熟練のコンサルタントからマンツーマンで学べる育成環境とスピーディーなプロモーション
[伊藤]
ここからは入社後のキャリアパスについてお伺いできればと存じます。
まず、若手メンバーの育成は、どのような方法で行っていますか?
[柴田様]
若手未経験者については、コンサルタントとして着実に成長して立ち上がっていく入社直後のタイミングが一番のポイントと考えています。CSDでは具体的には入社直後の1か月はシニアマネージャー(以下、SM)が育成を担当します。CSD内では「カバン持ち制度」という言い方をしているのですけれども。リサーチの方法論や、パワーポイントやエクセルにおけるコンサルタントとして求められる基本スキルについては虎の巻的にCSD内でまとめられているので、まずはここから学んでもらっています。ただし、マニュアルはあくまで座学ですから、これだけでは教育としては不十分です。
そこで、このようなインプットを行いつつも、メンバーは担当SMが関与するプロジェクトに同行して現実のコンサルワークを自分の目で見ることが大事になるわけです。実際に動いているプロジェクトにおいて、議事録を作成する、リサーチを行うなどのタスクをこのカバン持ち期間の1か月の中で経験するのです。もちろん、教育期間とはいえ、そこでのワークについては担当SMがしっかりレビューをして、今後の成長を念頭に置いてのフィードバックをしていきます。
入社当初に基本スキルを学び、加えてSMのOJTの下で実際にプロジェクトを経験してコンサルティングの現場を知ることはメンバーの着実な成長を実現する上で極めて重要なポイントになります。以上のプロセスを経てから、コンサルワークに入っていくと、半年もするとポジティブサプライズではありますけど、若手メンバーはかなりの成長を遂げていますね。
[伊藤]
現在の組織の規模感だからこそ、SMにマンツーマンで教えてもらい、成長できる環境を構築できている面もありそうですね。
[柴田様]
転職にあたって大手コンサルティングファームと弊社のどちらが自分にとってよいのか悩む候補者の方は少なくありません。どのファームで働くのかは確かに重要ではありますが、われわれが未経験者やコンサル歴の浅い方に伝えていることは、「自身の成長の実現可能性」を熟慮して最終決定するのがよいのでは、とお伝えしています。入社後にいかなる仕組みや環境が用意されているのか。それ次第でその後の自身の成長やパフォーマンスが大きく変わってくるとわれわれは考えているからです。候補者の方には以上の点についてかなり具体的に説明をしています。
[伊藤]
「研修制度があるから」という理由で、大手コンサルティングファームを選ぶ候補者もいらっしゃいますが、SMにマンツーマンで教えてもらえることは、効果的に成長できる環境だと言えますね。新しい会社でありながら、育成環境が充実していることは、大きなポイントだと感じます。
[柴田様]
新しく入社された方にわれわれは良い意味でおせっかいでありたいと考えています。特に業界未経験の方は「自分はコンサルティングファームで果たして本当にやっていけるのだろうか」という不安があるはずで、そうであればこそ日常のコミュニケーションこそがメンタルやモチベーションという観点からも非常に大切でしょう。弊社は設立されてまだ2年あまりのファームです。ダイレクトなコミュニケーションを通じての着実な人材育成、そして多様なバックグラウンドを有する人材をベースに会社としての成長を追求していく。この循環を作り上げていくことの重要性を実感しています。
[伊藤]
コンサルティングファーム経験者として入社した方々は、どのようなキャリアパスを歩んでいますか?
