マーケコンサルとして成長する、柔軟なキャリアパス
[小野]
お二人がリードされているチームの代表的なプロジェクトを教えてください。
[土井様]
日本のヘッドクォーターを起点として、CXのプラットフォームを海外にロールアウトしていくというプロジェクトを3年以上支援しています。CXのプラットフォームには、先ほど堀口から話がありましたマーケテイングオートメーションを使った施策やデータのダッシュボード、CDPと言われるCustomer data platformなど全部入っています。こういったものを私たちはアーキテクチャと呼んでおり、そのアセットをヘッドクォーターから展開していきます。今後の展望は、ソリューションの実装・定着化によりクライアントのトップラインを上げていくことですね。
CXのプラットフォームを展開する際は、国ごとで事情が異なります。クライアントは同じでもテーマやロールが変わるイメージになります。国が変われば課題も変わってきます。
そうなるとデジタルマーケティング全体で施策を考えられる人も必要ですし、データを見て効果を判断できる人も必要になってきます。英語が得意な方も必要ですね。
[小野]
長期で支援されていらっしゃるのですね。その間、携わるプロジェクトメンバーは変わっていくものでしょうか?
[土井様]
はい、変わることもあります。メンバーそれぞれのキャリアの考え方や希望もあるので、アサインのタームごとに面談をしてその結果、変更となることがあります。
[小野]
堀口様はいかがでしょうか?
[堀口様]
現在、人口減少からくる売り上げ低迷、若者を中心に売り上げをとっていかないと長期的に見て事業としてサステナブルではないという課題を抱えているクライアントを支援しています。まず何十名かにインタビューを行って顧客理解を深め、インサイトベースにセグメンテーションし、それらに対してどういった事業側の便益を当てるべきか、どういったメッセージを伝えるべきかを定義していきます。かつ向こう何年で考えたときにどれくらいの費用がかかるか、どういった媒体でアプローチしキャンペーンを実施するのかについて設計し、提案型でクライアントの課題解決に取り組んでいます。
また、契約数の大幅増を目指したいというクライアントに対しては、まずインサイトにアプローチしてセグメンテーションをして……という流れで支援をしています。
[小野]
新しいチームができて日が浅いと思いますが、トレーニングについては各チームで実施されているのでしょうか?社内研修について教えてください。
[土井様]
各チームでの研修はこれから体制を整える状況になりますが、プロジェクトのナレッジ共有は頻繁に行っています。
[小野]
チームの魅力、キャリアパスについて教えてください。
[土井様]
堀口のチームと私のチームで当然重複する業務はありますが、業界を変えたり、同じCXのテーマでも堀口のデジタルマーケティングを経験してもらったりして、いろいろな経験を通じて新しい業務に取り組めます。上下左右に経験しキャリアを積んでほしいと思っています。キャリアの描き方は多様だと思っているので、1カ所に引き留めた育成ではないところが私たちチームの魅力の一つと言えると思います。
[小野]
堀口様はいかがでしょうか?
[堀口様]
事業会社からコンサルティングファームに転職すると、立場が変わる分、必要なスキルも変わってきます。コンサルティングファームでは、クライアントを導くスキルが必要になります。これは特にスタッフの方に習得が必要なスキルになってきます。そういう意味でもいろいろなプロジェクトを経験したほうがいいと思います。
キャリア形成の観点だと、仮に最初私のチームに入っていただいたとしても、自身のやりたい道が見えたときに別の選択をしていただいて構いません。自分のやりたい道を提供できる幅の広さはCustomer Transformationチーム、そしてPwCにはあると思っています。
なお、コンサルタントとして成長するにはいかにプロジェクトを経験しているかが重要です。先ほどプロジェクトのアサイン期間の話がありましたが、1案件、だいたい1年のローテションが多いので、1年ほど経験ができたら他のクライアントで経験するか、ロールを変えて同じ領域をもう一度やるか、あるいは幅を広げてデジタルアーキテクチャをやっていくかなどのプロジェクトを幅広く経験できるアサインを考えています。特にタイトルが上がっていくとマーケティングのことだけを語れても他が分からなければコンサルとしては良くないと思っています。クライアントとの会話で話題がパッと変わることもありますので、そういったときに自信をもって対応できる意味でも引き出しをもっておくことは重要かと思います。
組織立ち上げを担うマーケターを求む
[小野]
採用をしたいターゲット像、人物像について教えてください。
[土井様]
いま最も採用したい層は、コンサル経験があってマネージャー以上の活躍を望める方ですね。人物像はデジタルマーケティングという文脈で幅広く物事を語ることができる方。マーケティングといってもいろいろな話しが絡み、ターゲティング、プロモーションの話しもあります。それを自社の組織でどういう役割分担で行っていくのか、さらに組織設計、KPIといったことを一連の流れで語れる方とぜひ一緒に働きたいです。もう1つ挙げるとすると、データモデルやデータ活用に関して知見をおもちの方です。具体的には、ウェブデータやクッキーなどの収集の仕組み作りやそこから取得したデータをどうやってマーケティング施策に生かすのかというデータリサイクルのできる方。こういった方がリードクラスでいると、一緒に案件を取りに行くこともできますし、難しい現場も任せられると思っています。
[小野]
未経験者だとどうでしょうか?どういうマインドセットの方に仲間になって欲しいですか?
