【特集】財務・会計コンサルの転職・求人情報

財務・会計コンサルティングとは?

財務・会計コンサルタントは、企業の財務会計・管理会計などの税務におけるコンサルティングから、それにかかる業務オペレーションの改善など多種多様な業務を担当します。
現在では企業グローバル化やITの発達により、投資商品や税務もより複雑化し、財務会計はより高度なものとなってきています。
各企業においても財務経理部門のみでこれら業務を遂行することも難しくなり、財務会計コンサルタントへの期待は大きいと言えます。
会計基準の統一化やIFRS導入などのコンサルティング、M&Aにおける税務デューデリ、統合後の管理会計の一元化など、様々なプロジェクトに携わることのできるポジションとも言えるでしょう。

財務・会計コンサルの具体的なプロジェクト事例

【BIG4】デロイトトーマツコンサルティング/CFOサービスユニット
 国内最大規模のシェアードサービスの拡充

【概要】

日本のグローバル企業が新たに海外拠点を設立する際、間接業務を迅速かつ効率的に運営する経営プラットフォームとして、グローバルでシェアードサービス化する方針の下、経理業務を対象にした構想策定、業務設計、システム開発、リスク管理など、広範囲に渡って総合的な支援を実施しました。

【貢献】

各社/SSCのそれぞれで実施した方が効率的な業務を明確にした上で、グループ全体で最適となるように業務範囲を設定し、シェアード化すべき業務における基本方針の策定、標準業務の定義と業務標準化の推進を支援しました。また、業務負荷が大きい業務についてはBPOの活用やシステム化による効果創出を実現するためのプランを作成し、その実行を支援しました。

運用フェーズに移行してからは、SSC活用を推進するための品質管理基準の作成とその運用プロセス・ルールを定義し、構想策定で立案した内容や業務設計で定義したプロセスが品質面からも運用に耐えられるように総合的にサポートしました。

経理業務の中でも複数の対象領域に跨る案件でしたが、それぞれの専門性を持った人材をアサインし、最適なチーム体制でクライアントにサービス提供することができました。インダストリーチームとCFOサービスのコラボレーションが発揮された非常にエキサイティングなプロジェクトでした。

DTC内部にとどまらず、グローバルでの事例や知見、同様にグローバルな取組を先駆けて行っていた日本企業における事例などを豊富に活用することができ、グローバルファームならではのサービスが提供できます。ユニット内にもグローバルに活躍するメンバーが多くいるため、緊密なサポートを受けられます。

また、クライアントからのプロジェクト内外の要望や問合せに対して、コンサルティングの視点だけでなく監査や税務の視点からも幅広く対応することができるため、クライアントからの絶大な安心感と信頼を獲得することができました。その結果、当初の予定フェーズ以降も継続して長期にわたる総合的な支援に繋がりました。

大手企業の大規模案件をグループ全体の英知を結集してデリバリーするなど、自分自身の知見の広がりや成長を肌身で実感することができました。

【BIG4】デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー/M&Aアドバイザリー
 機械製造業界における海外M&A

【M&Aの背景】
  • 案件実行時の課題 日本企業として、更なるグローバル化を推し進めて行くための統合プロセスを同時にマネージすることは、非常に難易度の高いチャレンジである。国境を越えた組織再編であり、かつ対象会社・拠点数が双方合わせて数十カ国に及ぶため、財務税務のストラクチャリングは案件開始当初から難題が多くあった。また、会計システムや会計方針、資金業務については実務や運用が大きく異なっていたため、Day1以降に混乱をきたさないよう、対応すべき項目に優先順位を設けながら慎重に準備を進めた。 インダストリーの視点 市場が成熟しており、単独では売上規模・市場シェアともに大きな成長は期待できない中、互いの強みを活かしながら業界におけるグローバル・プレゼンスを強化することを狙ったJV化である。製品ラインアップの補完関係、また地理的な相互補完関係を活かしながらJV傘下で一体運営を行い、ソリューションの付加価値向上や効率化、シェア確保による競争力強化を可能とすることを目指している。
【デロイト トーマツ グループの提供サービス】

A社の財務・税務アドバイザーとして統合契約締結前のデューデリジェンス業務を提供。統合契約締結後は、財務税務のデューデリジェンス・チームが関与を継続し、これにIFRS専門チームや年金チームなどを加える体制で、クロージング前の統合準備をサポート。クロージング後においても、統合価値調整、JVの決算対応および税務対応で継続的にアドバイスを提供。 これらの業務について、日本でコアチームを組成の上、主に欧州や米国、中国のデロイトと連携し、デロイト トーマツ グループのグローバルネットワークを駆使しながらクライアントが求める情報とアドバイスを提供。 プロジェクト・マネジメントはA社のプロジェクト・チームが主導する一方、デロイト トーマツ グループは各専門領域を効果的にサポートすることで、コストを抑えつつ円滑な統合プロセスの実現と、A社内におけるノウハウの蓄積と経験値の向上に貢献した。

