ロゴスアンドパトス コンサルティング × フォルトナ スペシャルインタビュー

公開日:2025.05.16 最終更新日:2025.05.16

株式会社Logos&Pathos Consulting(以下、ロゴス&パトス)は、2019年に山下 哲生氏によって設立された、事業推進力と柔軟性を兼ね備えた経営コンサルティングファームです。変化し続ける市況や事業の状況、予算やスケジュールなどの要望を捉え、柔軟に適応することを約束しています。また、ゴール達成まで当事者意識で徹底的に支援することを特徴としています。

同社は戦略コンサルティングとシステム開発の2つのサービスを提供しており、戦略コンサルティングでは、経営戦略や事業運営におけるあらゆる課題に対して戦略立案から策定内容の実行まで一気通貫で解決に導いています。また、システム開発においては、大規模な業務運用システムや社内向け業務改善システム、Webサイト構築など、あらゆるシステムの企画・構築・運用支援を行っています。

今回はパートナー/コンサルティング事業部長の木下 航希様にお話を伺いました。
インタビュアーはフォルトナ高橋が務めます。

木下 航希様 プロフィール
パートナー/コンサルティング事業部長。
大手総合コンサルティングファームにてM&Aに関する戦略立案・M&A候補探索・Deal支援(BDD・PMI)を一気通貫でサポート。
その後2022年にロゴス&パトスに入社。M&A支援で培った経験に基づき、製薬会社・素材メーカー・消費財メーカー向けに事業戦略(新規事業も含む)策定・協業先探索・協業に向けた交渉支援を得意とする。

MENU

大手ファームを経験したからこそ辿りついた、新しい挑戦の場

[高橋]
本日はよろしくお願いいたします。
木下様は総合コンサルティングファームをご経験された後、ロゴス&パトスにご入社されていますが、どのような経緯で転職を決意されたのでしょうか?

[木下様]
そもそもなぜ私がコンサルタントになったかを最初にお話しします。実は、私がコンサルタントを目指したのは、父が会社経営者だったことが大きく影響しています。父はヘリコプター関連の会社の経営をしており、経営に対する関心は子どもの頃から自然に身についていました。
そんな経緯があるなかで、大学時代にカナダのトロントに短期留学へ行った際、外資系コンサルティングファームの内定を獲得している学生と出会いました。その学生の父親も会社経営者で、彼との会話を通じて、私は経営や戦略に対する興味をさらに深めました。当時、自分自身に根拠なき強みを感じていたのですが、彼と話しているなかで、それが「コミュニケーション能力」や「チームをリードする力」であることに気づきました。
このような経緯で経営コンサルタントとしてキャリアを歩むことを決め、父とも「コンサルタントの道に進むのがいいのではないか」という話をしました。経営コンサルタントになるにあたり、父に経営者として必要な事を聞いてみると、「次の一手を打つこと」、「お金周りをしっかりと把握すること」、「人をマネジメントすること」が重要だと言いました。「人をマネジメントすること」は新卒1年目には難しいですが、「次の一手を打つ力」と「お金回り」を学べるのは、コンサルタントとしてM&Aを経験することだと考え、これが自分の結論になりました。
内定をいただいた複数のコンサルティングファームのうち、M&Aの分野で特に強みをもつファームを選びました。その後、別の総合コンサルティングファームに移り、6年間にわたって自分の目指した戦略とファイナンスの両方に携わることができるキャリアを積んできました。

[高橋]
経営コンサルタントを目指されたのは、育ってきた環境やご自身の強みが大きな要因なのですね。前職ではマネージャーまで昇進されていたかと思いますが、大手のキャリアを離れたのはどのような理由があったのでしょうか?

[木下様]
私がマネージャーの職位に達したのは、尊敬する1人のパートナーの下でひたすら努力した結果でした。会社や組織への貢献というよりも、その唯一のパートナーの役に立ちたいという思いが最優先でした。しかし、マネージャーに昇進すると、彼との案件だけではなく、他のパートナーの案件も担当することが増えていくなかで、コンサルティングビジネスのあり方に疑問を抱くことが多々ありました。
一例を挙げると、私はクライアントとの関係構築が比較的得意だったこともあり、直接「木下さん1人で案件をお願いしたい」とお声がけいただく機会がありましたが、当時の方針として一定規模以上の案件に注力する流れがあり、個別案件の柔軟な対応が難しい場面がありました。
こうした経験を通じて、「より自分の強みを生かしながら、規模拡大だけを目指すコンサルではなく、クライアントに寄り添った価値提供ができる方法を模索したい」と転職を考えるようになりました。

[高橋]
ファームとご自身の考え方にギャップを感じられたのですね。
なかでもロゴス&パトスを選ばれた理由を教えていただけますか?

