グラビス・アーキテクツ(札幌本社) ×フォルトナ スペシャルインタビュー

公開日:2025.03.24 最終更新日:2025.03.24

グラビス・アーキテクツ株式会社(以下、グラビス)は国、独立行政法人、地方自治体等の公共公益機関に対して、組織内の生産性向上を促進し、社会問題の解決や行政サービスの向上に貢献するコンサルティングサービスを提供しているコンサルティングファームです。
テクノロジーの知見に加え、法令等各種制度や公的業務に精通したコンサルタントが多数在籍しており、公共領域における豊富なコンサルティングの実績をもっています。

また、東京、札幌、大阪、福岡に拠点があり、全国の公共公益機関の支援が可能であることも特長です。中でもインタビューに登場いただく札幌本社は、北海道地域をカバーする拠点です。
2024年12月16日(月)よりオフィスを移転し、より働きやすい環境になりました。

今回は、パブリック・アフェアーズ事業部 事業部長 兼 札幌本社事務所長/パートナーの四田 耕三様、マネージャの清水 康晃様、そしてシニアコンサルタントの木場 俊介様にインタビューをさせていただきました。

インタビュアーはフォルトナ清水が務めます。

四田 耕三様 プロフィール
パブリック・アフェアーズ事業部 事業部長 兼 札幌本社事務所長/パートナー。
銀行系シンクタンクにて金融機関向けシステム開発・運用業務に従事後、外資系コンサルティングファーム、大手監査法人にて、公共公益機関向けコンサルティング業務に従事し、主にIT関係の調査・計画策定、調達支援、工程管理、CIO補佐官等の情報化施策・事業推進等にかかるアドバイザリー業務等に従事。
2018年よりグラビスに入社。国・地方等、公共公益機関向けITコンサルティング業務に従事。2019年に内閣官房政府CIO補佐官、2020年より札幌本社事務所長、2023年よりパブリック・アフェアーズ事業部長に就任。

清水 康晃様 プロフィール
マネージャ。
大学卒業後、公共領域に強みを持つSIerにて、地方自治体向けのシステム開発、運用保守業務等に従事。
2020年にグラビスに入社し、関東・甲信越エリアの地方自治体を中心に、公共公益機関向けITコンサルティング業務に従事。
2022年より、札幌エリアでの大規模システム開発PMO案件に参画したことをきっかけに、札幌事務所での案件を中心に活動。

木場 俊介様 プロフィール
シニアコンサルタント。
地方公共団体にて、観光振興、林地開発規制、情報政策分野を担当。情報政策分野においては基幹システムの再構築やRPA、チャットボット導入等の活用等に携わる。
グラビス参画後は、地方公共団体の次期システム調達に向けた計画策定や調達仕様作成、調達後の全体管理等の各種コンサルティング業務に従事。

ITコンサルティングで公共課題に挑む

[清水]
福岡事務所、大阪事務所に続いて、今回は札幌本社にお邪魔させていただきました。
初めに、皆さまのご経歴からお伺いしてもよろしいでしょうか?

[四田様]
私は新卒で日系大手シンクタンクに入社しました。主に金融系システムの開発やITに関するコンサルティング業務に従事し、民間企業を対象としたプロジェクトを手掛けていました。その後、ベンチャー企業での経験を経て外資系コンサルティングファームに入社し、本格的に公共分野のITコンサルティングに取り組むようになりました。続いて、別の外資系コンサルティングファームに移り、同じく公共分野のプロジェクトを担当してきました。そして、2018年に現在のグラビスに参画し、新たなステージに挑戦することを決意しました。2020年には札幌本社の責任者に就任し、さらに2023年度には新規事業部「パブリック・アフェアーズ事業部」を立ち上げ、責任者として事業運営を推進しています。

グラビスへの参画を決めた理由としては、大企業での経験を通じて、自分のやりたいことや成長の方向性が明確になる一方で、組織内での制約や限界を感じるようになったことです。そうした中、外資系コンサルティングファーム時代から関わりがあった代表の古見から「本当にやりたいことを実現するならこちらで挑戦した方が良い」との言葉をいただき、その誘いに応える形で現在の会社に加わりました。