【プロジェクトメンバー】

本件では、デロイトトーマツグループ各社が連携

  • デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社
  • 有限責任監査法人トーマツ
  • デロイトトーマツ税理士法人

【BIG4】デロイトトーマツコンサルティング/Pre M&Aユニット
 M&Aにより日系企業のグローバル展開を実現

【グローバルトップ企業からの事業買収支援を外部専門家と共に支援】

国内売上が中心である日系企業が、グローバル展開に向けた打ち手として、グローバルトップ企業からの類似事業の買収を検討している中、DTCがM&Aプロフェッショナルとして、外部の専門家と共にこの事業買収を支援しました。 DTCは、単なるM&Aディールの実行支援だけではなく、クライアントのグローバル展開における戦略策定を支援し、その戦略実現のための主要な手段の1つとして当該M&Aの実行を進めました。このプロセスでは、立案した戦略との整合性検討や、買収により獲得できる経営リソースを活用した事業展開シナリオを詳細にシミュレーションすることで「このM&Aを行う意味合い」をクライアントと共に明確化しました。 M&Aの意義を明確化した上で、DTCは、様々なプロフェッショナルファーム(投資銀行や弁護士事務所)や各国のプロフェッショナルと連携しながら、買収プロセスの推進を支援し、円滑かつ迅速な事業買収を実現しました。 このように、DTCは戦略策定から実行支援まで様々な外部プロフェッショナルと協業しながら、M&Aについて幅広い領域でのコンサルティングを行っています。

【企業のグローバル化、新規事業開発を実現するべく戦略策定からM&A実行の全ての局面に関与】

戦略策定においては、クライアントと一体となって、クライアント事業の成長戦略(グローバル戦略や新規事業開発戦略)を描く「戦略コンサルタント」としての役割を求められています。一方、それを実現するための外部資源活用(M&Aなど)を進めるプロセスにおいては、「M&Aコンサルタント」として、会計、税務、法制度などの観点から各種専門家と協業しながらのアドバイスが求められます。 グローバルに広がるクライアントの成長戦略実現のために広範な領域をサポートする必要があるため、全てを単独で実施することは無く、デロイトのグローバルネットワーク、外部のプロフェッショナル(金融機関や弁護士事務所、各国のプロフェッショナル)とフォーメーションを構築して、プロジェクトを進めます。 戦略とM&Aの両面からコンサルティングサービスを提供できることや、様々なプロフェッショナルとのコラボレーション機会も多いため、活躍機会は広く、日々、新しい発見があります。M&Aを戦略軸・事業軸の視点から支援するコンサルタントとして高い成長の実感を得ながら、やりがいをもって取り組むことが出来ます。

【BIG4】PwCコンサルティング/ファイナンス&アカウンティング(F&A)ユニット
 楽天銀行 IFRS対応の基盤整備(2011年)

【金融機関においていち早くIFRSに向けた事務・システムの整備へ】

IFRSに沿った会計方針の策定や複数会計基準に対応する事務プロセスの改善、基準間差異に対応したシステムの整備などを短期間で行う必要があった楽天銀行は、コンサルティングパートナーにプライスウォーターハウスクーパース株式会社(以下、PwC)を選択した。 楽天銀行の執行役員であり、IFRS対応プロジェクトのプロジェクトオーナーであるO氏は、PwC採用の理由について、「会計士による会計分析とコンサルタントによる業務・システムの支援を統合的に提供できる点や、国内ではほとんど事例のないIFRSに向けた事務・システム対応について、海外の事例をもとに具体的なソリューションをご提案頂いた点を高く評価しました。」と語る。 要件定義プロジェクトは、2011年1月にPwCの協力のもと開始された。

