東京大学(以下、東大)松尾研究室(以下、松尾研)発のAIスタートアップ、株式会社ACES(エーシーズ。以下、ACES)。「アルゴリズムで、社会はもっとシンプルになる」をビジョンに掲げ、高度な画像認識や言語解析技術を武器に、大企業のDX推進を支援しています。
人間の知見や業務をAIでデジタル化し、働き方に創造的な「余白」を生み出すことをミッションとする同社。産業変革をもたらすAIの社会実装における知見と、その先に見据える人間とAIとの新しい働き方に迫ります。
今回は、代表取締役・CEOの田村 浩一郎様にインタビューをさせていただきました。
インタビュアーはフォルトナベンチャーズの若狭が務めます。

田村 浩一郎様 プロフィール
代表取締役・CEO。
東京大学大学院工学系研究科卒(工学博士)。松尾研究室で金融工学における深層学習の応用研究に従事。Forbes 30 Under 30 Asia 2022 Enterprise Technology部門に選出。2017年、「アルゴリズムで、社会はもっとシンプルになる」というビジョンを掲げACESを創業。アカデミアと事業の接合を意識し、会社を経営しながら自らも博士号を3年で取得した。AIアルゴリズムを前提にした働き方・産業はどのような姿かという問いを立て、AIの社会実装を率いる。
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創業期、AIの「社会実装」へのコミットメントを決意
[若狭]
早速ですが、田村様のご経歴も交えながら、ACES設立の経緯についてお聞かせください。
[田村様]
私は、東大の松尾研にて「AIの基礎研究を社会に応用・実装する」というコンセプトで、金融工学におけるディープラーニングの応用研究をしていました。ACESは、その在学時に学生起業という形で創業した会社です。
起業のきっかけは、AI技術のブレイクスルーです。GPTの「T」は「Transformer(トランスフォーマー)」という、生成AI(LLM・大規模言語モデル)の基盤技術である機械学習モデルを指しますが、このトランスフォーマーはChatGPTが登場する5年ほど前には既に発表されていました。この技術に感銘を受け、「これを活用して何か面白いことを始めよう」と同期の創業メンバーと話し合ったことから始まりました。

ACES 田村様
[若狭]
創業当時、課題感や何かしらの確信などはあったのでしょうか?
[田村様]
創業時は、「何か面白いことを始めたい」という熱量が原動力でした。トランスフォーマーが言語処理に強いと知り、最初は日本の漫画を翻訳して世界に届けるというプロジェクトを立ち上げました。しかし、プロセス全体の課題や、当時の私たちの力不足から外部との交渉をまとめきれず、このプロジェクトは頓挫してしまいます。
それでも、AI技術への確信は揺らぎませんでした。一方で、AIが実際に事業変革につながっている事例は極めて少ない。「AIのポテンシャルはもっと大きいはずだ」という課題感から、私たちは「AI技術の社会実装」に一貫して取り組む、という新たな決意を固め、再スタートを切ったのです。
[若狭]
AIの可能性を強く信じての起業だったのですね。
田村様は東大大学院にて、金融工学とAIディープラーニングの領域における博士号(Ph.D.)も取得されていますが、会社の経営と学業・研究の両立は大変でしたか?

フォルトナ 若狭
[田村様]
両立は非常に大変でしたが、それでもやり切った背景には、学術界の現状に対する課題感があります。
日本には素晴らしい研究者がたくさんおり、数多くの貢献や成果も残しています。しかし、海外では対価ありきで博士課程に進み研究ができるという環境に対して、日本はさらなる学費を払う必要があるという真逆の環境です。研究者が社会実装に向けた実践的な研究をする方向性や意識を作らなくては、国内の研究開発への必要な投資がされず資金繰りに困窮し、日本の学術界やテクノロジーは衰退してしまうのでは、という危機感がありました。
この状況下でAIの社会実装をテーマに起業したからには、まずは創業者である私自身が覚悟を持って博士号を取得することで、「ビジネス課題から始まる研究開発」という新たな潮流を作る必要があると考えました。学術界とビジネスとの橋渡しになりたいと思ったのです。
「モジュール」戦略でAIによる変革を進め、日本の美学「余白」を世界へ
[若狭]
創業から約8年が経ちますが、社会実装というテーマから、紆余曲折を経て「働き方」へとフォーカスされた背景やきっかけなどについてお聞かせください。
[田村様]
結局、「先端技術を」社会実装するには、何かしらの事業的なインパクトを出す必要があります。そしてその行き着く先は、生産性の向上や競争力の強化です。これに基づき、当社では「アルゴリズムで、人の働き方に余白をつくる」というミッションを掲げました。
これからの日本は労働人口が減少し、大量生産・大量消費社会ではなくなっていくと考えています。
そんな中、私たちは利益の観点でAIの可能性を強く感じています。より滑らかで効率的にAIを運用できる構造を作ることで、AIの力で、時間や利益という「余白」を生み出す仕組みを構築できるはずです。こうして生まれた「余白」は、自己研鑽や新たな仕事への投資、趣味や心身の休息など、人生に深みを与え、より豊かにするものへと使うことができます。
当社では、この日本独特の美意識である「余白」をグローバルに実装することを目的としています。