専門分野は公共領域のITコンサルティングで、中央省庁や独立行政法人、地方自治体など幅広い対象に対し、CIO補佐業務やガバナンス支援を行っています。また、業務システムの計画策定や要件定義、調達支援、さらにはプロジェクトマネジメントにも携わり、上流工程から実際の現場実装までを一連の経験をしてきました。アカウントにおいては、中央省庁・独立行政法人や地方自治体、特殊法人等の官公庁、及び公共性の高い民間企業にも関与し、公共領域のプロジェクトに幅広く取り組んできたと感じています。

[清水様]
以前はSIerで自治体向けのパッケージシステム開発や、地方自治体の基幹システム運用支援などに取り組んできましたが、2015年からグラビスに関わり始め、古見と一緒に仕事をする機会が生まれ、多くの学びを得ることができました。今後自分がどのような仕事をしていきたいかを考えた際、自治体の職員の方々と直接話し合いながら課題解決に取り組む方が、自分にとって広がりのある経験ができると感じ、2020年に正式にグラビスに加わりました。

以降は、自治体を中心としたITコンサルティング業務を担当し、2022年頃からは札幌本社を拠点として、北海道エリアでの仕事を中心に行っています。担当してきた領域は、地方自治体を中心に調達支援やシステム導入の工程管理などです。また、公共性の強い民間企業に対する大規模システム開発の工程管理支援や、ITに関する企画フェーズの相談にも乗る機会が増えています。

[木場様]
大学院卒業後、約2年間ベンチャー企業でプログラマーとして主にスマートフォンアプリの開発などを手がけていました。しかし、その時期に東日本大震災が発生し、業界全体が厳しい状況になりました。もともと公共分野に興味があったこともあり、そのタイミングで北海道庁に転職することを決めました。北海道庁では約10年間勤務し、観光関連のイベント企画、林業分野での許認可業務の処理などを担当し、後半は情報政策課に配属されました。そこでは庁内のシステムに関する相談窓口として、職員からの相談対応やシステム調達時のアドバイスを行っていました。職務を通じてグラビスを知る機会があり、これまでの経験を活かせる仕事と感じ、転職を決意しました。

実際、グラビスでは公共分野に近い業務に携わりながら、課題を解決していくという大きな流れで、これまでの経験を活かしていると感じています。

道内の自治体から公共インフラ企業のプロジェクトまで幅広く支援。入社半年で大規模案件の経験も

[清水]
札幌本社は、どのエリアまでご対応しているのでしょうか?

[四田様]
北海道内を中心に業務を行っています。一定規模の自治体様を中心にお仕事を担当していますが、小規模な自治体、村のお仕事に対応させていただいた実績もあります。
また、エネルギーや交通関係の民間企業など公共インフラ領域の仕事も手がけています。

[清水]
どのようなテーマのプロジェクトに携わられているのでしょうか?

[四田様]
業務やシステムの刷新や改善に関わるテーマを多く取り扱っています。特定の領域に限定するのではなく、それぞれの組織の特徴や課題をしっかり把握し、ご要望に対して当社でより高い成果を提供できる最適なコンサルティングを行うことを目指しています。

[清水]
札幌本社として取り組まれたプロジェクトの中で、特に印象に残っているものを教えてください。

[四田様]
2020年に札幌本社が担当したプロジェクトが印象深いです。内容は、某市の情報化政策及び技術支援に関する業務で、市のITに関連する企画や、市が執行する予算の審査・評価が含まれており、非常にチャレンジングな内容でした。
この案件は、これまで10年以上にわたり、同一の業者が担当していたのですが、私たちは新たに挑戦し、見事に受注することができました。この案件を獲得できた理由は、既存業者が長年の経験をもっている一方で、私たちグラビスは既存の枠組みにとらわれず、「本来あるべき姿」を提案した点にあると考えています。市にとって、より効果的で有益な企画や予算案を提供することを重視し、過去の前例にとらわれることなく、大胆に新しい提案を行いました。その結果、審査を担当した方々の中には、私たちの提案に対して好意的な反応を示してくださった方々もいれば、一部には懐疑的な反応を示す方もいらっしゃいました。しかし、私たちが重要視したのは、自分たちの信念に基づき、「これが最善の提案である」と強く信じて提案を行ったことです。また、その提案にはしっかりとした根拠を添え、プレゼンテーションや企画書を精緻に作成することで、最終的に評価を得ることができたのだと考えています。

