シグマクシス(エンタープライズトランスフォーメーションシェルパ1) ×フォルトナ スペシャルインタビュー

-SIGMAXYZ(EnterpriseTransformation Sherpa1) × Fortna Special Interview-

「経営×IT」でCIOを長期伴走サポートする「CIOのシェルパ」

[石井]
ここからは大橋さん率いるITトランスフォーメーションチームについてお伺いします。まずはチームの概要やミッションについて教えてください。

[大橋様]
われわれのチームでは「経営×IT」でCIOをサポートしています。CIOとは最高情報責任者を指しますが、その役割は他のCXOと比べて少し低い位置付けにあるのが現状です。IT領域のみならず、経営課題そのものを彼らと一緒に悩みながらクリアしていき、CEOにCIOが認められることが必要だと思っています。まずはそれをしっかりやることが大きなビジョンです。

それを実現するうえで、われわれはCIOアジェンダとなる7つの領域とCIOに求められる3つの問いを定義しています。

最初に、屋根の部分にあたる「IT戦略」では「経営にどのような貢献をすべきか」が重要なテーマになります。単純なシステム開発だけではなく、新規事業開発やコストのような経営に直結する価値貢献にフォーカスし、IT戦略を立てていきます。
次に、柱の部分にあたる「IT組織・人財」「ITオペレーション」「データ活用」「ITアーキテクチャ」「IT投資・コストマネジメント」は、まさにIT戦略を支え、実行するためのリソースの部分です。「経営価値実現に向けてITリソースをどのようにマネジメントするか」がアジェンダになります。
最後に、土台の部分にあたる「ITリスク管理」では「ITリソースに関するリスクをどのようにコントロールするか」がテーマで、情報セキュリティや個人情報保護などがこのカテゴリーになります。
これらをわれわれだけで全て網羅しようと思うと範囲が広すぎるため、このチームではIT戦略・IT組織・IT投資コストマネジメントの分野にフォーカスしてサポートしています。

[石井]
それ以外の領域については、貴社としてどのように対応しているのでしょうか?

[大橋様]
シグマクシス内の他チームと連携して対応します。
ITオペレーションに関わる分野では、アジャイル開発やITのPMOなどのプロフェッショナルチームと連携します。データ活用についても、やはり専門スキルを持ったチームがあり、先日も一緒にお客様訪問し、CIOの方とディスカッションしました。ITアーキテクチャでは、シグマクシスが多数の実績を持つ「Fit to Standard」アプローチを生かすことが可能です。ITリスクに関しても、弊社にはセキュリティのスペシャリストがいるので、彼らと協力してプロジェクトを進めています。
以上から、われわれのシグマクシスでの役割は、社内の他チームのプロジェクトのきっかけとなる「アンカープロジェクト」であり続けることです。長期的にCIOと伴走するなかで、重要視すべきテーマは変わります。新たなテーマが出るたびに、社内のプロフェッショナルと連動してサポートし続けることが、われわれのコンセプトです。

[石井]
コンサルタントとしてのITの専門性と事業会社での経営視点を併せもつチームだからこそ実現できるコンサルティングですね。

[大橋様]
CIOを務められている方の半数以上はIT部門出身で現場経験は豊富でありながら、経営やマネジメントは初めて関わるという方が多い印象です。そうした方々にとって大きな価値を発揮するのが、われわれのコンサルティングだと思います。

[春日]
CIOの「経営×IT」の「経営」部分が強みになるようにサポートしていらっしゃるのですね。コンサルタントの立場から見ても、コンサルティングの知見を用いてCIOを手助けし、事業会社にいるかのように実行支援・経営関与ができることは魅力だと思います。

[大橋様]
そうですね。特に戦略コンサルティング出身の方にとっては、面白い環境だと思います。
先ほど申し上げたように、IT部門の経営は弱い一面もあるので、戦略をやってきた方は強みを発揮できると思います。だからこそ、お客様も私たちのことをパートナーとして信頼いただいています。お客様とより深くコミュニケーションを取りながら、実行にコミットできるのは、戦略コンサルタントのネクストキャリアとして最適な環境だと思います。

[石井]
具体的なプロジェクト内容についても、お伺いできればと思います。どのような業界のお客様やテーマを取り扱うことが多いですか?

[大橋様]
業界は絞っていませんが、現在は商社、金融、不動産、通信といった業界のお客様が多いです。テーマについては、IT投資・コストマネジメントが多いです。DXに関する投資判断やITに係る費用が上昇するなかでのコスト抑制の相談はよくいただきますので、まずはITパフォーマンスレポートを作成し「実際このぐらいの金額を使っていますが、他社ではこうで、経年ではこうなっています。」「投資をバリューベースでみた場合に高い効果が出ています。」といったお話を都度CEO/COOや他のLOB役員に示し、予算確保することを伴走しながらやっています。

[石井]
特に印象に残っているプロジェクトとはどのようなものがありますか?