【IFRS特有のプロジェクト特性に対応したプロジェクト管理方法論】

IFRSプロジェクトを開始するにあたり、PwCは海外を含む他社事例をベースに、IFRS特有のプロジェクト特性と楽天銀行固有の特性への対応を、プロジェクト管理のポイントとした。(下図IFRS対応特有のプロジェクト管理参照)。そのひとつが、ステークホルダーとのコミュニケーション管理である。 プロジェクト管理について、O氏は「プロジェクトオーナーを始め、業務部門・システム部門・ベンダー・システム子会社の各リーダーを集め、PwCを中心に週次でプロジェクト進捗報告会議を実施しました。非常に専門性、複雑性の高いプロジェクトでしたので、進捗状況だけでなく、会計方針、事務・システム仕様の方向性、課題やリスクの対応などを関連メンバーでキメ細かく共有した事が、成功要因のひとつだったと思います。」と語る。 ステークホルダーが多いIFRSの特性と厳しい制約条件を考慮し、情報の一元管理、共有を徹底的に図った結果、正確な情報に基づく、活発でタイムリーな議論、意思決定が行われた。 IFRSプロジェクトでは、プロジェクトと並行して公表される基準(ムービング・ターゲット)への対応やグループ方針との整合性の確保、監査人との適宜適切な合意などが必要不可欠である。また、そのため多数の変更管理が発生し、その影響は会計方針だけでなく、事務・システムやプロジェクト全体にまで及ぶ。本プロジェクトも多くの変更管理を伴い、複雑な調整が必要な局面が頻繁にあったが、情報の一元管理とプロジェクトオーナーの積極的な関与がポイントとなり、適宜適切に乗り越えることができた。 O氏はこう続ける。「変更管理の影響度合いが大きかったため、大幅な手戻りを避けるために、顕在化した課題だけでなく、潜在的な課題にも極力プロアクティブに対応しました。また、金融商品会計については、グループの中で楽天銀行がリードする必要があったため、PwCに海外事例などをも踏まえて提示して頂いたリスクや要検討事項は非常に有益でした。」 IFRS特性を考慮したプロジェクト管理方法に基づき、多くのステークホルダーを巻き込みながら、タイムリーに意思決定を行ったことが、プロジェクト成功の大きな要因のひとつといえる。

【IFRS要件の重要な鍵】

要件定義フェーズ以降におけるプロジェクトの重要な課題のひとつが、会計方針の具体的な要件への落とし込みであった。制度対応であるIFRSプロジェクトの業務要件は、原則主義であるIFRS会計基準の適切な解釈と会計基準への落とし込みを踏まえた、個別の会計処理の実現が要求事項となる。会計基準に対する具体的な指針が少なく、多くの国内企業にとって未知の領域であるIFRS業務要件の取りまとめは、「専門家の支援を受けるメリットが最も大きい領域」とO氏は振り返る。 O氏は、「国内参考事例が極めて少ない中、グループのIFRS会計基準に準じた、具体的な計算方法や仕訳を定義し業務要件に落とし込むのは、非常に難しいタスクでした。特に、日本基準とIFRSの基準間差異によって影響を受ける仕訳の整理は、経理・業務部門やシステム部門単独では対応が難しく、海外事例を把握した専門家であるPwCの支援が不可欠でした。影響を受ける仕訳パターンを抽出し網羅的に整理して頂いたことにより、基準毎の帳簿の持ち方や仕訳作成方法が整理され、プロジェクト横断的に業務要件を共有することができました。」と語った。 IFRS要件の全体像を把握するために不可欠である、現行の日本基準における仕訳パターンの整理とIFRSにおける影響箇所の分析において、PwCの金融サービス事業部のIFRSチームが連携した会計・システムに対する横断的な支援が、高く評価された。

【IFRS事務・システム対応の定着とさらなる競争力強化へ】

最後に、O氏はこう締めくくる。「多くの関係者を巻き込んだ大規模なプロジェクトでしたが、最後までプロジェクトメンバーが一体となって取り組んだ結果、プロジェクトを成功させることが出来ました。当社にとっては、未知の領域であったIFRSに向けた事務・システムへの対応であり、大掛かりな事務プロセスの再構築や、マルチベンダーによる複数会計基準対応の会計システムの導入を、限られた時間内に実現することは、極めて困難なプロジェクトでした。PwCの支援がなければ、今回のプロジェクトを成功させることは難しかったでしょう。」 楽天銀行におけるIFRS対応の整備は、楽天グループが目指すグローバル化の第一歩である。今後、引き続きPwCの協力を得て、複数の会計基準に対応した事務プロセスやシステムの早期定着を図り、楽天グループの目標である「世界一のインターネットサービス企業」の実現に向けて、さらなる飛躍を目指していく。

