株式会社クオンツ・コンサルティング(以下、クオンツ)は「設立から3年9ヶ月で上場を成し遂げたM&A総研グループ発のコンサルティングファームとして2023年に設立されました。「テクノロジー×戦略で実益主義の伴走を。」をビジョンに掲げ、DXの時代の先も、クライアントが自ら、D(デジタル)を通じてX(経営/事業/組織変革)を自社で断続的に起こせるように、「事業会社」発のコンサルティングファームとして、実益を伴う施策の提案・実行力をもって徹底的に伴走支援をしています。
今回は、シニアマネージャーである原 崇様と採用統括執行役員の山口 大樹様にインタビューをさせていただきました。
インタビュアーはフォルトナ清水と石川が務めます。
原 崇様 プロフィール
シニアマネージャー。
日系大手SIer、日系大手総合コンサルティングファームを経て現職。大規模IT案件のマネジメント、IT企画、要件定義から運用・保守まで多数経験。豊富なデリバリー経験を基盤とした、ビジネス部門・IT部門双方を巻き込んだ現地現物主義のPM伴走支援、DX推進支援に強みを持つ。現在は幅広い案件のマネジメントを行いながら立ち上げメンバーとしてあらゆる業務に携わる。
山口 大樹様 プロフィール
採用統括執行役員。
神戸大学を卒業後、新卒でスタートアップ企業に入社し、2019年7月に転職してM&A総合研究所に立ち上げメンバーとして参画。2年間M&Aアドバイザーとして従事し、その後社長室に異動。現在は執行役員としてM&A総研ホールディングス全体の採用を統括する役割を担っている。
M&A総研発の総合コンサルティングファーム
[清水]
本日はよろしくお願いいたします。
初めにお2人のご経歴からお伺いさせていただいてもよろしいでしょうか?
[山口様]
2019年に株式会社M&A総合研究所(以下、M&A総研)に中途で入社しました。現在は入社6年目で、M&A総合研究所とクオンツ・コンサルティングの採用全般を担当しています。
[原様]
私は大学院卒業後、日系大手シンクタンクにシステムコンサルタントとして入社しました。そこでは、特に銀行のシステム開発、例えば社会インフラ的な金融投資信託システムや、大手証券会社のシステムの開発などを担当しました。システム開発工程全体に約13年携わり、プロジェクトマネジメントやクライアントとの折衝なども経験しました。
その後日系大手コンサルティングファームに転職しました。そこでは担当営業ごとに案件が決まっていて、私の場合は金融系の案件を担当していました。また、IT・PM・PMOのスキルもあったので、そこに関連した案件に多く携わりました。しかし、2~3年経つうちに、自分のスキルが限定的だと感じたことから転職を考え、当時はまだ10数名ほどの社員数であったクオンツ・コンサルティングに入社しました。
[清水]
クオンツは2023年に立ち上がったばかりの会社ですが、どのような経緯で設立されたのでしょうか?
[山口様]
前身であるM&A総研が2018年に設立された当時は、M&A業界がまだアナログな手法に頼る部分が多かったなか、創業者の佐上がエンジニアとしてのバックグラウンドを生かし、テクノロジーを活用して業界課題を解決してきました。その結果、急成長を遂げ、創業から3年9ヶ月で上場することができました。そうしたノウハウをもとに「クオンツ・コンサルディング」を立ち上げ、コンサルティング業務を展開しています。私達の強みは、テクノロジーを駆使して企業価値を高めることです。今後はさらに新規事業の立ち上げや、新たな分野での事業拡大も視野に入れています。
戦略からITまで 案件リピート率95%以上の実績
[清水]
どのような業界の企業がクライアントとなるのでしょうか?