ACES 田村様
[若狭]
働き方に「余白」を作るため、具体的にどのようなアプローチを取られていますか?
[田村様]
当社では、創業当初から「モジュール」という単位を非常に大切にしています。モジュールとは端的に言うと、構造化・部品化して汎用的に使える仕組みのことです。私は、人間が行う業務に必要な言語・非言語、行動や属性といったさまざまな要素を細分化してデジタル化し、モジュールの単位に落とし込むことで、非定型な業務もAIの力でソフトウェア化できるはずだと考えていました。
例えば、営業における商談報告は、今まで人間による処理を要する非定型な業務でした。こうした非定型な業務に必要な要素をモジュール単位で開発し、パッケージにしてソフトウェア化することで、AI技術による自動化を可能にしています。
そうすると、ビジネスのプロセス全体が変わります。今までは「人間→ソフトウェア→人間→ソフトウェア」だった作業を「人間→AI→ソフトウェア→AI→ソフトウェア」に再編でき、人の介在が不要となり、作業工程の統合・高速化が実現できます。これがACESの考える「滑らかなビジネス‹プロセス」への変革です。

資料提供:ACES
この変革を進めるには、大きなプロダクトをゼロから開発するのではなく、モジュール単位で開発資産を持ち、それらをニーズに合わせて柔軟に組み合わせながら適用するのが効率的です。これは漫画翻訳プロジェクトが終わった直後から設計してきた、当社の根幹となる戦略でもあります。
AI-Readyな基盤作りにおける技術力を強みに、企業の競争力強化をリードする
[若狭]
この1〜2年で、Generative AI(生成AI)が爆発的に普及し、個人でもAIが日常的に使われるようになりました。この技術革新を、田村様はどのように捉えていらっしゃいますか?
[田村様]
最も重要なのは、AIが世間の一般的な「概念」を獲得できていることです。従来のAIは、ゼロから学習させて業務に適用する必要がありました。しかし、現行のLLM(大規模言語モデル)は、「靴下は裏返るけど靴は裏返らない 」「縞模様の馬はシマウマである」といったような、世の中に広く浸透している汎用的な知識を既に獲得した状態から開発をスタートできるのです。
ゼロからの学習を要し、狭い範囲でしか運用できなかった従来の「Narrow AI」から、ジェネラルな知能を備えた汎用的なAIへと変化しました。これは、非常に大きなゲームチェンジです。

ACES 田村様
[若狭]
その中で、貴社は「エキスパートAI」を提唱されていますよね。生成AIとの違いについて、詳しく教えてください。
[田村様]
私たちが謳う「エキスパートAI」とは、その会社の競争力となる領域、企業に特有の専門性の高い知見やオペレーションを深く理解し、新卒では遂行できないコアな業務でも任せられる——まるで優秀なベテラン社員のようなAIのことです。