【総合系】アクセンチュア
 YKK/経営・事業価値基盤構築

【課題】

現地法人の独立性、自立性を尊重するYKKグループは、その一方で、海外各社でのマネジメントの標準化にも目配りしています。その重要分野として経理業務があります。世界各地に展開するグループ各社の経理業務をいかに均質化するか、あるいは底上げを図るかは、YKKグループにとって大きな課題です。そこで、経営・事業価値基盤づくりという目的のもと、経理業務における「ルール」と「ツール」、「人材」の三位一体改革がスタート。IFRSをベースにYKK標準のルールを統一(YKKGAAPの制定)するとともに、SAPのERPを導入して経理領域の業務とシステムを標準化。同時に経理人材のスキルアップを目指しました。COMMITという同社のチャレンジを、アクセンチュアはパートナーとしてサポートしました。

【アクセンチュアの役割】

2010年、アクセンチュアはCOMMITの構想段階から参画しました。プロジェクトが本格的に始まったのは2010年12月。そして、3つのステップを踏んで各国現地法人にSAPベースの財務会計システムが導入されました。 第1ステップはAP事業を担うYKK APを含む国内7社への導入。第2ステップでは各極の1~2社を選定してパイロット導入が行われました。同時に連結会計システムも導入。そして、第3ステップで海外各社への展開。2015年12月には、47の国と地域、62社へのシステム導入が完了しました。 アクセンチュアは以上の3つのステップに伴走。システムの導入だけでなく、経理業務に深く入り込んでプロジェクトを支援しました。 また、経理業務以外の分野に踏み込む機会も多々ありました。販売や購買といった“前方系”の業務が実行されて、はじめて会計データが生成されるからです。 データの粒度や精度、速度を含めて経理業務のプロセスを統一するためには、前方系の業務における再整理も欠かせません。そこで、YKKとアクセンチュアのプロジェクトメンバーは、各社の他部門も動かしながら、プロジェクトの目的達成に向けた合意形成やプランの策定・実行を行いました。 ローカルルールからYKK標準ルールへの転換は、現場の抵抗に直面するケースは少なくありません。これに対して、YKKグループはトップダウンで命令するのではなく、ローカルの意思を大事にする姿勢で臨み、現場の理解を得ながらプロジェクトを推進しました。 ただ、ローカルごとのカスタマイズが多く発生すればコストや期間にも影響が及びます。そこで、当プロジェクトにおいては国内向け、海外向けの標準テンプレートを開発してカスタマイズを抑制。予定通りのプロジェクト進行の背景には、こうした工夫と努力の積み重ねがあります。 また、国内においては、経理やシステム運用の実業務に関して、業務効率化や人材育成に関しても支援を行いました。

【成果】

会計の業務・ルールとシステムをグローバルワイドで標準化したことにより、複雑に入り組んだ従来の仕組みがシンプル化されました。定性的な効果としては、ガバナンスの向上や柔軟な人材配置などの観点でも効果が期待されています。 COMMITが主としてフォーカスしたのは会計分野ですが、その目的は経営・事業における価値創出を支える基盤構築です。その基盤づくりがほぼ完成を見たいま、さらなるビジネスの成長を可能にする準備が整ったといえます。 YKKグループの遠い将来を見据えたプロジェクト、COMMITの新たな基盤が生み出す価値の可能性は限りなく大きいといえるでしょう。

財務・会計コンサルの代表的な企業

●は外資系企業、○は日系企業 【 】はグループ企業の属性

総合系ファーム/財務会計コンサル部門

●【BIG4】デロイトトーマツコンサルティング/F&Pユニット
●【BIG4】PwCコンサルティング/F&A
●【BIG4】EYストラテジー・アンド・コンサルティング/ファイナンス
●【BIG4】KPMGコンサルティング/フィナンシャルマネジメント
○【IT】アビームコンサルティング/P&T Digital-FMC
○【IT】クニエ/ファイナンシャル・マネジメント

財務アドバイザリー系コンサルファーム

●【BIG4】デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー
●【BIG4】PwCアドバイザリー
●【BIG4】EYSC(旧EYTAS)
●【BIG4】KPMG FAS
○【独立】GCA
○【独立】フロンティア・マネジメント
○【独立】アドバンスト・ビジネス・ダイレクションズ
○【独立】エスネットワークス
○【金融】みずほコーポレートアドバイザリー
○【金融】三菱UFJリサーチコンサルティング/財務アドバイザリー

監査法人

○【BIG4】有限責任監査法人トーマツ(デロイトグループ)
○【BIG4】PwCあらた有限責任監査法人(PwCグループ)
○【BIG4】EY新日本有限責任監査法人(EYグループ)
○【BIG4】有限責任あずさ監査法人(KPMGグループ)

ベンダー系の会計モジュール導入コンサルタント

●SAP
●日本オラクル
●マイクロソフト
●SAS Institute Japan
○アバント(旧ディーバ)
○ワークスアプリケーションズ

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