[原様]
ITから戦略まで幅広く対応しており、割合としてはITと戦略で半分ずつぐらいです。インダストリーに関しても現時点では特定の分野に偏っているということはありません。私の場合は現在3つのプロジェクトに携わっています。1つ目は、大手重工業メーカーの次世代基幹システムの刷新プロジェクトにPMOとして関わっています。2つ目は、教育企業のコスト構造改革の実行支援、そして3つ目は、テクノロジー企業の業務改革および業務改善です。
[清水]
なかでも印象深いプロジェクトはありますか?
[原様]
教育企業のコスト構造改革のプロジェクトです。ITをバックグラウンドにもつ私にとって、ITをあくまで手段として使う案件に携わるのは初めてだったので非常に新鮮でした。クライアントは全社的なコスト削減を目指しており、企業内でいろいろな取り組みが行われていましたが、目標に到達できない状況が見えてきました。そのため、新しいコスト削減の方法を考えるために私たちに声がかかりました。まずはクライアントがもっている業務データを集めて分析し、無駄を見つけ出すためにフローを描きながら全体の方針を決定しました。その後、経営層と連携して現場に展開していきました。
また、このプロジェクトはクオンツのコンサルタントとして初めて参加したものです。これまでの経験とは異なり、クライアント企業の中で上流の意思決定にも関与したため、とても面白みとやりがいを感じました。
[石川]
原様は、貴社にご入社前は大手ファームにお勤めでしたが、設立されたばかりのクオンツに転職を決意された決め手はどこにあったのでしょうか?
[原様]
転職活動中に代表である佐上と話し、クオンツ・コンサルティングのビジョンや目標について聞く機会がありました。一般的にコンサル業界ではどのファームも似通ったビジネスモデルを構築しているなか、「新しいコンサル業界のビジネスモデルを構築する」という佐上の考えが非常に革新的であり、感銘を受けました。その着想自体が素晴らしいことはもちろんですが、実際に具現化することは非常に難しいと思います。しかし、「M&A総研」という基盤があるからこそ実現できる可能性は高いなと感じることができました。
さらに、3年9ヶ月で上場を成し遂げた佐上が「優秀」と評する方々が揃う環境に自ら身を置くことで、自分自身がどのように成長できるのかを想像すると、大変な期待感とワクワク感を覚えました。これまで大企業2社での経験や転職を経て、「どのような環境でも一定の成果を出せる」という自信を得ていました。しかし、だからこそ人生は一度きりであるという思いから、新たな挑戦をすることを決意しました。
[石川]
創業者本人からの言葉は非常に力強いものがありますよね。
実際にご入社されてから感じるギャップはありますか?
[原様]
入社当初は、「案件を獲得する難しさ」を実感しました。一方で、M&A総研が培ってきたノウハウがクライアントへの提案に説得力をもたせることもあります。例えば、ある企業に対してIRコンサルティングを提供しているケースがあります。これはM&A総研が事業会社として培ってきた経験があるからこそ実現できることです。加えて、M&A業界における業務をデジタル化してきた経験は、ノウハウとして蓄積され他の案件でも横展開されています。
また、外資系戦略コンサルティングファームは戦略立案の部分で終了したり、ITコンサルティングファームが下流工程に特化するケースが多かったりするなかで、当社はその両方ができます。クライアントと共に戦略を考え、先行的に動きながら、その後の構築や実行フェーズにも伴走するという点が大きな特徴です。実際、ある会社の次世代ITシステム刷新プロジェクトでは、計画段階やデザインの部分から参画し、その成果が評価されたため、構築フェーズにも継続して支援を要請されたという事例もあります。
指示待ちではなく、クライアントと対話しながらパートナーシップを築いて進めていくスタイルが私達の強みだと感じます。加えて、各メンバーやパートナー陣が非常に優秀で、現場でもCxOのような立場で非常に高いコミットメントを発揮しているので、参画した当初は案件の獲得は難しかったですが、今では事業がどんどん拡大している状況です。案件獲得後はクライアントとの信頼関係を築き、その結果、リピート率90%以上を誇っています。
創業期に参画する意義 未経験でも手厚いフォロー
[石川]
M&A総研が培ってきたノウハウに加え、クオンツに参画されている優秀なメンバーによってめざましい成長を遂げられているのですね。
こうした拡大期にあるファームで働いているという実感はありますか?