[清水様]
私は北海道庁の大手エネルギー企業のプロジェクトが印象的です。理由としては、中央省庁や地方自治体など、官公庁を中心に取り組んでいた中で、札幌本社のメンバーとして初めて公共インフラ企業の大規模案件を受注したことが挙げられます。 また、私自身もこのプロジェクトをきっかけに、東京から札幌に業務拠点を移すこととなりました。
このプロジェクトは約2年にわたる大規模なもので、関係者やベンダーが多数関わるため、非常に複雑でした。そのため、途中でさまざまな試行錯誤がありましたが、最終的に昨年の8月に本稼働を迎えることができました。プロジェクト完了後にお客様が開催してくださった関係者パーティーでは、プロジェクトの各リーダーたちが登壇し、感謝の言葉を述べる場面もあり、非常に感動的なひとときでした。このようなイベントは滅多にないことなので、招待していただいたことも含め、特別な経験となりました。

[木場様]
私もそのプロジェクトに参加し、工程管理を担当したことが印象的です。このプロジェクトは、私が入社して半年も経たないうちに参画することになり、立ち上げ段階からゼロベースでスタートするという非常にチャレンジングなものでした。プロジェクト内では、複数の事業者が参加するなかで、そのうちの1つに該当する個別プロジェクトの管理を担当しました。
具体的には、進捗状況の確認や把握を行い、さらに相手方とのコミュニケーションを円滑に進めました。準備段階は大変でしたが、その分学びも多く、特に工程管理というコンサルティングの基礎的な部分を深く理解するきっかけになりました。この経験が、現在携わっている他のプロジェクトでも大きな基盤となっています。

 

一人ひとりに合わせた育成で、社会価値を生み出す人材を輩出。昇進のポイントも

[清水]
木場様はコンサルティング未経験から半年で大規模案件にアサインされたとのことですが、キャッチアップする上でどのようなことに苦労されましたか?

[木場様]
今は整備されてきていますが、当時は研修を受ける機会もなく、プロジェクト管理のノウハウも全くもち合わせていませんでした(笑)。そのため、周囲の経験豊富な方々に教わりながら進めていく形となりました。

特に苦労したのは、周囲の方々が高いスピード感と質で業務を進める中、それに追いつくことです。プロジェクトの初期段階では、どのように進めるべきか全体像を掴むのに苦労しましたが、集中して取り組んだ2~3か月後にはようやく全体像がみえてきたと感じました。その後、プロジェクト自体は2年以上続いたため、日々の業務を通じて着実にスキルや知識を吸収し、少しずつ成長することができたと実感しています。

[清水]
それは大変でしたね。
現在の育成体制はいかがですか?

[四田様]
OJTを中心に、メンバーにどのような経験をしてもらいたいかを大切にし、プロジェクトにアサインしています。また、MBO(目標管理制度)も導入しています。

加えて、案件を自ら獲得できる人材育成にも力を入れています。例えば、以前札幌本社では強力なリーダーの存在によってなかなかPMとして独り立ちできない状況がありました。これまで経験豊富なリーダーがプロジェクトを牽引していたため、ある社員はそのリーダーのもとで2番手として活躍していました。しかし、そのリーダーが異動になったことで、その社員がPMとしてプロジェクトを回す必要が出てきました。その社員はプロジェクトを回す能力は高いものの、顧客と直接コミュニケーションを取ることに課題を感じていました。また、これまで自分で仕事を取ってきた経験が少なかたため、営業や提案活動も経験の浅い仕事でした。そこで、その社員の成長をサポートするために、グラビスでこれまで扱ったことのない新しい案件をその社員に担当させ、営業から提案、契約獲得までをその社員自身で行うというチャレンジの場を提供しました。その結果、その社員は見事に新しい案件を獲得し、顧客とのコミュニケーション能力や営業スキルを向上させることができました。このように、札幌本社では、チャレンジの場を提供することで、メンバーの成長を促進し、達成感や社会貢献を実感できるような人材育成に取り組んでいます。自ら仕事を取りに行き、社会価値を生み出せる人材を育成することで、チーム全体の強化を目指しています。

[清水]
こうした育成が成功している要因はどこにあるとお考えでしょうか?

