
PwCコンサルティング合同会社(以下、PwCコンサルティング)は、戦略の立案から実行まで一貫したコンサルティングサービスを提供する総合コンサルティングファームです。全世界に広がるPwCグローバルネットワークと連携しながら複雑で多様な経営課題に対して最適なソリューションを提供し、国内外での企業競争力の強化を支援しています。
なかでも、金融サービス(Financial Services:FS)部門では、主に銀行・証券業界を担当する組織であるBanking & Capital Markets(以下、BCM)と、保険業界を中心に支援する組織のInsurance(以下、INS)など、金融業界に特化した複数のチームが、それぞれの専門性を生かしてデジタルトランスフォーメーションや新規事業開発、業務変革などを支援しています。
今回はBCMからシニアマネージャーの近岡様、マネージャーの河合様、そしてINSからマネージャーの赤井様、シニアアソシエイトの長井様にインタビューをさせていただきました。
インタビュアーはフォルトナ中川と坂本が務めます。
近岡 由紀子様 プロフィール
FS-BCM シニアマネージャー。
新卒で証券会社に入社後、外資系総合コンサルティングファームを経てPwCコンサルティングへ入社。入社以来10年以上にわたり、幅広い業界・領域のプロジェクトに携わる。現在は「金融 × 異業種」の視点から、小売事業者向けに自社IDおよびポイント・決済事業の展開方針策定などを支援。
河合 諒一様 プロフィール
FS-BCM マネージャー。
地方銀行で法人営業・DX推進部署の立ち上げを経験後、PwCコンサルティングへ入社。現在はクレジットカード会社の生成AI活用プロジェクトに携わり、決済データを生かした新たなビジネス価値創出や社内業務改革に向け、AI環境整備やユースケース選定など上流工程から重要施策の案件推進といった実行面までを幅広く支援。
赤井 美円様 プロフィール
FS-INS マネージャー。
SIerに新卒入社し、オフショア開発チームと連携しながら顧客対応や要件調整を担当。その後、外資系総合コンサルティングファームを経てPwCコンサルティングへ入社。現在は、大手生命保険会社のシステム子会社における外販部門のプロジェクトに参画し、商品・事業戦略の策定や展開支援を担当。生成AIなどの新技術も取り入れながら、保険業界の未来を見据えたシステム変革を推進している。
長井 健悟様 プロフィール
FS-INS シニアアソシエイト。
新卒入社した損害保険会社で保険金支払い業務や資産運用を経験。アセットマネジメント会社出向の際は、ファンドマネージャー業務にも従事。その後、PwCコンサルティングへ入社。これまでに生命保険会社の業務移行プロジェクトなどに携わり、制度・文化の違いを踏まえた調整や合意形成を支援。信頼関係構築を軸に、着実なプロジェクト推進を行っている。
金融のプロフェッショナルたちを惹きつける、「人」の魅力
[中川]
本日はよろしくお願いします。
まずは、BCMに所属されている近岡様と河合様のご経歴をお伺いさせてください。
数あるコンサルティングファームのなかでも、なぜPwCコンサルティングを選ばれたのでしょうか?

[近岡様]
新卒で証券会社に入社後、外資系総合コンサルティングファームを経験しました。その後、当社に入社し、もう10年以上が経ちます。当社への転職を決めた理由は、より幅広い経験を積みたかったからです。前職では、主に先々の運用・保守につながるシステム導入のPMO支援を行っていました。この経験は自身にとって大きな財産となりましたが、「もっと多様な分野にも挑戦したい」と感じるようになっていたところ、当社で働く方々から話を聞く機会がありました。そのグローバルな環境や専門性の高さに魅力を感じて当社を志望し入社いたしました。
[河合様]
前職では地方銀行に勤め、最初は法人営業を経験しました。その後、AI系ベンチャーへの出向を経て、経営企画部に異動。そこではDXを推進する新たな部署の立ち上げを任されました。当初は部長と2人体制で、何から始めるべきか手探りの状況でした。しかし、外部のコンサルタントとの関わりを通じ、第三者の視点の重要性やマネジメント層の動かし方を身をもって実感したのです。この経験から、自分も企業を外部から支援する立場になりたいと考え、コンサルタントへの転職を決意しました。
