株式会社Dirbato(ディルバート、以下Dirbato)は、最先端のAI・デジタル技術を駆使し、企業の本質的な課題の解決のため企画立案から現場実装〜定着化までを一貫支援することで、IT人材の価値を高め企業成長と日本経済の再興に寄与するテクノロジーコンサルティングファームです。売上7期430億円という実行力を背景にグローバル展開やIPOも視野に入れ非連続的な成長を実現し、持続的な社会的価値を創出しています。
今回は執行役員 パートナーの小河原 尚代様にお話をお伺いしました。
インタビュアーは、Dirbato主催のエージェントアワードで初代最優秀個人賞を受賞したフォルトナ石動、同アワード初代特別賞を受賞したフォルトナ栗山、同アワード初代法人賞を受賞したフォルトナ春日が担当します。
小河原 尚代(こがわら ひさよ)様 プロフィール
執行役員 パートナー。
大学卒業後、大手SIerに入社。その後、日系総合コンサルティングファーム、外資系金融企業に参画。DX推進、プロジェクトマネジメントを得意テーマとし、DX推進の一環で、IT組織変更も多く支援実績を持つ。組織改革やシンプル化・自動化といった業務改革のマネジメント経験を豊富に有する。クロスボーダーな課題解決が求められるグローバルプロジェクトの責任者も歴任。2020年4月1日株式会社Dirbatoに参画。
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SIer、コンサル、事業会社… 全て経験し、再びコンサルに戻った理由とは
[石動]
よろしくお願いいたします。
まずはこれまでのご経歴からDirbato参画までの経緯をお話しいただけますか?

[小河原様]
私は大学卒業後、SIerのシステムエンジニアとしてキャリアをスタートしました。プログラミングから始まり、設計、要件定義とSIの下流から上流を一通り経験し、「予算や要件通りに作っても、出発点が間違っていれば意味がない」と感じたのです。
そこから、より本質的な課題解決ができる環境を求め、日系総合コンサルティングファームへ転職しました。
その結果、当初思い描いた通り、プロジェクトマネジメントを通じてお客様の課題解決をゼロからリードすることができただけではなく、ITガバナンスの策定やBPR、IT組織変革やグローバル案件など、さまざまな案件を経験することができました。
当時会社が成長期だったこともあり、想像以上のチャレンジができたのは幸いでしたが、多くのプロジェクトを経験する中で「変革を最後まで見届けたい」という思いが今度は湧いてきました。
そこで、第三者としてのコンサルタントという立場ではなく、自ら主体者として事業の変革や成長を推進し、最後までやりきることができる外資系金融企業に転職しました。当時はCIO直轄組織にて本格的なDX変革を進めるタイミングで、その変革を一任いただくことができました。その数年で、事業会社の経営層がどのようにITへの投資判断をされているのか、どのように事業を成長させていくのかというプロセスを経験できたのは、私のキャリアにとって大きな財産となりました。
その変革が一通り終わった時期に、かつて共に仕事をしていた、当社代表の金山に声をかけてもらったのが、Dirbato参画の経緯です。

[石動]
コンサルティングファームから事業会社に転職し、またコンサルティングファームに戻ってきた理由は何ですか?
[小河原様]
自らのキャリアを振り返り、コンサルティングファームで第三者として幅広い顧客の課題に向き合う変革の最前線にいたいのか、事業会社で自らが事業の成長に継続して向き合いたいのかを検討した結果、私は前者が良いと思いました。さまざまなお客様の多様な課題を解決するほうが、自分は好きだと感じたのです。
[栗山]
ITキャリアを歩む方にとって、SIerが良いのか、事業会社が良いのか、コンサルティングファームが良いのかは本当に悩むところだと思います。
このようなジレンマを抱える方に対して、全てを経験された小河原さんならどのようなアドバイスをされますか?
[小河原様]
いち早く課題解決のバリエーションを増やし、ご自身の市場価値を上げたい、キャリアを広げたいならコンサルティングファームが圧倒的におすすめです。
一方で、自ら事業計画を練り、それを達成するために長期的に腰を据えてやっていくことが好きな方にとっては、事業会社が向いていると思います。
実際、採用でもこの悩みを抱えている方は多くいらっしゃいます。そこで私がお伝えするのは「3年後、5年後、自分がどういう姿になっていたいのか、どの選択をしたらそうなれると思うのか、後悔しないように自分で決めてほしい」ということです。私自身も、自分のキャリアは自分で決めたので、後悔はありません。
コンサルティング事業のオーガニック成長と他IT関連事業のインオーガニック成長の両輪で、売上10期1,000億円を目指す
[石動]
ここからは事業についてお伺いできればと思います。
貴社は大きく分けてコンサルティング事業とその他事業を展開していますが、それぞれの概要と今後の展望を教えてください。
[小河原様]
まずコンサルティング事業ですが、当社の売上の大部分を占めています。インダストリーでは金融、製造業、小売が多く、最近では官公庁の案件も増えてきています。
官公庁の案件はSIerと一緒に手掛けることも多く、私たちの強みだと捉えています。
昨今、SIerもコンサルティングビジネスに進出されているものの、社内にはコンサルティングを担える人材がプロジェクト数に対して圧倒的に足りていないのが実情です。そこを私たちが補い、IT戦略から要件定義までの上流を私たちがおさえた上で、開発以降をSIerが担う、という流れが増えています。

[栗山]
それは見方によっては、SIerの下請けのように思われることもあると思いますが、実際はいかがでしょうか?