資料提供:ACES
生成AIは確かに優秀ですが、汎用的であればあるほど、企業の競争力はそこでは決まらなくなってきます。
私は生成AIを、よく「超優秀な新卒」に例えています。Web上の知識や数学的な思考力は極めて高い一方で、各企業固有の業務オペレーションや顧客インサイトといった実践知は持っていません。つまり、ポテンシャルは高いものの経験が不足している、優秀な新入社員のような存在なのです。
新卒が優秀なだけでは、いずれその会社の付加価値は失われてしまいます。生成AIという「優秀な新卒」だけでは解決できない課題です。入社したばかりで経験不足の状態では、企業の競争力や付加価値となるコアな業務は任せられません。その領域を担えるAIを提供することが、エキスパートAI事業のコンセプトなのです。
[若狭]
そのエキスパートAIを可能にする基盤として、AIネイティブなOSである「AI OS」を開発・提供されていると伺いました。そちらついても、詳しくお聞かせくださいますか?
[田村様]
エキスパートAIとは、かなり概念的なものです。「AI OS」はそのエキスパートAIに必要な「要素」のようなもの——つまり、各業界・各企業にフィットさせるべく、業界や企業の競争力や付加価値を、AIのために集約したものです。
AIを活用する仕組みとして、インフラ基盤上のLLMをアプリケーションにつなぎ、社内のデータを参照・検索させる「RAG(Retrieval Augmented Generation)」という手法が主流ですが、この精度があまり高くないのが実情です。
そこでACESでは、企業がAIを効果的・戦略的に活用して競争力や付加価値を生み出す体制を整えた状態、すなわち「AI-Ready」な基盤が必要だと考えました。それが「AI OS」です。

資料提供:ACES
その基盤を、次の3つのレイヤーで構成しています。
データレイヤー
会社の競争力となる、営業資料や会話内容などといった非構造化データを、AIが活用しやすいように構造化・整理する。
(例)体系的な形になっていない営業資料や、営業社員と顧客との会話・生の声など、会社の競争力や強みになるデータをAIが活用できる形に加工する。

資料提供:ACES
ナレッジレイヤー
整理されたデータの中から、知識と知識の関係性の意味づけを理解させること。「営業における発言内容・スキルと特定のKPIとの相関性」などといった、業界や企業に固有の知識などが該当する。これにより文脈を読んだり、目的に応じて知識をカスタマイズしたりといったことが可能となる。
(例)保険業界における「相槌の数や種類が多い営業社員は提案効率が高い傾向にある」などといった、データ収集を通じて判明した知見をAIに提供する。

資料提供:ACES
エージェントレイヤー
組織の中で遵守するべきアクセス権限やフローなどといったルールや制御をAI OS内で整理する仕組みを作る。
(例)人事評価や機密事項など、アクセス権限を要するデータを閲覧権限のない社員に提示しないよう統制するなど、社内ルールに基づいたガバナンスを整備する。

資料提供:ACES
[若狭]
約8年間かけてこの領域に注力してきたとのことですが、この技術を他社がキャッチアップするのは、なかなか難しそうですね。
[田村様]
そうですね。会社としてのデータ、ナレッジ、働き方の制御・ルールといった3層を構造化し、滑らかにつなげていく技術は、LLMの技術でもアプリケーションの技術でもありません。当社がこれまで培ってきた独自の技術資産であり、他社との決定的な差別化ポイントです。
さらに当社は、こうしたAI-Readyな基盤をモジュールの単位で開発し、その組み合わせによって価値提供する事業方針です。これにより、モジュールの数だけ組み合わせのバリエーションが増え、個々のモジュールの品質向上に伴い組み合わせた際の品質も上がるという、掛け算的な強さを発揮できます。これも、ACESが非常に強い理由の一つです。

資料提供:ACES
[若狭]
開発資産をモジュール単位で持つからこそ、お客様の多様なビジネス課題にも柔軟に対応できるのですね。
[田村様]
はい。既にあるモジュールを組み合わせる場合はデリバリーが早いこともメリットです。
また、当社の事業モデルは、大きく分けて2つあります。
一つは、お客様によって柔軟にモジュールを組み合わせて企業のAI実装を支援する「DXパートナー事業」。もう一つが、ソフトウェア/プロダクト化可能なモジュール群を塊として提供する「AIソフトウェア事業」です。

資料提供:ACES
DXパートナー事業で実装経験とモジュールの組み合わせの知見を貯めつつ、AIソフトウェア事業によってそれらのモジュール群をパッケージ化し、必要に応じて他の案件にも展開していく。こうしたサイクルを回していることから、当社はよりサステナブルな事業構造であることも特長といえます。
人間だけが働く時代の終焉——これからは、AIと共に働く時代に
[若狭]
昨今のAIによる大きな技術革新を踏まえて、今後10年間の世の中はどのように変わっていくとお考えですか?