[大橋様]
一番初めに提供したCo-CIOサービスのプロジェクトです。
ある企業様では、急激な企業成長に対して、ITの仕組みそのものやそのガバナンス体制の整備が全く追いつかず、社外から経験豊富なCIOが約3年前に招聘されました。その招聘直後からのお付き合いで、現在も支援させていただいています。
CIOの方と共にストーリーを考えながら、リスク領域、投資領域、組織領域、戦略策定と進み、現在は実行段階にいます。一緒に苦労しながら組織を作っていくお手伝いをチームでさせていただき、その結果がDX銘柄取得という非常に大きな果実を得ることができました。DX銘柄とは東証上場企業の中から、DX推進に向けた優れた取り組みをしている企業として認定する制度で、外部からその取り組みが評価されている証になります。とても印象的なプロジェクトになりました。

[石井]
構想から実現までやりきるのは、コンサルタントではなかなかできない経験ですよね。

[加納様]
大きな達成感がありました。ただ、1回取得して終わりではなく、取り続けることが重要です。お客様の期待値も上がったので、次は選定企業の中から選ばれるグランプリ取得といったことも含めて、まだまだやらなければいけないことはたくさんあります。

[石井]
私もコンサルタント経験者として、非常にレベルの高いプロジェクトだったと推察します。なぜ貴チームでは、このような難易度の高い案件を受注し、成功まで実現することができるのでしょうか?

[大橋様]
まず、われわれは、通常のコンサルティングのようにプロジェクトのテーマ設定をするのではなく、都度優先順位付けをしながらスコープを決めないため、コンサルティングのアプローチが大きく異なります。
また、お客様の中に入り込むことを非常に重視しています。私自身、CIOの方と週1回1on1ミーティングをしていますし、仁科や加納も部長クラスのお客様と相対するポジションにいます。
まとめると、お客様内部に入り込んで、CIOと日々相談しながら、組織運営の一端を担っているわけです。これが他ファームとの一番の違いであり、お客様に認められている理由であり、結果につながっている要因だと考えています。

[石井]
ソリューションありきのコンサルティングではなく、CIOアジェンダに合わせて都度テーマを変えていくのが、他ファームにはない強みですね。事業会社の経営企画出身だからこそできるコンサルティングだと思います。
今後伸ばしていきたい領域などはありますか?

[大橋様]
多くのプロジェクトは、最終的に人財獲得・育成に行き着いています。今後、この領域は伸ばしていきたい分野です。

「1つ上の仕事をする」縦横の風通しの良さが実現する成長環境

[石井]
ここからは社内のカルチャーや制度についてお聞かせください。
先ほど「自由」という話もありましたが、どのようなカルチャーでしょうか?

[加納様]
風通しが良いと言われていますが、まさにその通りだと感じています。風通しには、縦と横があると思っています。
縦の風通しは、経営層とすぐに話ができることが良いなと感じています。現在のチームの立ち上げについても、社長と大橋のやり取りを間近でみてきましたが、スピードが非常に早く、とんとん拍子で立ち上げに至りました。
横の風通しは、チームを越えた連携のしやすさです。私が現場に出て、お客様から「こういうことを教えてほしい」と相談された際、社内有識者にお客様に向けて話していただきたいとお願いすることがあります。誰に頼んでも、まるで自分のプロジェクトかのように積極的に協力してくれます。

[石井]
加納さんは30代前半にもかかわらず、部長のカウンターパートとして活躍されていると思います。加納さんのような人財を育成するために、シグマクシスの育成環境でポイントとなっていることはありますか?

[加納様]
3つあります。
まず、若手のときから多様な経験ができることが大きいと思います。例えば「君はコンサルタントランクだからその仕事しかできない」といった役職に囚われた働き方ではなく、どの上司からも「1つ上の役職の仕事を常にやり続けろ、それを意識してやりなさい」と言われてきました。何が自分はできなくて、できるようにならなければならないのか、次のステップを意識させてくれる会社だと思いますし、それを意識したことで今の自分があります。
また、コンサルティングの基礎スキルを養う環境が充実していると思います。フレームワークや知識の使い方、リサーチ方法といったものを、研修だけでなくプロジェクトでも先輩方から教えていただきました。
最後に、現場に入り込むからこそ、経営側に携わる機会があることも成長の大きな要因です。私の経験のなかでも、例えば経営管理や管理会計のプロジェクトで現場がどのような数字を作っているかを目の当たりにし、そこから広げて戦略策定や業務改善につなげるといったことをやってきました。早い段階で経営を肌で感じることができたのも、今に生きていると思います。

[春日]
その他に特徴的なカルチャーはありますか?