[小河原様]
契約上はそのようなケースもありますが、SIerを介してのみ顧客と相対しているわけではなく、SIerが顧客に提供できない価値を提供するためにご支援をしているわけですから、いわゆるSEとしての下請けとは異なり、直接的に顧客と向き合う前提です。
ただ、そもそもの大前提として、当社はプライム案件も多くありますので、そこはお伝えしたいところです。
また、このようなケースは、当社にとって多くのチャンスがあるのも事実です。SIerと一緒に入ったプロジェクトでご評価いただき、コンサルティング部分はプライム案件として当社にご依頼いただくといったこともよくあります。先ほどSIerとの協業が強みと言ったのは、そういう面もあります。
一方、大変ありがたいことに、SIerとは上と下、ではなく、パートナーとして仕事をさせていただいていると感じています。彼らが決めたから変えられないとかはなく、うまく役割分担をしながら一緒に進めています。
[栗山]
Dirbatoの強みは本当に柔軟性の高さですよね。
クライアントの課題解決にとって何が最善策であるかを大切にしているからこそ、できることだと思います。
[小河原様]
そうですね。私たちが入ることで、お客様にとっては、自分たちがやりたいことをしっかりSIerに伝え、意味ある形にすることができます。SIerにとっても、上流工程をしっかり固めることで、自分たちの品質を高めることに注力できるわけです。
そして、私たちにとってもこれは大きなメリットがあります。例えば、PMOと一言で言っても、事業会社側のPMOとSIer側のPMOは求められる役割が大きく異なるため、両方を経験できるのは特に若手にとっては貴重な機会です。こういう経験が、次の案件につながったりもするので。
また、当社のようなご支援をしているファームにしかできないこともあり、一般的に大手のファームは顧客から受け取るRFP(提案依頼書)のみから情報を得て提案せざるを得ない、ということになりますが、われわれのように顧客の細部にまで入り込み、各決裁権者との関係構築ができているファームであれば、RFPの字面からでは読み取れない、社内のキーパーソンの情報や組織力学なども把握しながらご提案ができるため、その点でも非常にメリットがあるご支援ができていると考えています。
[石動]
コンサルティング事業の今後の展望にもなると思いますが、今後、そのスタイルは変えずにいくのか、どのようなお考えですか?
[小河原様]
まず、すでにコンサルティング業界全体の単価感はある程度高止まりが見える水準に来ていると認識しており、コンサルティングの単価を上げることについては、いずれ需要が限界を迎えると考えています。なので、コンサルティング事業の売上向上を図るためには、生産性を高めることが不可欠です。
そこで、有効な手段となるのは、やはり生成AIです。例えば、当社ではマネージャー以下は基本1つの案件しか入っていませんが、生産性が上がれば2つの案件に入ることができ、その分売上も上がります。それだけではなく、経験値も2倍になるため、よりプロジェクトの幅が広がりますし、社員にとってもキャリアの可能性を高めることができます。
なので、AIを活用し、生産性を高め、個人の成長につなげるというスパイラルが重要だと思います。
[春日]
会社全体としては、売上10期1,000億円を掲げていらっしゃいますが、事業計画について小河原さんご自身はどのようにお考えですか?
[小河原様]
代表の金山が常に大きな絵を描いているので、私のミッションはそれをどうやって実現していくか考えることだと思っています。
もう少し事業に落とし込んでお話しすると、これまではスクラッチで開発された重厚長大かつ技術的に難度の高いシステムにまつわる支援が多かったため、今後はオファリングサービスを駆使していくことが重要だと考えています。直近では、SalesforceやSAPのチームを立ち上げました。
ただ、Dirbatoが大切にしていることは、やる前からああだこうだ言うのではなく、とりあえずやってみることです。やりたい思いを具現化して、厳しさを知り、それを超えるために成長するのが私たちのやり方です。
[石動]
コンサルティング以外の事業についてはいかがでしょうか?