当社を選んだ理由は、「この人たちと一緒に働きたい」と最も強く感じたからです。入社後も、人の温かさやコラボレーションを大切にする文化が、自分の価値観と自然にフィットしていると改めて感じています。
[中川]
続いて、INSの赤井様と長井様のご経歴とPwCコンサルティングを選ばれた理由を教えてください。

[赤井様]
新卒でSIerに入社し、オフショア開発チームと連携しながらお客様との間に立って要件調整や受入対応支援を担当していました。同プロジェクトでご一緒したコンサルタントにお誘いいただいたことをきっかけに、第二新卒として前職のコンサルティングファームに入社しました。
前職ではITのバックグラウンドを生かし、メガバンクや証券会社を対象としたDX戦略策定・推進や、基幹システム刷新に際する案件に携わってきました。
当社には昨年、新しい環境で自分の力を試したかったことから転職してきました。前職では早い段階から多くのチャンスに恵まれ、常に複数の案件を同時に担当し、マネージャーとしても長く経験を積ませてもらいました。しかし周囲から期待していただく一方で、それらの期待と自身の能力にギャップを感じ、次第にこのタイミングでもう少し自らの専門性と知識に厚みを持っておきたい、と思うようになりました。そこで、一度環境をリセットし、新しい場所でゼロから挑戦するべく転職を決意しました。
転職活動ではいくつかのコンサルティングファームからオファーをいただきましたが、一番自分らしい働き方ができる環境が当社だと感じました。また、やり取りのスピードや柔軟さに好印象を抱いたことも決め手の一つです。相談内容に応じて適切な担当者と連携し、こちらの状況を理解したうえで前向きな提案をいただきました。こうした対応から、相談しやすく柔軟な雰囲気が伝わってきました。
[長井様]
損害保険会社に新卒入社し、最初は自動車保険金の支払い業務を担当しました。お客様対応の最前線で多くの経験を積むことで、人と誠実に向き合う姿勢の大切さを学びました。その後は本社の資産運用部門に異動して株式の売買や市場調査などを担当し、金融市場の仕組みを深く理解することができました。続いて外部のアセットマネジメント会社に出向し、2年間ファンドマネージャー業務に携わりました。
その会社で多くの企業を分析し、IR担当の方と対話するなかで、初めて「企業の外から見る世界の広さ」を実感したのです。ファンドマネージャーは外から企業を評価する立場ですが、次第に、もっと企業の内部に入り込んで課題解決に関わりたいと考えるようになりました。
そこで、お客様と共に企業課題を解決するコンサルタントになろうと、転職活動を始めました。なかでも、PwCコンサルティングに入社を決めたのは「人」への魅力を感じたからです。面接を通じて「一緒に働きたい」と感じる方々が多く、当社への入社を決めました。
金融業界の枠を超え、答えの無い課題に挑み続ける
[中川]
FS-BCMチームでは、どのようなテーマのプロジェクトに携わっていらっしゃいますか?
[近岡様]
「金融 × 異業種」の視点でご支援しているプロジェクトがあります。例えば、小売事業者向けに、ポイントを活用した決済サービスの強化を目指したサポートを行っています。
[河合様]
私は生成AIの業務活用推進プロジェクトに携わっています。生成AIをどのように業務に組み込み、活用を進めていくのかなど、検討段階から参画しています。
環境整備、生成AIのユースケースの整理・選定といった上流工程から進めており、複数の重要案件が立ち上がりつつあるなか、私はその全体管理とプロジェクト推進を主に担当しています。
[中川]
INSチームの方はいかがでしょうか?
[赤井様]
私は、日系大手生命保険会社のシステム子会社のプロジェクトに参画しており、生成AIなどの新技術も踏まえて、構想立案から開発まで一貫して支援しています。
[長井様]
生命保険会社の子会社が担う業務の一部を、親会社へ移行するプロジェクトに携わりました。両社の間で中立の立場をとり、意見をまとめ、スムーズに合意形成を進めることは簡単なことではありませんでしたが、この経験を通じクライアントとの関係構築の大切さを学びました。
[中川]
プロジェクトに取り組むなかで、どのようなときにやりがいを感じますか?