[木下様]
上述した理由もあり、次の転職先では大手ファームではなく一般的なキャリアとは違う選択肢を探しました。転職エージェントの方に「普通の人が行かないようなブティックファームを紹介してほしい」と依頼したところ、ロゴス&パトスを勧められました。実際に話を聞くと「好きにやっていい」という自由な雰囲気があり、自分に合っていると感じました。
さらに代表取締役社長である山下が外資系戦略コンサルティングファーム出身であることや、大手コンサルティングファームのパートナーを超える売上を上げている実績に強く惹かれました。ファーム規模としては大きくないのに、個人でこれほどの売上実績を出されていることに、大変驚かされました。
その強さやクライアントからの期待の大きさを学びたいと考えると同時に、自身のコンサルタントとしての成長を見据え、ロゴス&パトスを選びました。

[高橋]
山下様のご実績も大きな要因となったのですね。
一方で、立ち上げ間もないファームという点で、前職の大手ファームと比べてギャップや不安を感じることはありませんでしたか?

[木下様]
不安は全くありませんでした。実際、退職する際には「いつでも戻ってきて良い」と言われていましたし、総合コンサルティングファームで1から経験を積み、マネージャーまで昇格した実績があれば「いつでも戻れる」という安心感がありました。いわば、業界内で通用する「チケット」を手にしたような感覚でした。

[高橋]
転職されてみて、予想外だったと思うことはありますか?

[木下様]
転職当初は、いろいろと驚くことが多かったです。例えば、前職ではミッドタウンや丸ビルのようなオフィスでしたが、それと比べるとオフィスはものすごく小さいです(笑)。また、大規模の会社では、新卒で入社すると自然に横のつながりや縦のつながりができて、みんなでフットサルをしたり、麻雀をしたりといったこともよくありますが、こちらではそういった機会が少ないと感じました。趣味や気が合う人を見つけるのも難しく、少し寂しさを感じることもあります。しかし今の立場となり、これから会社を拡大していくなかで、そういった環境を提供していくことが自分の役割だと感じています。

信頼を勝ち取り、数々の大手企業の戦略立案から新規事業立ち上げまでを一任

[高橋]
前職でがむしゃらに頑張られたからこそ、不安なく飛び込むことができたのですね。
貴社にご入社後、どのような案件をご担当されましたか?

[木下様]
現在も続いている大手製薬会社の案件を入社してから半年ほどで獲得し、その後は順調に進んでいると感じています。その案件は、ある製薬会社の新規事業(デジタル医療機器開発)立ち上げを支援するもので、私はサービスやプロダクトを開発する戦略フェーズを担当しました。事業性評価を行い、どこと協業しながら進めるかを決定するなど、トータルで支援を行いました。ファイナンスやリーガルの問題、企業戦略など、さまざまな分野に触れることになり、内容は株式交換のないM&Aとほぼ変わらなかったため、M&Aの経験がとても役に立ちました。一気通貫で支援することで非常に高い評価もいただくことができ、その後も製品の展開や新たなプロジェクトへと広がりました。
例えば、最初はA、次にB、Cといったように広がりをみせましたが、途中で「なぜこのA、B、Cでなければいけないのか?」という疑問が生まれ、それがきっかけで戦略の見直しにつながりました。最終的には、新規事業として何をするべきかを再考するフェーズに入り、より上流のストラテジーの話へと進んでいきました。大企業での新規事業には限界があると感じることもあり、組織論やプロジェクトリーダーとしての能力が重要だということをクライアントの上席の方たちに訴えていきました。こうした課題に対するアプローチも次第に広がり、プロジェクトは拡大を続けています。

[高橋]
実績を積みながら状況を見極め、根本的な問題が何かを感じ取ることができたのですね。それは関係性を築いたうえでこそできたことだと思います。

[木下様]
そうですね。ズバッと意見を言うことができています。当社に入社後は自分の裁量で関係性を築けるようになり、最近ではクライアントとの1on1を定期的に行うようにしています。定例会以外で、月に1回程度30分の時間を取って、プロジェクトの進行状況や他のプロジェクトについて意見を交わすようにしています。この機会を通じて、クライアントがどのような経歴をもち、どのような視点からプロジェクトに関わっているのかを理解することができ、それがプロジェクトに与える影響をより深く認識できると感じています。また、1on1を通じて自分自身のキャラクターを伝えることで、クライアントとの信頼関係を一層強化できると考えています。

[高橋]
ロゴス&パトス全体としてはどのような案件が多いのでしょうか?