[小河原様]
インオーガニック事業(M&Aや資本業務提携など、外部のリソースを積極的に取り込むことで、自社だけでは難しい非連続的かつ早い成長を目指す事業)に関してはまだまだこれからですが、ここでも生成AIが鍵になってくると思います。
当社の強みは、生成AIを社内で作ろうとなった瞬間にチームが立ち上がり、基盤も開発も全て内製でできるスピード感と技術力です。社内でフィードバックし、2週間に1回のペースで新しい機能がどんどん出てくるので、軌道に乗るのが楽しみですね。
[石動]
今後の展望についても教えてください。
[小河原様]
まず、金山が言っていることは、AIの発達によってIT業界の構造が大きく変わるということです。AIに飲み込まれていくのか、AIを武器として使っていくのか、まさに生き残りをかけた戦いです。
なので、私たちが目指すのは、AIを使いこなすことで、SIの上流から下流までを一気通貫で担い、コストも期間も工数も圧縮することで、お客様に貢献することです。これを社内では「新しいSI、シンSI」などと呼んでいます。これは既存のSIerにおいては、自分たちの既得権益やサービスの優位性を毀損してしまう可能性が高いためサービス化できませんが、当社はまだSIビジネスを手掛けておりませんので、後発かつ技術力に長けたわれわれにしかチャレンジできない事業領域だと考えています。
AI時代の育成体制とコミュニケーションの取り組み
[栗山]
コンサルティングの最前線にいらっしゃる小河原さんご自身は、実際AIに対して脅威を感じていらっしゃいますか?
[小河原様]
自分で思考する習慣が身についている人にとっては脅威にはならず、うまくツールとして使いこなしていくのではないかと思います。
一方、これからコンサルタントになる若手にとっては、脅威になるものと考えています。最初からAIを使ってしまうと、それが自分で出した答えなのか、AIが出した答えなのかわからなくなってしまいます。なので、自分の思考回路を支える補助ツールとしての位置付けになるような育成をしなければならないと考えています。
[栗山]
具体的な育成の取り組みがあれば、ぜひ教えてください。
[小河原様]
まず、新人研修では、当社の自社開発AIツールを活用して生産性高くワークをこなしてもらうコースと、AIを使わず自分の頭で考えるコースを用意しています。両方やることで、どれだけ自分ができていないかを知ることができますし、何を学ぶべきか明確になります。内容は、皆様の想像以上にハードだと思いますよ(笑)。
一方で、経験値が高い方については、AIに対して逆に疑心暗鬼になっておられる方もいます。そういう方々に対しては、パートナーやシニアマネージャーなどの上位職がAIを積極的に活用し、生産性が向上した事例を見せるようにしています。
[栗山]
自らが使いこなせるようにならなければ、それ以上上がれないぞというメッセージですね。
[小河原様]
あとは、研修とは別に、AIを駆使して生産性をどれだけ高めたかの全社コンテストを昨年から実施しています。また、今年で3度目になりますが、ホワイトハッカー大会などもしており、技術を高め合いながら楽しめるイベントとしてかなり盛り上がります。

[春日]
貴社は昔からそういった社内イベントやコミュニケーションを大切にしていますよね。部活動やコミュニティ活動が盛んなのも印象的です。
[小河原様]
当社メンバーは皆そういったイベントが本当に大好きですね(笑)。
正直、プロジェクトでは大変なこともあるので、モチベーションを維持する機会は重要です。おかげさまで、お客様からの期待感も高まっており、それなりのプレッシャーもあります。会社としても、このようなリセットポイントを設けることを意識しています。
また、金山の考えが、本当に社員還元ドリブンなのですよね。会社を成長させるのも、案件を広げて成長の機会を増やしたいという思いからです。そして、みんながやりたいと思うような夢を具現化するのが、私たち上位職の重要なミッションです。ただ数字を追うだけではないのが、他のファームとは異なる部分かもしれません。
ITを軸に、業務領域まで 多様なプロフェッショナルを求める
[栗山]
そんな貴社が求める人物像についても教えてください。
最近、Big4からの転職者も増えていますよね。何に理由があるとお考えですか?
[小河原様]
特に外資系ファームであれば、役職が上がるほど、売上を作りつつ、マネジメントやその他上位職特有の雑多な管理業務も担当しなければならず、本来注力したかったデリバリーに注力できなくなるというジレンマを抱えていらっしゃる方は一定数いらっしゃいます。そういう方にとって、セールスとキャリアサポートとコンサルティングの責任が分かれている当社がフィットするのではないでしょうか。
もちろん、数字を追うことはコンサルタントとして大切ですが、コンサルタントとしてのスキルを磨き続けることも同じように大切です。そこを失いたくない方に選ばれているのだと思います。実際、パートナーも本当に現場に出て、私も日々紙を書いています(笑)。
[栗山]
一方、そのような方々の中には、Dirbatoに対してIT案件しかやらないイメージを持っていて、なかなかチャレンジしてこない面もあるかもしれません。実際はいかがでしょうか?