[河合様]
短期間で課題の特定から方向性の提示まで行わなければならない案件で、クライアントや社内メンバーと密に連携しながらスピーディーに取り組めたときにやりがいを感じます。
クライアントから感謝のお言葉をいただいたこともあり、社内外の多くの関係者と協力しながら、成果を生み出すことができた喜びを実感できました。
[赤井様]
私の場合は、クライアントの成長に寄り添えた瞬間と、業界の広がりを実感できたときです。
クライアントの別部署を支援しているPwCメンバーから、「支援先の部署内で、その新規事業案が非常によく構成されていると好評だったため、是非考え方を共有してほしい。PwC Japanグループのメンバーファームとしてどのような支援を行っているかヒアリングさせてほしい。」と連絡があったのです。
もちろん私たちも注力してご支援した内容ではありましたが、それ以上にクライアントと一体となって検討してきた内容が純粋に評価されたことを非常にうれしく思いました。
私たちの関わりを通じてクライアントが評価され、成果を実感される。その瞬間に立ち会えることが、この仕事のやりがいです。
また、金融業界全体を見渡すと、今後はECやヘルスケアなど異業種と連携しながら新しい価値を生み出していく必要があり、私たちはその中心的な存在になっていくと感じています。その変化の最前線で未来の構想作りに携われることも大きなモチベーションになっています。

[長井様]
入社後に初めて一人で任された案件では、しばしばクライアントから厳しいご指摘をいただくこともありましたが、期待に応えようと必死に取り組むなかで、自分の成長を強く実感できました。さらにプロジェクトの終了後、再び担当を依頼されたことがとても嬉しかったです。
[近岡様]
金融の枠を超えた支援ができることこそ、コンサルタントとしての大きな魅力です。クライアントだけでは解決が難しい問題に対して、私たちが関わることで課題をひも解き、感謝していただく瞬間が何よりの喜びにつながっています。そうした経験を重ねるうちに、気づけば10年以上この仕事を続けています。
コラボレーションの源泉は、人を育て、支え合う文化
[中川]
続いて、カルチャーについてお伺いします。
近岡様と赤井様は他ファームでのご経験もお持ちですが、PwCコンサルティングならではの特徴はどのようなところにあるとお考えですか?
[近岡様]
落ち着いた方が多く、穏やかで安心感のある雰囲気だと感じています。
また、「コラボレーション」という言葉がフィットする組織です。 PwC Japanグループ には、監査、税務、法務、アドバイザリーなど、さまざまな専門家がそろっており、他組織とも連携しながらプロジェクトを進める機会も多くあります。法人を越えて互いに支え合う文化が根付き、相談内容に応じた協力や連携を素早く得られる環境です。
さらに、人材育成にもとても前向きな組織だと思います。メンバーの成長を後押ししようとする姿勢が、日々の働き方にも表れています。
[赤井様]
当社に入社してから、横のつながりの強さとグループ内での連携のスムーズさには、私も驚きました。また、メンバーとの関わり方でも、必要な時にはきちんと支え合いながらも、適度な距離感を保つ心地良い関係性が築かれています。専門性を重んじつつもオープンで協働的な文化が、 PwC Japanグループの大きな魅力です。

[中川]
確かに、法人を超えたコラボレーションは貴社の大きな魅力ですよね。こうした連携のスムーズさは、豊かなコミュニケーションによるところが大きいのでしょうか?
[河合様]
役職における上下関係はありますが、必要以上にそれらを感じない、良い意味でのフラットさや話しやすい環境があると実感しています。私はもともと銀行員だったことから、上下関係は特に強く意識していました。特にパートナーの方々は雲の上のような存在で、なかなか話しかけづらい印象を持っていたのです。
しかし、実際に働いてみたら、その距離の近さに驚きました。フィードバックをいただく場面でもそれを強く感じます。ジョブマネージャーであるシニアマネージャーやディレクターとは日常的に意見交換ができており、これまで経験したどのプロジェクトでも同様であることから、カルチャーのように染みついていると思います。
また、パートナーは非常に忙しいなかにも関わらず、必要な時にはきちんと時間を取って迅速に返答してくださるので、オープンなだけでなくスピード感もあると思います。
[中川]
FS-BCMとINS、それぞれの組織内では、メンバーの成長や定着を支援するために、どのような取り組みが行われていますか?
[長井様]
FSでは、メンバーが安心して働ける環境作りを意識しています。
例えば、FS全体では半期ごと、それぞれBCMとINSで四半期ごとに全職員参加のミーティングを開催し、ビジネスの最新情報や進行中のプロジェクトを共有しています。加えて、コンサルティング未経験者に向けたオンボーディングへの注力も特徴です。全社研修に加えて、FS独自の専門チームが月2回のフォローアップを実施し、コンサルタントとしての心構え、コンサルティング特有の働き方などに関して丁寧にサポートしています。
また、中途入社者を対象としたネットワーキングイベントを定期的に開催しています。この取り組みは定着支援と横のつながり強化を目的として、入社半年ほどの職員が自身と似たバックグラウンドを持つ先輩と気軽に話せる場を設けています。
[中川]
赤井様はコンサルティング経験をお持ちの状態でご入社されましたが、未経験で入られた方とはサポートの受け方などに違いはありましたか?

