アビームコンサルティング株式会社(以下、アビーム)は、日本発のアジアを基点とするグローバルコンサルティングファームです。
今回は、全4回のシリーズで金融ビジネスユニット(以下、金融BU)の魅力に迫ります!
第2弾は金融BUにてシニアマネージャーを務める内田 悠介様、当山 拓人様、豊田 基様にお話いただきました。
インタビューはアビーム出身のフォルトナ石井・松尾が務めます。
内田 悠介様 プロフィール
シニアマネージャー
2010年アビーム新卒入社。金融機関を中心に、戦略立案・業務改革・DX推進などのコンサルティングサービスに従事。直近は、デジタル通貨、デジタル証券、分散型IDなど、ブロックチェーン技術を活用した新規事業開発に注力。
当山 拓人様 プロフィール
シニアマネージャー
2014年アビーム新卒入社。リース業界を中心に、システム開発・IT戦略策定・新規事業開発等のプロジェクトに従事。直近は、デジタル技術を活用したSaaSビジネスの立ち上げ・スケール支援、異業種連携に注力。
豊田 基様 プロフィール
シニアマネージャー
2011年に都市銀行に入行、2016年アビームキャリア入社。デジタルバンクの事業構想・事業計画策定支援、経営企画・営業企画・事業開発領域の実行支援等に従事。直近は、デジタルバンク立ち上げ支援や、その後の追加商品サービス開発、事業会社との提携による銀行機能提供に注力。
“共創”をテーマに、出資を含めた業界・領域横断での課題解決が強み
[松尾]
今回は “共創”をテーマに、金融BUの魅力をお聞かせいただきたいと思います。
まずは、金融BUにおける“共創”についてお伺いできますか。
[内田様]
金融BUでは「時代を牽引する金融を共に創る」という目的のもと、社会における新しい価値の創出を目指しております。例えば、私が担当しているブロックチェーンを活用した活動、「Web3 Finance」の領域では、パートナーの企業様に出資をして、共にリスクを取りながら変革を実現しています。コンサルティングファームという第三者的な立ち位置に留まらない、金融BUが目指す新たな共創の一例であると言えます。
[当山様]
私が携わっているリース業界では、アセットライフサイクルマネジメントやサーキュラーエコノミーといった従来の金融サービスの枠を超えた新事業への進出が活発になっています。
個社ごとに解決可能なテーマは既に対応が進んでいる一方で、こういった社会課題に対しては企業・業界を横断した共創による課題解決が必要になります。
課題解決を生業としている私たちアビームがクライアントと伴走、さらにはクライアント同士・業界をつなげるハブとなってビジネス・解決へと昇華させていくことがわれわれの目指す姿と考えています。
[豊田様]
共創によって世の中に新しい価値を提供するような新規事業やサービスは、リリースするだけで終わるのではなく、継続的にPDCAを回し、新たに発生した課題に対しても手を打ち続けることが必要です。注力ポイントは変わったとしても、クライアントの成功・成長に向け伴走支援し続けていく点がアビームらしさだと思います。また、一例としてクライアントと他の事業会社で共創プロジェクトを行う場合、金融領域だけでなく、幅広い領域の知見が求められ、価値観や日常の仕事の進め方が異なるステークホルダー同士を巻き込んでプロジェクトを推進することが求められます。その点で、それぞれの領域で専門知見をもつ精鋭が、クライアントや共創プロジェクトの成功を目指してチームアップし、総合力を発揮して伴走支援していく、というアビームの強みが生きていると思います。
[松尾]
なるほど、従来のコンサルティングの枠を超えて、クライアントと真に共創し、社会課題の解決にまでコミットされているのですね。
具体的にはどのような案件やテーマがあるのでしょうか?