[原様]
日々新しいことに挑戦できているので、それが自分の成長につながっており、とても楽しく感じます。例えば、プロジェクト活動や日常の業務のなかでも新たな発見があります。また、今の時期は会社として重要な方針を決めるタイミングでもあり、そのような大切な場面にかかわれることにもやりがいを感じています。これは一般的な大企業で限定的な業務に従事するのとは異なり、広範囲に関わる機会が多いからだと思います。
もちろん仕事には辛い瞬間もありますが、それ以上に周囲で次々と新しいことが生まれ、自分もその一部として関わっている実感があり、大変さよりも楽しさが上回っています。
[清水]
大変さとはどういった点に感じるのでしょうか?
[原様]
今まで携わってこなかった領域に挑戦していることです。以前は金融業界でシステム開発をしていましたが、現在は製造業、教育、テクノロジー企業、SaaS企業など、さまざまな業界の案件に携わっています。業務領域も、前職まではIT開発が中心でしたが、コスト構造改革、組織改革、業務改革など、より広範囲にわたって行っています。特に、現場の改革を実現化することを主に担当しています。初めてのことをキャッチアップするのは試行錯誤しますし、大変さも感じますが、やはり楽しいと思えることが多いです。
[清水]
新しいことに挑戦されているのですね。
なかにはコンサル未経験の方もいらっしゃるかと思いますが、育成環境はどのようなものがありますか?
[原様]
未経験者には、ベテランのコンサルタントが1人つくことで教育を徹底しています。形式的なものではなく、実際に定期的に1 on 1で面談を行い、日々のデリバリーの進捗に加え、キャリアの方向性についても話し合っています。具体的には、どのようなキャリアを歩んでいきたいのか、それにはどのような案件を担当するべきか、そのなかで何に注意を払うべきかを話し合っています。また、スキルや学ぶべきことについても指導を行っています。
さらに、デリバリーのPM業務は、OJTとして日常的に行っており、研修資料も日々整備しています。他には社員のチャット内で困ったことを投げかけると、全社員から知見を集めてアドバイスをもらうことができるので、さまざまな方法でサポートを行い、成長を促進しています。
[清水]
未経験者でもしっかりとキャッチアップできる環境にあるのですね。
クオンツのコンサルタントとして、どのような点に他社との違いを感じますか?
[原様]
案件の質が高く、個人に託されている裁量が非常に大きいです。巨大なピラミッドが出来上がっているプロジェクトに途中から参加するのではなく、立ち上げフェーズの案件に携わっています。なので、クライアントに対して私が初めてコンサルタントとして関わることもあり、責任の大きさとやりがいを強く感じています。
[清水]
ちなみに社内の雰囲気はいかがでしょうか?
[山口様]
今はまだ約100名の人数規模であるクオンツは、会社として大きなビジョンを掲げています。現在入社している方々は、クオンツのビジョンに共感し、一緒に新しいものを作りたいという思いで入社されています。代表である佐上との距離も近く、佐上の思いが浸透しており、会社全体としてビジョンに向かってみんなで一丸となって進んでいる雰囲気が感じられます。
[原様]
風通しが良いと感じています。さまざまなバックグラウンドをもつ人たちが集まっており、それぞれが同じ目標に向かっているため、日々のディスカッションも活発です。そういったディスカッションに基づいて進めているので、年齢やチームの違いに関係なく、意見を自由に交換できる環境です。また、諦めないという姿勢がカルチャーとして根付いていると感じています。素直な気持ちで取り組む姿勢も大事にされていると思います。代表の佐上も一般的な企業に比べて非常に近い存在だと感じます。質問をすれば気軽に答えてくれ、会社の課題についても積極的に意見を聞いてくれる環境にあります。