[赤井様]
上司は、メンバーの状況をよく見たうえで関わり方を判断されているように感じました。私の場合はコンサルティング経験があったためか、入社当初から細かい管理をされるというよりも、信頼を前提に業務全般を任せていただいています。必要な相談や報告は適切なタイミングでさせていただきながら、自分の裁量で進め方を判断し、クライアントとも良好な関係がダイレクトに築ける、とても動きやすい環境です。
[中川]
メンバー一人ひとりの裁量を尊重されているのですね。
コンサルティング業は家庭との両立が難しいイメージをもたれることもありますが、実際の働き方についてどのように感じていらっしゃいますか?
[近岡様]
当社に入社してから、実は2回の育休を取得しています。1回目の復職時、シニアマネージャーとしてこのような働き方でいいのだろうかと悩むことがありました。しかし、コーチや上司にその正直な気持ちを伝えたところ、「ライフステージが変わり、新たな役目を担っているのだから、以前と同じように働くのが難しいのは当然。制約のなかでできることを一緒に考えよう」と言ってくださり、心から救われました。
現在はライフスタイルに合わせて、クライアントワークと社内業務のバランスを調整しながら働いています。制約があっても成果を出せる環境、組織の理解・支援があることを私の働き方を通じて知っていただき、育児に限らず同じように制約を抱えるメンバーにも安心してもらえたら嬉しいです。

[河合様]
私はコンサルティング未経験かつコロナ禍での入社だったため、誰も知らない環境でのリモート勤務に不安を感じていました。しかし、同じプロジェクトの先輩方が日常的に声をかけてくださり、困りごとを相談しやすい雰囲気をつくってくれました。
また、当時は子どもが生まれたばかりで急な対応が必要なこともありましたが、周囲の方々にも自然体で受け入れていただき、仕事の優先順位も柔軟に調整してくれたことが本当にありがたかったです。こうした経験があるからこそ、今では自分がメンバーと関わる際も、それぞれの状況に寄り添いながら働くことを意識しています。
[坂本]
周囲のサポートや気遣いが行き届いた、安心して働ける環境なのですね。
[長井様]
そうですね。クライアントワークではスタッフが一人で対応する場面も多いのですが、必要な時にはジョブマネージャーが現場に来てくださり、悩んでいるポイントについて的確なアドバイスをしてくださいます。私としては、その存在がとても心強かったです。
例えば、私のジョブマネージャーは「まずはクライアントに直接会いに行こう」と背中を押してくれる方でした。最初は少し躊躇していたものの、実際に会って話すことで関係が深まる場面を何度も目にしました。スタッフの思いを汲み取りながらも、成長の機会を与え導いてくれる姿勢に支えられています。
[坂本]
出社頻度やリモートワークの活用など、どのようなスタイルでお仕事をされているのでしょうか?

[近岡様]
出社日数の決まりは特に設けておらず、勤務形態は個人の状況やクライアントの要望に応じて柔軟に調整されています。例えば、私の場合は保育園に通う子どもがいるため、当面はフルリモートによる勤務としています。ただし必要なタイミングには、自身の判断で週に1~2回ほどクライアント先へ訪問したり、オフィスに出社したりしています。また、介護などで実家に滞在しながら働いているメンバーも、フルリモート勤務が認められています。アサイン先も本人の希望やライフステージを考慮して決められるため、非常に柔軟な働き方が叶う環境だと思います。
[坂本]
アサインはどのような仕組みで行われていますか?