[土井様]
面接を通じて感じることになりますが、コンサルの経験があってもなくても、「自分が受けもっている仕事のさらに上流に手を伸ばせば、違うクライアント成果が見えるのではないか?」という気概のある方だと活躍いただけると思います。
[小野]
堀口様はいかがでしょうか?
[堀口様]
私もマネージャー、シニアマネージャーの方を中心に求めています。先ほどお伝えをした事業会社でマーケティングの経験がある方です。もちろんコンサル経験者も大歓迎しています。あとは調査の経験をおもちで、私たちと近い環境で働いている方ですね。マインドセットはやはり事業会社からコンサルティングファームに来られると立場が変わりますので、そういった環境にチャレンジできる方ですね。事業会社から転職されて苦労されている方も見てきていますが、事業会社の経験は自分だけの強みにもできます。そういう気概をおもちの方にぜひ来ていただきたいです。
[小野]
マインドセットやチャレンジというところでは、スタッフクラスも同じでしょうか?
[堀口様]
幅広く言えばそうですね。スタッフクラスの方でもマーケティング経験者を望みますが、CRMコンサルタント、マーケティングをやっていくうえで、やはり人に関心がある方がいいです。
[小野]
話は変わりますが、お二人が率いるチーム単位で他チームとコラボレーションをすることはありますか?今後チームはどういうビジョンで動かれるのでしょうか?
[堀口様]
鶏と卵にはなりますが、会社の内外で私たちが提供できるケイパビリティをもった人材を集め、チームを作ることが必要だと思っています。なお、チーム形成と同時に、たとえばエクスペリエンスセンター、Future Design Lab、インダストリーと一緒にコラボレーションをして案件を獲得していきます。複数のチームとスクラムを組みOne Teamで一緒にサービスを提供していくことは既に行っていることですが、今後さらに強化しなければいけないと思っています。インターロックという仕組みもあり、インダストリー側に私たちのサービス・実績を紹介し、インダストリー側と一緒に案件につなげてデリバリーできる人を作り、同時にチームも作っていきます。案件を作ることとチームを強くすること、この2つを同時に行っていくイメージをもっています。
[土井様]
CX-Digital Architectureも状況は似ていますが、今期は社内営業にも注力したいと考えています。インターロックの話でインダストリーごとに売り物を当てています。製造業、電力会社、流通小売とインダストリーが決まっています。縦と横でマトリックスがあって、縦に当てに行くということに注力しています。
あとは、売り物を尖らせるということですね。そのなかでソートリーダーシップというものを1チーム1つ書いています。これは対外的に発信するメッセージとしてどういった視点の切り取り方で私たちのサービスが刺さるのかということをアピールしています。
これは社内外に限らず行っています。PwCコンサルティングにはスペシャリティをもっているチームが複数ありますので、コラボレーションして案件を見つけ、デリバリーも一緒に行う、そうするとだんだんチームとしても強くなっていくと思っています。
[加藤]
採用要件についてですが、マーケターにはさまざまな方がいらっしゃると思います。たとえば、広告代理店でWebマーケティングをやっている方、社内のマーケター、小売系や製造業のご経験などです。どういうマーケティング経験をしている方を特に採用されたいでしょうか?
[土井様]
CX-Digital Architectureで求めるのはWebマーケティング、コンテンツマーケティングです。実際のお客様(エンドユーザー)が目にするのは、たとえば、スマートホンでも配信されるキャンペーンメッセージなどかと思いますが、これを配信する仕掛けはどういうオペレーションで成り立っているのかということを実際に考えて、配信された結果どういうお客様が見たとかコンバージョンしたとか、そういったデータをどうやって取っていくのか、いろいろなアプリに紐づけしたり、IDでトラッキングしてみたりとか、こうした裏側の仕掛けを理解している方ですね。
[加藤]
CPAやCVRをいかに改善して、KPIを設定してといった経験の方ということですね。
[土井様]
そうですね。
[小野]
最後になりますが、候補者に向けてメッセージをお願いします。
[堀口様]
私たちはトップラインを上げることをミッションとしています。難易度が高く、ときには大変なこともありますが、その分お客様に喜んでいただけたときはやりがいを感じることができます。会社選びはとても大切なので、そのなかでPwCコンサルティングのCustomer Transformationを選んでいただけたら光栄です。
[土井様]
チームを立ち上げたタイミングであり、立ち上げ期だからこそ大変なこと、面白いことがあります。そういったタイミングでチャレンジしたい方にはぜひ来てほしいです。一緒にチームを作ってくれる方がいたら歓迎したいです。やりたいことは後押ししてくれる環境、組織です。