[柴田様]
職位としては、弊社ではビジネスアナリストからマネージングディレクターまで6クラスがあります。実態を正直にお話ししますと、結果を出して、次の職位にふさわしい能力があると確認できれば、どんどんプロモーション(昇格)していますね。大手ファームの場合、プロモーションにおいては各社毎に有形無形の制約があると思いますが、弊社ではそのようなものはないとお考えいただきたいと思います。他ファームとの比較においても、かなり透明性の高い状態で運用していると思います。
[小山様]
昇進スピードは、一般的なコンサルティングファームよりも早いと感じます。採用時に無理をして経験以上のポジションで入っていただくということはしていませんので、新しい環境であっても着実に個人として成長していただける点と、やはり組織自体が成長しているので成果も出しやすいという点があり、そうなっていると思います。会社や組織の成長スピードが速い状況は、実力をつけ、それを発揮し、本人が希望すれば、納得のいくキャリアパスを歩める、という良いタイミングだと思います。
BTDは女性も多数在籍しており、またお子さんがいらっしゃる方も多いのですが、育児休暇なども制度だけでなく実際にしっかり取ってもらっています。自分のライフステージに合わせたキャリアパスを選択していけるという状態は大切にしていきたいと考えていますし、そうできる仕組みになっています。
仕事内容でも、多様なバックグランドのメンバーが集まる組織なので、互いに刺激を受けながら今はないスキルを身につけやすい環境だと思います。
採用目線はコンサルタントとしてのマインドセットとキャッチアップ能力
[伊藤]
ドルビックスが求める人物像を教えてください。
[柴田様]
コンサルティング業界に限らず、求める人材像についてはジェネラリストとスペシャリストの議論があります。CSDのスタンスは明確でジェネラリストを求めており、育成方針もそれを踏まえたものとなっています。
CSDが現在展開しているコンサルティング領域もジェネラルに全体をカバーしにいくという発想の現れです。要するに、企業経営について多様な切り口から経験値を積み、いかなるアジェンダが飛んできても打ち返せる、付加価値を生み出す人材集団を作っていくこと。これが目指しているところです。
たとえば、CSDにはIT領域に強みを有するメンバーがジョインしていますが、強みを持つ領域に限定してアサインしているわけではありません。実際にITバックグラウンド人材として入社したメンバーが、最初のアサインでは業務・経営管理領域でプロジェクトに参画するというケースがありましたし、その逆も然りです。
企業経営について、戦略・組織人事・業務プロセス・システムなどの切り口から多面的に経験を積み、経営について本質的・根本的な洞察と問題解決ができる人材集団を作っていくことがCSDの目指すところです。このような方針に共感し、自分の能力を多面的に引き上げたいと考えている方に、ぜひジョインしていただきたいと考えています。
[伊藤]
未経験者についてはいかがでしょうか?
[柴田様]
未経験者の方にはコンサルタントしてのマインドセットを早期に持っていただくことが成長の鍵ではないかと思います。例えば、自分のコンサルタントとしての単価はいくらなのか、フィーを支払うクライアントの立場を想像すれば「その金額に見合う価値を発揮しなければならない」という心構えが必要になることは想像に難くないはずです。コンサルティングファームはクライアントから売買代金ではなくて「フィー」をいただいて経営が成り立っている点を腹に落とし込んで、そのような関係性の中でいかにして自分は価値を持続的に発揮していくのかを常に意識して行動する。これがコンサルタントとしてのマインドセットの根本であると考えています。いかなる仕事であっても自分から能動的に動くことが求められます。
この点を踏まえると、若手メンバーであっても上司の意見や指示をそのまま受け入れるのではなく、違うと思ったならば、「違う」と発言することが必要になってきますよね。要するに職位は議論の前では何ら意味をなさないこと、クライアントに価値提供するだけことがわれわれにとっては重要であると。一般論として企業はともすると上意下達になりがちですが、そうならない行動のできる人であって欲しいと考えています。
それに加えて、一般論や常識が通じないテーマや経営課題の中に、コンサルティングの存在意義があります。常識で解決が可能であれば、そもそもそのプロジェクトは第三者であるわれわれにオファーされないからです。一般論や常識を疑うこと。そうでなければクライアントに価値提供はできないこと。そうした考え方や価値観にシンパシーを感じる方にジョインしていただきたいと思っています。
[伊藤]
やはり未経験者の採用についてはハードルが高いのでしょうか?
[柴田様]
コンサル業界全般に言えると思いますが、われわれは特定の領域の高度な専門性が提供価値なのではなくて、あくまでクライアント内で発生している問題の解決をサービスとして提供しています。コンサルスキルは順を追って経験し勉強すれば身につけられるものですから一概に経験があればそれだけで有利になるというものではありません。
重要なことは、経験よりも意識や意欲の高さです。面接でも「自らに制限をかけることなくキャッチアップしたい」「具体的にこういうことがしたい」という貪欲さを候補者の方がどこまで自身の思いとしてもっておられるか。こういったことが大切なのではないでしょうか。
[伊藤]
ありがとうございます。BTDは、より専門性を求められるのではないかと思いますが、いかがでしょうか?