[近岡様]
大きく分けて「マッチング」「面談」「決定・フォロー」の3つのステップで進みます。
マッチングでは、プロジェクト側から「こういうスキルをもった人が欲しい」というリクエストが出されます。一方でメンバーの稼働状況を示すリストがあり、アサイン可能な人員を確認できます。リソースマネジメントチームがこの2つを照らし合わせて候補者が選定されます。
次に、プロジェクトと候補者との間で「アサイン面談」を実施します。プロジェクト側は「この人が活躍できそうか」という観点を、候補者側は「自分がこの案件で活躍・成長できそうか」という観点を持って面談を行います。
面談後、双方が各々の意向をリソースマネジメントチームに伝え、最終的なアサインが決定されます。また、各メンバーには必ず担当のコーチがついており、アサインの際にも意見を出します。コーチは過去の評価や成長課題を踏まえ、次のアサイン先でその成長機会が得られるかどうかを確認し、必要に応じて調整を行います。
このようにして、個人のスキルやキャリアの成長を重視したアサインが実現されています。
[坂本]
一人ひとりの特性やキャリアの展望に合わせて、アサインが決定されるのですね。
[近岡様]
こうしたことができるのも、コーチが自分のコーチイー(コーチングを受ける側)、すなわち担当するメンバーのことをしっかり理解しているからです。キャリアの支援はもちろん、アサイン後のフォローも担うため、日頃から丁寧なコミュニケーションが欠かせません。
例えば評価会議ではコーチが、自身のコーチイーのこれまでの経験や成果を説明します。そこでは「どのようなプロジェクトでどんな力を発揮してきたのか」「なぜこの評価が妥当だと考えるのか」「今後どんなキャリアを志向しており、どう支援していきたいのか」といった点について、コーチの言葉で語る責任があります。そのためにも、日々コーチイーの強みや考えを深く理解しておくことが不可欠です。
また、プロジェクトを通じてお互いの人柄や働き方を理解し合えていることも大きいですね。そうした信頼関係があってこそ、コーチとしての支援も実を結びます。
挑戦と学びのフィールドは、プロジェクトの外にも
[坂本]
プロジェクト以外では、どのような取り組みや活動を行っていらっしゃいますか?
[赤井様]
実業団のテニス大会に、 PwC Japanグループの女子チームキャプテンとして出場しています。大会に向けて練習会を開いたり、アドバイザリー部門やアシュアランス部門のメンバーと合同で大会に参加したりと、部門や職種を超えた交流の場にもなっています。
また、現在は週末を活用して海外大学のMBA取得にも挑戦しており、仕事と学びの両立に挑戦しています。会社の自己学習支援制度を活用し、年間を通して会社から支給いただける補助金を活用し、ビジネス英語のレッスンなどにも充てています。職員の挑戦や成長を後押ししてくれる制度があるのは、本当にありがたいです。

[長井様]
私の場合は、プロボノ活動への参加です。PwCコンサルティングでは、社会課題の解決に向けて職員が各々の専門性を生かす「プロボノ人材育成プログラム」を実施しています。私も約半年間取り組みました。
プロジェクトにはFSだけでなく、自動車業界や小売業界など他の事業部に所属するメンバーが参加しています。そのため、異なる業界の知見や、新しい考え方、アプローチに触れ、視点を広げることができます。
また、普段のプロジェクトでは経験しにくいマネージャー層の視点を意識した業務にも挑戦することができ、非常に良い成長の機会にもなりました。
[坂本]
部門を超えた活動が活発に行われているからこそ、日々の業務でもスムーズなコラボレーションが生まれているのですね。
[赤井様]
他にも PwC Japanグループ には、複数のコーチやメンバーを束ねたグループ単位の社内コミュニティの仕組みがあります。このコミュニティは、プロジェクトのアサインとは関係なく形成され、業務以外の交流や情報共有の場として機能しています。定期的に懇親会を開いたり、メンバー間で現在のプロジェクト事例を紹介したりと、部門を越えてネットワークを広げられるのが特徴です。各コミュニティの対抗戦として、フットサル大会が開催されたこともあります。
活動の内容や雰囲気は組織ごとに異なり、懇親会中心のグループもあれば、ナレッジ共有に力を入れているグループなどさまざまです。企画を担うパートナーやメンバーによる多様性が感じられ、社内でも個性豊かな取り組みとなっています。
[坂本]
コンサルタントは、どうしてもプロジェクト中心の働き方になりやすいと思います。
しかしながら皆様がプロジェクト外の社内活動にも積極的に関わることができているのは、なぜなのでしょう?