[四田様]
数をこなしていくということに加え、業務遂行における姿勢・意識が重要だと思っています。一定の動機づけは必要であるものの、最終的には「この業務は面白そうだ」「ぜひ挑戦してみたい」という内発的動機が、業務を遂行する上で大きな推進力となります。特に、困難な業務においては、その傾向が顕著です。「やらされている」という受動的な意識で業務に取り組むのでは、いずれ必ず障壁に直面します。「必ずや成し遂げる」という強い意志と、その業務を通じて達成される未来に対する明確なビジョンは能力以上に重要な成長の糧になってくると感じています。

[清水]
案件のアサインにも育成のポイントがありそうですね。

[清水様]
アサインする際は、まずその人にどんな経験を積んでほしいか、という育成の視点と、その人がもっている強みを生かしてどこにアサインすべきか、という実務的な視点の両方を考慮しています。育成の面では、まだ経験が少ないけれど将来的に成長してほしいという場合と、即戦力として活躍できる強みを持っている人を、バランスよく組み合わせることが重要です。また、札幌本社内に限らず、全体を見て「特に必要だ」と感じたメンバーがいる場合、その人には積極的に関与してもらうよう調整します。逆に、これまで経験がないが今後その分野で成長してほしいという人には、勉強の機会も含めてプロジェクトに参加してもらうなど、育成と実績を両面で考えてアサインを行っています。

[清水]
そうした育成体制の整備もあり、木場様も今年度からコンサルタントからシニアコンサルタントに昇格されたとお伺いしております。

四田様からみた、プロモーションのポイントを教えていただけますか?

[四田様]
彼の場合は自分が未経験の分野に対しても、逃げずに自己努力を重ねるとともに、周囲と連携しながら取り組む姿勢が印象的でした。また、業務を進める中で「こうしたらより良い結果が得られるのではないか」といった改善点を自ら提案し、積極的に行動に移していました。単に作業をこなすだけではなく、効率よく業務を進めることや資料作成を丁寧に行うことに加え、それらの活動にどのような付加価値を加えるかを常に考える、こうした姿勢が今後の成長につながると確信し、その結果が昇格という形になっています。

[清水]
木場様は、コンサルタントからシニアコンサルタントになられたことで、どのようなことが変わったと感じられますか?

[木場様]
以前はコンサルタントとして、割り当てられたタスクやPMから指示された業務を確実にこなすことが主な役割でした。しかし、今年度からシニアコンサルタントとしてPMの役割を担うようになり、4名のメンバーに対して仕事を割り振る必要が出てきました。以前の道庁時代には、後輩に対して業務を割り振る経験はありましたが、本格的な業務分担は今回が初めてで、難しさを感じています。仕事を割り振ることは、自分自身の負担を軽減する上でも重要ですが、プロジェクト全体を円滑に進めるためには、各メンバーの状況を把握し、適切なサポートを行うことがPMの役割として重要だと考えています。

具体的には、メンバーが抱える課題や悩み、日々の業務での苦労、あるいは潜在的な能力などを把握するように努めています。メンバーとのコミュニケーションを密にすることで、これらの情報を収集し、適切なアドバイスやサポートを提供できるように心がけています。自身がメンバーだったときの経験から、メンバーがどのような状況で苦労しやすいか、何に困るかといったことは理解できるつもりです。今後、同じ自治体出身のメンバーが入ってきた際には、より一層共感できる部分もあるかもしれません。現在も、一緒に仕事をしているメンバーとは密にコミュニケーションを取りながら、「大丈夫?」「何か困っていることはない?」といった声かけを積極的に行っています。このような試行錯誤を通して、PMとしての基本的な型のようなものが、少しずつ身についてきている段階だと感じています。

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