[小山様]
コンサルティングでまず重要になるのは、クライアントの悩みを正しく理解し、課題として言語化できるようなコミュニケーション力や思考力だと考えています。その上で課題解決に導くため専門性が役立つ局面は多々あると思います。
ただ、われわれの仕事は、多岐にわたる産業に対してサービスを提供していますので、産業や事業や業務に対する専門性をもっているに越したことはありませんが、それ以上に、キャッチアップ能力、キャッチアップする習慣のある人、それを楽しめる人が我々求める人物像です。
テクノロジー面においても、トレンドになっている生成AIなど、新しいテクノロジーを活用した事業を検討するような相談も多くいただいていますが、先進的なものこそ急激な進化や新しいトレンドの勃興が常にあるものですので、キャッチアップがすべてだと考えています。新しい事業やサービスに活用するテクノロジーだからこそ、技術的に先進的な部分だけでなく事業化に必要なセキュリティやガバナンス面の課題解決をセットで考える。そういう俯瞰的な視点を持っていただける方に早期に活躍いただけると思います。
BTDでもコンサルティング未経験者の採用をはじめていますが、経験豊富な先輩からは専門性そのものを学ぶ以上に、クライアントへの向き合い方や継続的に新しい知識を身につける方法を学んでいただきたいと思っています。
同じような内容のプロジェクトに繰り返し関わるということはそれほど多くはありませんので、何か強みを持っていて、その強みを応用しながら、いろいろな経験を積みたい人にとって、ドルビックスは良い環境ですし、われわれとしてもそういう経験をすることに興味を持つ方に来ていただきたいと考えています。
商社×コンサルだからできること。ドルビックスが目指すビジョンとは
[伊藤]
ドルビックスの今後のビジョン、方針について教えてください。
[武藤様]
ドルビックスは2021年1月に立ち上げた会社で、2022年度は実質2年目でしたが、年間通じて100件を超えるプロジェクトを実施し、当初の事業計画よりも1年前倒しでの黒字化を実現しました。
今年6月末にはWebサイトをリニューアルしました。われわれのインサイトを発信するコーナーを新たに設置したほか、事例紹介やサービスのコンテンツも充実させています。外部への情報発信を強化し、新規顧客の獲得に力を入れているところです。実際、Webサイト経由でのご相談が受注につながった案件もいくつかあります。
現在、約80名のプロフェッショナルが所属していますが、今後、100人、150人、200人と短期間での増員を計画しています。事業のスケーラビリティを高めるために、人員の増加に合わせて、組織体制を柔軟に変更していく予定です。
コンサルティングファームの成長性は、人材の数で制限されるケースもあるため、オーガニックな増員を行いつつ、成長を加速させるためのインオーガニックな手法も視野に入れています。
[伊藤]
最後に、候補者へのメッセージをいただけますか?
[武藤様]
ドルビックスに参画する意義は、主に3つあると考えています。
1つ目は、総合商社がグローバルに展開する数多の事業資産を活用することにより、単なる第三者的なコンサルティングファームの立場ではなく、内部者としてリアルな企業変革経験を積めることです。
2つ目は、コンサルティングファームと事業会社という両方の側面をもって、課題解決にあたれることです。大規模なコンサルティングファームでは縦割りの組織になりがちですが、われわれは業界・機能横断でDX実践事例を展開しています。また、事業運営に関与し、事業当事者になる場合もあります。
3つ目は、大手コンサルティングファーム出身の経験豊富なシニアメンバーが若手を密接に指導・育成しており、また、社員が会社の仕組み作りに関与する機会も多いため、会社の成長と自身の成長を同時に実感できることです。
コンサル未経験者の方も弊社には多く入社しており、成長意欲の高い人が大いに活躍しています。会社としても人材育成に力を入れていますし、OJTはもちろん、メンター制度やプロジェクト外でのコミュニケーションも時間をかけて丁寧に行っています。
われわれは創業3年目のベンチャーファームです。自分のやりたいことを積極的に提案し、自ら仕事の領域を開拓していく余地が大きいと考えます。
大規模なコンサルティングファームにおける5000人の中の1人ではなく、100人の中の1人として重みをもって仕事をしたい人には、やりがいのある環境です。「総合商社×コンサルティング」という独自のコンセプトに共感し、社会課題解決につながる仕事をしたい方にぜひ来ていただきたいです。