フォルトナ 若狭
[田村様]
もはやAIを前提とした働き方や事業構造への変化は不可逆だと考えています。AIを使いこなす人間・企業と、そうでない人間・企業とでは、競争力や生産性において圧倒的な差が出ます。あらゆる業界や企業が、AIを前提にした働き方へとシフトするでしょう。
具体的な変遷について、事業の単位では大きく3つのレベルに分けられます。
まずはタスクレベルの、個人の働き方についてです。最も大きく変わるのは、これまで社長やベテラン社員が持っていたような社内のノウハウや知識がAIに集約され、社員はこの状態を前提に働くようになる点です。このように、知識やデータ、情報の単位で変化が起きます。
次にプロセスレベルで、オペレーションが変わります。先ほども触れたようなプロセスの再編によって人間が間に入る作業を減らすことで、オペレーションが非常にシンプルになり、清流化や高速化が加速します。今まで数日を要していた業務が秒単位・分単位で完了するようになれば、事業のスピード自体も高速化する、ということが起きると考えています。
そして産業レベルの話として、事業・産業の構造も変化します。人間がやることを前提にしていた業務をAIが担うことが前提になると、組織体制や外注先を見直すことになります。例えば、事業部のAIがリーガルやコンプライアンスの領域などを熟知していたら、それまで別部署だった組織の統合や、外部委託業務の内製化が進むでしょう。
それに伴い、従業員数が成長ドライバーではなくなってきます。すると「そもそも何を成長ドライバーにするのか」について再検討が必要となり、産業の作り方や事業の作り方も大きく変わるはずです。
このように、AIと人間が共に働く社会になるにつれて、個人・業務・産業それぞれのレベルで大きな変化がもたらされると考えています。
[若狭]
これほど大きな変化の波が、すぐそこまで迫っているのですね。
[田村様]
一方で、課題もあります。現在のAIの進化と、人間の適応や成長といった変化の時間軸がずれているのです。
AIはこれからも驚異的な速度で賢くなるでしょう。しかし、人間が変わるには時間がかかります。特に大きな組織において、組織体制の変更などは容易ではありません。
その結果、今起きていることが大きく分けて2つあります。一つは、AIの技術進化によって「できること」が増えたこと。そしてもう一つは、AIの影響による「変化」の部分に新たな市場が生まれたことです。
ここで言う「変化」とは、AIの社会実装を指します。具体的には、使いやすいAIプロダクトの開発・提供や、AIの導入・変革への伴走などといったニーズが高まっています。そして、AIの社会実装やそれに伴う事業改革をいかに早く、確実に実行できるか、が問われています。