[小河原様]
まず、私は持っている案件の全てがBPR関連テーマです。全社でいうと案件の1割程度になります。当社はIT案件以外はやらないと思われていると思いますが、実際に私は全社の業務調査などもやっています。
ただ、そこから最終的にはITにつながるわけですが、社内ではフェーズごとに担当を分けており、例えば実行フェーズのPMOテーマとなれば別の担当にバトンタッチするということはよくあります。面として定着化までオールDirbatoで支援することで、業務をシステムに落とし込めるという安心感がお客様のニーズとしてあります。ITから踏み込むからこそ、本当の意味で本質的な組織や業務上の課題を解決できるのが私たちの強みです。
現在のコンサルティングにおいてITと業務は切り離せませんから、業務の強みを生かしたい方はぜひ力を貸していただき、ITの部分も強化いただきながら一緒に成長していきたいと思っています。
AIが台頭しているからこそ、本当に業務を知っていることが重要だと思いますので、業務領域の経験を積んできた方にはぜひ参画していただきたいです。
[栗山]
得意な領域をしっかり伸ばしていけるということですね。Dirbatoはワークライフバランスも良いと思いますが、強みを生かす役割分担がうまく作用していそうですね。

[小河原様]
そうですね。もちろんコンサルティングファームなので、業務の繁閑はありますが、目を覆いたくなるような悲惨さはありません。これはIT人材が豊富で、あらゆる領域で特化した人材がいるからというのと、お互いに助け合うことを前提とした企業文化があるからだと思っています。特にみんながスキルを持っているからこそ、安心してバトンタッチできていますね。
[栗山]
実際、ワークライフバランスの良さはいかがですか?
[小河原様]
キャリアサポートをする担当組織であるEmployee Success(通称ES)が定期的に1on1を行うのですが、そこでキャリア志向なのか、ワークライフバランスを重視しているのか確認しています。
ハードワークを厭わずどんどん成長したい方にはさまざまな機会を提供しますし、着実に成長したい方には期間が長めの案件にアサインするなど、柔軟に対応しています。ハードワークを厭わなかった若手でも、結婚してワークライフバランスを重視するように変わることもありますし、ある程度子供が大きくなってからキャリアアップのために再びハードワークをしたいということもありますしね。
[栗山]
貴社に入社した私のご相談者様も、ESのサポートは手厚いと言っていました。
[小河原様]
ESが今のプロジェクトのメンバーだけでなく、お客様やその上司の名前を知っているレベルで状況を把握しているので、深い相談ができていると思います。
あと、ワークライフバランスが良いと言われる要素として、案件が炎上しないことも挙げられると思います。実際には、炎上してもすぐに対応することで事態を収束させているのですが、本当に速いです。これはワンプール制だからこそ、お互いがフォローし合う体制になっているというのも影響していると思います。
[栗山]
面接の中で具体的に見ているポイントがあれば教えてください。
[小河原様]
今できることはもちろん大事ですが、この先何をしたいか、それが当社の方向性とフィットしているか、は注目してお伺いしています。
[栗山]
自分のありたい姿を思い描き、そこに向けてこうしたい、というビジョンを語る必要があるわけですね。
[小河原様]
おっしゃるとおりです。ご転職を検討されている理由として、当然ネガティブな感情はあると思いますが、それがずっと続くわけではありません。ポジティブな目標に対して自分でどう向き合おうとしているかが重要だと思います。それがないと、別のネガティブが出てくるたびに転職することになり、それはご自身にとっても会社にとっても不幸です。
なので、個人の成長と会社の成長が同じ方向を向いて伴走できるような方が望ましいです。
金山も、中途入社者向けの講座の中で、「会社に入って良かったと思えることをしっかり残せるように、個人でも成長してほしい」というメッセージを毎月発信しています。
[石動]
一方で、上位職の方については売上面も見られると思いますが、いかがでしょうか?
[小河原様]
そこはシビアに見ますが、けして「一人で」ではないということをお伝えしたいです。
当社としては、セールス、ES、コンサルタントを分けているからこそ、みんなで伴走することができます。上位職に孤立感がないというのは、私自身が実感しているところです。パートナー同士でもよく相談しますし、案件をサポートし合うのもよくあることです。
[春日]
最後に候補者に向けたメッセージをいただけますか?このタイミングだからこそジョインすることの価値などあればお願いします。
[小河原様]
今後はこれまで以上に幅広いことにチャレンジできるフェーズだと思います。なので、やりたいことがあってもできないというジレンマを抱えていらっしゃる方には、非常に面白い環境だと思います。
会社を一緒に成長させ、誰もが知る会社に名を上げていく段階を味わいたい方にはぜひ挑戦いただきたいです!