[赤井様]
社内活動参加への奨励が、きちんと評価制度に組み込まれていることも、大きな理由だと感じています。これにより、職員が前向きに関わっていける空気感があります。私はもともとコンサルティング経験があったこともあり、入社直後、すぐにプロジェクトへアサインされました。当時は忙しさからなかなか社内活動に関われていませんでしたが、その後「社内での情報発信やコラボレーションも、評価の大切な要素の一つ」であると教えていただき、意識が変わりました。
実際に社内での発信や交流を始めてみると、そうした活動を自然に後押ししてくれる環境が整っていることがよくわかります。最初の一歩を自然と踏み出せるように促してくれる仕組みがあるからこそ、プロジェクト以外の取り組みにも主体的に参加することができています。
[河合様]
FSリーダーからは、常々「学習や知識共有にしっかり時間を割こう」というメッセージが発信されています。そして実際に「金融×〇〇」をテーマにした勉強会がいくつか発足しています。そこでは「地方創生」や「資産運用」など、金融に関連しつつもさらに視野を広げたテーマを設定して「金融でできること」や「他業界にどう知見を生かせるか」といった議論を展開します。トップの後押しがあることで、日常の案件だけでは扱えないテーマについても考えられる風土が生まれています。
求めるのは考えることを楽しみ、自ら答えを導く人
[坂本]
最後に、求める人物像やどのような人と一緒に働きたいかについて教えてください。
[近岡様]
今の金融業界では、他社や異分野との連携を楽しみながら新しい挑戦に踏み出せる人が、特に求められています。なぜなら金融機関の多くが、従来のビジネスモデルだけでは限界を感じつつあるからです。
例えばクレジットカード会社であれば、自社で保有するデータを活用して企業のマーケティングを支援するなど、データのマネタイズを通じた新しいサービス展開が進んでいます。また、私が関わっている小売業界でも、小売による収益だけに頼るのではなく、金融を武器にした新たなビジネスモデルの構築に取り組んでいます。このように、既存の枠組みを超えて新しい価値を生み出す取り組みが広がっており、そこに大きな面白さがあります。その実現には、自分一人ではなく専門領域の異なる人たちと協力しながら進める姿勢が求められます。
そんな時に必要となってくるのは、主体性です。正解を探す人と、自分で正解をつくり出そうとする人では、仕事の進め方が大きく異なります。私たちが求めているのは、後者のように考えることを楽しみ、自ら答えを導ける人です。
コンサルタントの仕事は、「解くべき問い」を立て、その答えを考え抜くこと。ここがAIには代えられない部分であり、まさに人の思考が生きる領域だと考えています。
自分の頭で問いを立て、答えを導き、クライアントの課題解決につなげる。そのプロセスにやりがいを感じられる方は、ぜひコンサルティングという仕事に挑戦してほしいと思います。
[河合様]
愚直にやり続ける力を持つ方や、興味・関心の幅が広い方です。人それぞれ興味のある分野は違いますが、関心が違うからこそ多角的な視点が生まれます。似たようなタイプのメンバーばかりでは、新しい発想の「掛け算」がどうしても生まれにくくなってしまう。
私自身はAIの分野に関心を持って取り組んでいますが、例えば長井さんのようにファンドの経験がある方と組むと、AIとファンドの知見を掛け合わせた新しいアイデアが生まれる、といったことが日常的にあります。
こうした異なる関心や強みを持つメンバーが集まることで、チームとして職階を超えた価値を出すことがPwCコンサルティングの強みであり、非常に重要なことだと感じています。
[赤井様]
日々の業務を通して、コンサルタントの本質は与えられた仕事をこなすのではなく、常に「この進め方でいいのか」「もっと良くできないか」を考え続けることだと感じます。だからこそ、考えることを楽しめる人にはフィットすると思います。
メンバーを見ていて感じるのは、成果にやりがいを見いだせる人ほど成長していくということです。もちろん成果とは、売上や規模の拡大だけでなく、クライアントの課題を解決し、良い変化を生み出すことです。こうした取り組みに価値を感じられる人は、この仕事を長く続けられるのではないでしょうか。
また、より良い成果を生み出すためには、状況に応じて最適な行動を選べる柔軟さも必要です。
どんな環境でも自らの動きを順応させながら前に進める人が、最終的に信頼される人材になると思います。自分の考えをもとに価値を生み出し、社会やクライアントに貢献したいという思いを強く持っている方々に当社に参加していただき、日々一緒に考え、議論しながらクライアントや私たち自身が提供できる価値を高めていけたら素敵だなと思います。
[長井様]
自分で考え、主体的に動ける方と一緒に働きたいです。「こういうことをやってみてはどうですか」と先回りして提案できるような、一歩先を見据えた考え方ができる人と働くのは、大いに刺激を受けます。また、どんな状況でも前向きで素直に吸収できる姿勢の方は、周囲にも良い影響を与えます。そうした姿勢こそが、自らの成長の機会を引き寄せる力になると思います。