[加納様]
「自分たちのチームだけでやる訳ではない」ということはよく言われています。コラボレーションやコミュニケーションを大切にするカルチャーです。何かに躓いても、誰かに相談すると話が広がり、スムーズに動いていく。自分の能力を超えて何かをやらなければならないとき、躊躇なく周りを巻き込む大切さを教わっています。

貢献、パッション、成長。CIOを支えるために必要な3つの要素とは

[石井]
採用に関してお話をいただきたいのですが、貴チームにジョインしてほしい人物像はありますか?

[仁科様]
まず、スキル面では、カウンターパートがCIOやIT部門長なので、コミュニケーション能力は必須です。また、ロジカルシンキングは必要ですが、今は十分でなくとも、自分で考え、自分で意見を言えることができれば大丈夫です。
一方、マインド面はより重要だと考えています。まずは、組織に貢献する気持ちが必要だと思います。加えて、われわれの取り組みは必ずしも成功が約束されているわけではないので、新規事業と同様にパッションや共感が大切です。さらに、高いレベルにチャレンジすることが非常に多いからこそ、成長意欲も大事です。

[石井]
実際に入社して活躍されている方は、どのようなマインドセットで業務にあたっているのでしょうか?

[仁科様]
ある事業会社出身のメンバーをご紹介します。このメンバーは元々営業企画経験者で、コンサルティング業務は初めてでしたが、とあるプロジェクトで人財戦略における人財の可視化や将来的な人員計画の検討を担ってもらいました。彼も、先ほど加納の話ででてきた「1つ上の仕事をやる」という意識が非常に高く「どうやったらうまく回せるか?」「120%で仕事をやろう!」という意欲で良い成果を出していました。
コンサルティング経験者では、総合商社のIT部門における予算業務支援をしているメンバーを例に挙げます。このメンバーは、決算という定例的な業務に対して真摯に取り組んで成果を出していますが、それ以上に評価されているのがプラスアルファの貢献意識です。例えば、サービス開発活動やアンケート活動、勉強会の開催など、社内の取り組みでパッションをもって貢献してくれています。彼の思いが、チームの成長につながっていると感じています。

[石井]
そのような方を採用するために、選考ではどのようなポイントをみていますか?

[仁科様]
過去の実績で発揮したものや、自分で考えて仕事を動かした経験をみています。言われたことをやるだけではなく、自分なりに企画して、反対されても何とか動かしてみる、そういった経験があるかないかです。自分の思いがある方には、仕事を任せたいと思いますし、チームにもフィットすると思います。

[石井]
与えられたことをやるだけでは、CIOのサポートはできないということですね。加納さんが若いうちから部門長に信頼されているのも、根底にはパッションがあるからだと納得しました。

[大橋様]
パッションは大事ですね。成長意欲をもって、常に1つ上の仕事をやり続け、最終的には経営を目指したいという強い思いがある方と、ぜひ一緒にやりたいです。
われわれのチームは、たまたま今はCIOのシェルパをベースにしていますが、それがCOOやCEOに変わっても、アプローチややることはそこまで変わらないと思っています。

[加納様]
そういう意味で、固定観念をもたずに来ていただきたいですね。「私はこれしかできない、これがやりたい」だけではなく、 色々状況に応じて柔軟に変わっていけるような方が合っていると思います。

[春日]
大橋さんや仁科さんはコンサルティングファームから事業会社を経て、再びコンサルティングファームに戻ってきました。事業会社への転職を検討しているコンサルタントの方に向けて、このチームだからこそ得られるキャリアをご紹介いただけますか?

[大橋様]
一言で表すなら「お客様の成長につながらないようなことはやらなくてよい」ということです。コンサルタントの仕事はお客様の成長をお手伝いすることなので、それを突き詰められるのはジョインしていただくうえでの大きなメリットだと考えています。
経験したからこそお話しできることがあるので、事業会社もコンサルティングファームも視野にいれているコンサルタント経験者の方は、ぜひ一度お話ししましょう(笑)。

[春日]
コンサルティングキャリアと事業会社キャリアの良いとこどりをしながら、意味ある成長に関わり続けることができるということですね。

[大橋様]
そうですね。コンサルタントだからこそ多様なお客様と関わり、新しい出会いがたくさんあります。一方で、CIOと二人三脚で実行まで走り切ることもできます。そこがわれわれの面白さだと思います。

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