ACES 田村様
[若狭]
AI技術の社会実装が進み、人間と一緒に働く時代が目前に迫る中、私たち人間は何を求められ、どのような役割を果たしていくべきなのでしょう?
[田村様]
特に知的産業において、大きく分けて2つあると考えています。
まずは、AIとの「共進化」。これは、専門性の高い領域において、AIを育成し続ける役割です。例えば、AIが90点の翻訳をしたら、人間が100点になるようにフィードバックする。そのフィードバックでAIが賢くなったら、今度は人間がAIから学び、さらにフィードバックの精度が上がる。このように、相乗効果で人間もAIも共に進化する「Human-in-the-Loop」に入り続けることが必要です。
そしてビジネス的な観点において、今後の人間の仕事は「責任」と「意思決定」の領域にフォーカスしていくと考えています。例えば、AとBの選択肢に対する合理的な回答はもうAIが導き出せるので、「はっきりと答えが出せないことに対して、最終的にどうしたいか?」という問いに答える、意思と責任を伴う仕事を担うことになるでしょう。意思決定すること、その結果に責任を持つことは人間にしかできません。決断力や遂行力、周囲を導くリーダーシップが、これまで以上に求められると思います。
[若狭]
人間が担う役割も、変化の過渡期にいるのですね。
ACESのミッションにも通じますが、AI技術の社会実装において、最も難しいと感じることは何ですか?
[田村様]
やはり、トランスフォーメーション——変革の領域に尽きます。
AIに関する技術そのものよりも、人間の思考や行動、長年続いてきた慣習などを変えるほうがはるかに難しい。対象のプロセスを見極め、変革する理由や必要性を理解し、時には人情も含めて人間を動かす必要があります。
[若狭]
AIよりも人間を変える方が圧倒的に難しい、と。
[田村様]
おっしゃる通りです。しかしAI技術への深い理解がある私たちだからこそ、どこを変えるべきか、何をどのように変えられるかを明確にできます。そして、それがACESの経験値として蓄積されるという好循環も生まれています。
[若狭]
難易度が高い分、社会的なインパクトも大きいのではと想像します。何か、具体的な成功事例などはありますか?
[田村様]
SOMPO Light Vortex(ソンポ・ライト・ボルテックス) 株式会社と一緒に立ち上げた、中古車オークション事業の変革は良い例です。
お客様は、近い将来訪れるであろう自動運転の時代に、車の台数が激減してマーケットが崩壊するというリスクに直面していました。そこで、お客様が保有する車の売買や貸し借りに関するデータを生かした新規事業を提案したのです。
従来のオークション事業では、人間が車の査定を行うために、対象車を一カ所に集めるという物理的な制約がありました。そこに着目してAIを活用したスマートフォンによる査定を可能にし、潜在的な売り手へのアプローチを実現しました。AI活用のビジョンと具体的な業務プロセス、成長ドライバーを押さえた変革を推進した結果、約4年弱で、ゼロから純利益ベースで一定以上の規模の事業へと成長させました。

資料提供:ACES
人間とビジネス双方の「変革」を主導し、AIと共にある未来を作る
[若狭]
AIの社会実装を推進する立役者として、貴社では、今「AIパートナー」の方々を求めていると思います。これは従来のコンサルタントやSIerとはどのように異なるのでしょうか?
[田村様]
AIを企業に実装する際の、実践能力が非常に重視されることです。ACESは、あくまでビジネスプロセスの変革をAIの活用を通じて支援する会社であり、お客様の業務への深い理解が不可欠です。これをきちんと理解した上で、AIを活用した場合の業務プロセスを緻密に設計する必要があります。
また、単なる技術提供にとどまらず、AIの業務実装を推進しながら実際に活用できる状況になるまでを伴走する、お客様のビジネスと技術を上手く融合させるまでをやり切るところに当社の付加価値があります。
[若狭]
こうした、AIを使ったビジネスプロセスの変革に必要な資質とは何でしょうか?
[田村様]
2つあります。
まずは「逆算力」。単に目の前の課題を解決するだけでなく、AIを前提とした未来の姿を理解し、現状から逆算して、今の課題や変革すべき道筋を見つける力が必要です。その際には実現可能性も非常に重要なので、コンサルティングスキルも欠かせません。
次に「リーダーシップ」です。AIによる業務変革の内容と変革がもたらす未来のビジョンをお客様に示し、実際に推進するためには、現実的な想像力に加えて強いリーダーシップが不可欠です。

ACES 田村様
[若狭]
ACESの今後の展望や戦略といった、何かしらのビジョンがあれば教えてください。
[田村様]
まずは、業界の優先順位をつけていく方針です。全業界共通で使えるAI OSが実現できれば素晴らしいですが、やはりそれは難しいでしょう。しかし業界単位であれば、ある程度の共通化が可能だと考えています。
そして現在、当社の売上の大部分を金融業界が占めることから、金融業界を最優先としています。今後も引き続き注力しつつ、3年〜5年程度のスパンでは、金融業界におけるAI OS を含めた社会実装のトップを目指しています。
[若狭]
ビジネスを通じて、AIという先端テクノロジーを社会に浸透させていく——非常に刺激的でやりがいがありそうな環境ですね。最後に、候補者様へのメッセージをお願いします!
[田村様]
当社の強みは、変革の目的となるビジネスと、AIの社会実装を進める技術との両方をつなげるポジションにあることです。AIの活用を前提にした未来像を基に、現状の課題解決の提案ができることは、AI領域だからこその面白さと言えます。
AIの社会実装への情熱と、人情を含めたビジネス変革をリードする意志を持つ方は、ぜひ当社へ参画いただきたいと思います!

左:ACES 田村様、右:フォルトナ 若狭