[内田様]
2024年9月13日に、アビームがディーカレットホールディングス様に出資した旨のプレスリリースを出しました。トークンエコノミーの社会実装の推進に向けて、ディーカレットDCP様と協業していく内容となっております。パートナー連携のうえで、実現力をもってWeb3、特にトークン化預金といわれる新しい決済手段を検討・推進していくため、このような共創化に至っています。
[当山様]
例えば、新規事業創出のため文化・仕組み作り、ピッチコンテストの企画・伴走等の種を発掘するプロジェクトや、SaaSビジネスの立ち上げ・スケールといった種から苗・花へと育てるところまでワンストップで支援しています。
そのため、金融業界にいながらもサーキュラーエコノミー、エネルギー、ロボティクス、モビリティといった多様なテーマを取り扱うこともありますし、事業化されたテーマを実現するために、事業計画策定からセールス・マーケティング企画、プラットフォーム開発の支援まで広く関わっていくことがあります。
[豊田様]
デジタルバンクの立ち上げや、デジタルバンクが非金融事業会社に対して銀行機能を提供するBaaS事業の推進、SaaS事業者等のデータを活用した事業者向けの新しい金融サービスの立ち上げ等、クライアントと事業会社との共創プロジェクトを支援する案件があります。
直近私は、電力会社向けの銀行機能提供によってゼロカーボン社会の実現を目指す新たなデジタル金融サービスの共創プロジェクトを支援しています。
金融DXの最前線で、新たな価値を共創するキャリア
[石井]
幅広い共創テーマがあり、非常に面白いチャレンジが出来そうですね。
キャリアという観点で、金融BUで共創テーマに携わることで得られる経験やスキルはどのようなものがありますか?
[内田様]
最新のデジタル技術を活用した金融DXを最前線で経験できます。それにより、デザイン力、企画力を中心に、多様な関係者を有機的につないで形にしていく力を得ることができます。
コンサルタントだけで完結しない現場で、金融機関、事業会社、プラットフォーマーなどと日々議論し可視化して、1つの大きな成果を創っていくことは、とてもやり甲斐があると思います。
[当山様]
社会課題解決、異業種連携を進めていくうえでは、既に明らかになっている課題を解くだけでは実現できません。クライアントや社会も気付いてない課題を発見することが求められます。
そして課題を発見するためには、幅広い知識のインプットは勿論、現場に入り込んで、本やネットだけでは得られないリアルを体感することが重要になります。
机上の情報だけでなく、手触り感のある実情まで把握し、課題を発見できる力は、これからの時代で最も必要になるのではないかと思います。
[石井]
金融BUの共創テーマ案件において活躍できる人材像について、具体的なスキルや経験、マインドセットなどを教えてください。
[当山様]
金融業界だから金融知識・経験が必須、と思われがちですが私はそう思いません。
金融業界が新しい価値を創出していくには、むしろ金融以外での深い知識・経験や、アイデアを実現するためのシステム開発経験が生きると考えています。
金融業界以外のニッチな領域のディープな課題を語れる、デザインツールやプログラミングを駆使してプロトタイプをすぐに構築できることは、強い武器になります。
[豊田様]
金融領域の新たな事業や商品サービスの企画・開発をリードされた経験がある方は優位性があると思います。新しい取り組みに前向きにチャレンジできる、コンサルタントの立場に留まらず“自分ごと化”する、多様な人たちを巻き込みながら推進していく、といったマインドやコミュニケーション力も重要です。
[松尾]
金融業界の知識や経験よりも、むしろ異分野での専門性や、それを生かして新しい価値を創造していくマインドセットが重要視されているのですね。
最後に、金融BUへ関心をお持ちの皆さまへメッセージをいただけますでしょうか?
[内田様]
社会課題解決や新たな価値共創を最前線の現場で進めていくためには、まだまだ仲間作りが必要です。現在、コンサルティングファームに在籍していて新しいチャレンジのために環境を変えたいと思っている方や金融機関に在籍していて新たな立場・目線でチャレンジしていきたいと思っている方に是非来ていただきたいです。
[当山様]
誰かの当たり前が、他の誰かにとって特別な価値になる。皆さまの経験や能力が金融業界で開花し、社会課題の解決につながっていく可能性が無数に広がっています。これまで金融業界×コンサルタントとしてのキャリアを検討されていなかった方も、是非この可能性を選び取ってもらえると嬉しいです。
[豊田様]
私自身が銀行員だった時には局所でしか把握できていなかった金融業界をコンサルタントの立場で俯瞰してみることができ、業界課題の解決に自身の知見や経験を生かすことができます。金融はさまざまな業界のインフラでもあり、金融を起点に社会課題を解決するような取り組みに関わっていきたい、という熱い想いのある方と一緒に仕事したいと思っています。