[木下様]
現在、大手事業会社3社で売上の6~7割を占めています。さらに、ファンド系のBDD案件も多く、これらを合わせると全体の8~9割を占め、少しずつ若手のクライアントも増えている状況です。
案件としては、新規事業関連が中心ですが、営業改革や制度設計などの案件もあります。制度設計では、管理職の役割をどのように定義するかといった議論が多く、時代に合わせて管理職に求められる役割を見直し、形骸化した管理職制度に対して新たなミッションを設定するような支援を行っています。これは組織全体の課題に関わる部分です。
組織・人事コンサルティングを進めるうえで、最終的には「人」が重要になります。そのため、システム開発だけでは解決できない部分があり、組織の在り方や人材の活用について戦略的に考える必要があります。もちろん、システムを導入することも選択肢の1つですが、根本的な課題は人のマネジメントにあると考えています。

[高橋]
新規事業関連が多いので、もう少し具体的にプロジェクト内容を教えていただけますか。

[木下様]
今はクライアントと連携し、クライアント先への売却を前提とした新規事業の立ち上げを弊社が代わりに推進するという取り組みを3,4事業で推進しています。これらは、初期段階でミニマムな形で作り、興味を示してくれたタイミングで規模を拡大し、最終的にはイグジット(企業の創業者や投資家が株式を売却して利益を得ること)を目指すという形です。
クライアントからは「これをやっておいて」と一任されていて、私たちのチームがその役割を担っています。0から1を作り上げる部分は私たちが担当し、10ぐらいになった段階でクライアントに渡すという流れで進めています。大手企業では、スピーディーに事業を立ち上げることが難しいため、私たちが主導で進めた方が効率的です。
また、今後のコンサルティングの形として、従来のようなアドバイスをするだけでお金をいただくのではなく、実際に必要なことを代わりに実行し、先回りして対応することが、私達の価値を提供する新しい形だと感じています。

[高橋]
そこまでクライアントから一任されるのは非常に珍しいですね。

[木下様]
そうだと思います。新規事業開発を進めることで、次々と新しい案件が波及しています。今では、山下からの許可を取ることもなく、自分の判断で進めています。転職した理由も、自分のやりたいことを自由に実現したいという思いからだったので、先ほど、前職に戻れる「チケット」のお話をしましたが、今は全く戻るつもりはありません。

[高橋]
M&Aをされることはないのでしょうか?

[木下様]
M&Aありきで案件を進めることはありません。以前までクライアントにとって、私はM&Aの専門家でした。しかし、M&Aは本来フェアに判断すべきものであるにも関わらず、成立させること自体にインセンティブが働いているのが気になっていました。単にM&Aをすることが目的で、戦略的な視点が欠けていると感じていたのです。経営企画室が主導して実行したM&Aが、事業部から「経企がM&Aの実績を作りたかっただけ」と批判されていることを耳にする機会がありました。投資銀行もM&Aを成立させて証券発行や株価上昇を狙う金融業者であり、成功報酬を得るために高値での取引を優先する傾向があります。そこに本来の戦略が欠けていることに疑問を感じました。
コンサルティングの価値は「この会社を買う意味があるか?」と冷静に判断することにあります。しかし、本来は辞めた方がいいM&Aであっても、M&A案件は長期間のプロジェクト化が期待できることから、コンサルティングファームとして儲けるために本来の果たすべき提言をしなくなる危機意識を抱いていました。
そのため、現在はクライアントと「ストラテジーフェーズはコンサルティングフィーで、実行フェーズは成功報酬で」と適切に分ける方針を進めています。戦略を明確にし、その結果としてM&Aが必要なら実行する、というのが本来の流れだと考えています。
また、山下のコンサルティングの進め方には大いに刺激を受けました。そんな方法もあるのかと感銘を受け、私もアイデアが浮かんだときには、M&Aに限らず自分なりのやり方で進めるようになりました。

[高橋]
さまざまなコンサルティングファームが従来のコンサルティングビジネスからの脱却を目指すなかで、先進的な取り組みですね。

次ページ:自由な案件獲得方法で「コンサルとして稼げる」仕組みを作る

“私”からはじまる幸せが、
未来をつくる。

長期伴走型ハイクラス転職エージェントのフォルトナ

  • JAPAN HEADHUNTER AWARDS 会員満足度部門(2023/2024)
  • HeadHunter of the Year 総合MVP(2023/2024)
  • Liiga 実績No.1エージェント(2022/2023)

01/ ACHIEVEMENT

ハイクラス転職でトップに認められた実績

02/ CONSULTING

回数無制限の徹底的な選考対策と特別紹介ルート

03/ PARTNER

幸福にフォーカスした長期伴走支援

あなたのキャリアに最も合う
専属エージェントが、
キャリアのお悩み相談から入社後フォロー
まで中長期でサポートします。
まずはお気軽にご相談ください。

簡単
60秒
無料キャリア相談