、業務の効率化や最適な提案を行うための統計知識があればコンサル業務に役立つでしょう。
【シンクタンク】調査・分析力・専門知識
シンクタンクでは政策や社会課題に関する調査・分析を行うため、高度な専門知識とリサーチスキルが求められます。特に、経済や金融、エネルギー、医療などの分野に精通し、統計データや研究結果を基に論理的な考察を行う力が必要です。
また、シンクタンクの業務では研究成果を論文やレポートの形で発表する機会が多いため、文章作成能力も重要なスキルの一つです。政府機関や企業に向けた報告書を作成する際は、専門的な知見を分かりやすく伝える力が求められます。
シンクタンクは、高度な専門知識と分析力に基づいて政策提言を行う社会貢献性の高い仕事です。これらのスキルを身につけることで、社会の課題解決に貢献することができます。
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4.働き方
コンサルタントとシンクタンクの働き方には根本的な違いがあります。コンサルタントは、クライアント企業の課題解決に向けてプロジェクト単位で業務を進めるスタイルが一般的です。一方、シンクタンクは特定の分野の専門性を高めながら長期的な研究や分析に取り組むことが多いです。
【コンサル】プロジェクト型
コンサルタントの働き方は、プロジェクト単位で進められるのが特徴です。クライアントの経営課題を解決するために数週間から数か月の期間でプロジェクトを遂行し、期間内に成果を出すことが求められます。
一つの案件が終わると次の案件へと移ることが一般的であり、さまざまな業界や業種の課題に触れる機会が多くなります。プロジェクトの進捗によっては、長時間労働やタイトなスケジュールでの業務遂行が求められることもありますが、短期間でのスキルアップや成長が期待できます。
また、コンサルティングファームでは特定の業界に特化するケースもあれば、幅広い分野のプロジェクトに携わるケースもあります。働き方は企業の方針や担当するプロジェクトによって異なりますが、基本的にはスピード感をもって業務を進めることが重要です。
【シンクタンク】専門性重視
シンクタンクの働き方は、長期間にわたって特定の分野の研究や政策分析を行うスタイルが主流です。研究内容によっては数年単位のプロジェクトに携わることもあり、専門知識を積み重ねながら社会や企業の動向を分析し、政策提言や市場調査を行います。
シンクタンクは短期間で成果を出すことが求められるコンサルタントとは異なり、中長期的な視点で調査や分析に取り組むため、一つの分野に深く関わる機会が多くなります。
また、コンサルタントと比較すると労働時間は比較的安定していることが多く、ワークライフバランスが取りやすい環境が整っているシンクタンクも少なくありません。ただし、専門分野の知識を深め続ける必要があるため、継続的な学習やリサーチが求められる点には理解しておくことが肝心です。
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5.年収
コンサルタントとシンクタンクでは、給与体系や収入の増え方が異なります。コンサルタントは成果主義の傾向が強く、プロジェクトの成果や役職によって大きく年収が変動します。一方、シンクタンクは安定した給与体系で経験や役職に応じて年収が上がる仕組みになっているのが特徴です。
【コンサル】成果報酬型
コンサルティング業界は、高い成果を出せば年収が上がる成果報酬型の給与体系を採用している企業が多く見られます。特に、外資系や大手のコンサルティングファームでは入社1年目から高い年収を得られる反面、昇進のスピードや実績によって給与に大きな差が生じやすいです。
コンサルタントの平均年収は職種によって異なり、戦略系コンサルティングファームのアナリストの場合は400~900万円、人事系コンサルティングファームのアソシエイトの場合は400~600万円となっています。IT系コンサルティングファームのマネージャークラスになると900~1,400万円となり、パートナーに就けば2,000万円以上になることも珍しくありません。
また、ボーナスの割合が大きい企業も多く、プロジェクトの成功や個人の成果によって年収が左右される点も特徴です。コンサルタントは、高収入を得やすい環境ではありますが成果を出し続けることが求められるため、競争が激しく厳しい評価基準に従い働く必要があります。
【シンクタンク】経験・役職によって変動
シンクタンクの給与体系はコンサルタントのような成果報酬型ではなく、一般的な企業と同様に経験年数や役職によって昇給していく仕組みになっていることが多いです。シンクタンクの平均年収は635万円となっており、研究員として経験を積んでいくことで徐々に昇給します。
また、シンクタンクによっては政府系や大手企業の子会社として安定した給与体系を採用していることが多く、定期昇給や福利厚生の充実度が高い点も魅力です。
ただし、シンクタンクはアカデミックな知識や専門性が重視されるため、博士号を取得している方や特定の分野で高い専門知識をもっている方が優遇されやすい傾向があります。研究成果や政策提言の影響力が評価されることで給与アップにつながるケースもありますが、基本的には長期的なキャリアを築きながら収入を伸ばしていくスタイルといえます。
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コンサルタントに向いている人の特徴
コンサルタントに向いている人の特徴として、主に2つ挙げられます。
- コミュニケーション能力が高い
- 問題解決能力をもっている
コンサルタントはクライアントと密にやり取りを行い、相手のニーズを的確に把握しながらプロジェクトを進めていきます。そのため、適切なヒアリングを行い、クライアントと円滑なコミュニケーションを図りながら信頼関係を構築できる高いコミュニケーション能力が求められます。
それだけでなく、クライアントのニーズを的確に捉えて現状を分析し、最適な解決策を提示するためには、論理的思考力や分析力、仮説思考力、情報収集力といった問題解決能力も必要不可欠です。
また、コンサルタントは厳しい納期のなかで責任感と主体性をもって業務に取り組む必要があります。これらの能力を保有しており、成長意欲をもってスキルアップできる方は、コンサルタントとして大いに活躍できるでしょう。
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シンクタンクに向いている人の特徴
シンクタンクに向いている人の特徴として、以下の2つが挙げられます。
- 専門知識を深めるのが好き
- 分析力とリサーチ能力が長けている
シンクタンクは経済や社会問題、政策に関する深い知見が求められるため、特定の分野において高い専門性をもつことが重要です。そのため、研究やデータ分析を行いながら新しい知見を積み重ねることに興味がある方にとって活躍できる環境が整っているといえます。
また、シンクタンクでは膨大なデータや文献を基に市場調査や政策分析を行うため、情報を収集・整理して論理的に考察する力が求められるため、高い分析力とリサーチ能力が欠かせません。
そのほかにも、論理的に文章を書ける作成能力や、長期的な視点で物事を捉えられる方もシンクタンクに向いています。
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転職体験談:STORY 「徹底的な面接対策で結果は大きく変わる」 30歳公務員がコンサル転職に成功した秘訣とは【担当:栗山 卓也】
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まとめ
コンサルタントとシンクタンクは、どちらも専門知識を活用してクライアントを支援しますが、対象と業務内容が異なります。
コンサルタントは主に民間企業に対し、経営課題の解決策を提案・実行を支援します。一方、シンクタンクは政府や公共団体に対し、社会問題の調査・研究に基づき政策提言を行います。
働き方も異なり、コンサルタントはプロジェクト型、シンクタンクは専門性重視の長期的な研究スタイルが多いです。
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