中国・上海を拠点に、日本企業の中国事業支援やデジタル化推進を担う株式会社Yoren(ヨーレン)。2012年の創業以来、変化の激しい中国市場における生存競争を勝ち抜いてきました。現在は中国国内のみならず、アフリカをはじめとしたグローバルサウスやアメリカへの事業展開も加速させています。
今回お話を伺うのは、代表取締役CEO・金田 修様です。財務省や外資系戦略コンサルティングファームという華麗なるキャリアを経て、なぜあえて過酷な中国市場での起業を決意したのか。優良スタートアップがひしめく「レッドオーシャン」をいかにして生き残り、独自のポジションを築いたのか。そして、同社が掲げる「チャイナクオリティ」の本質とは——?
インタビュアーはフォルトナの清水が務めます。

金田 修様 プロフィール
代表取締役CEO。
東京大学経済学部卒業後、大蔵省(現:財務省)に入省し、国際交渉・国会対応等を経験。
アメリカのロチェスター大学へのMBA留学後、外資系戦略コンサルティングファームに入社。ヨーロッパや東南アジアなど世界各国での勤務を経て、グローバルパートナー(役員)に就任。また同社にて、アジア太平洋リテールオペレーションプラクティス代表、東京オフィスの人事責任者を歴任。
その後、中国・上海に渡りYoren(游仁堂)を起業。現在は代表取締役CEOを務める。
MENU [OPEN]
国家公務員、外資系戦略コンサルタントを経て辿り着いた「相互理解」という使命
[清水]
本日はよろしくお願いいたします。まずは、金田様のこれまでのご経歴を含めた自己紹介をお願いします。
[金田様]
大学卒業後は財務省に入省し、約4年間勤務しました。いわゆる官僚としてのキャリアを歩む中で、決められたゴールに向かって丁寧に調整を重ねる仕事に向き合ってきました。一方で、よりダイナミックな変化の中に身を置きながら、自らの思いや経験が発端になるような仕事をしたいという気持ちも次第に強くなっていったのです。
その後、外資系戦略コンサルティングファームに転職し、こちらは10年ほど勤めました。同社にて世界各国でのプロジェクト経験を経てグローバルパートナーに就任し、最後の4年間は東京オフィスにて人事採用マネージャーとして、コンサルタントの評価・昇進を判断する役割を担いました。また、アジア地区のリテールオペレーションのリーダーを務め、中国やアジア各国のプロジェクトにも従事しました。

Yoren 金田様
[清水]
官僚から戦略コンサルタントへ、そして起業へとキャリアチェンジされた背景には、どのような思いがあったのでしょうか?
[金田様]
戦略コンサルティングファームでの仕事は非常に充実していましたが、プロジェクトを通じて日本企業の中国ビジネスにおける課題を目の当たりにする中で、ある種の危機感と使命感を抱くようになりました。
当時、2005年から2010年頃にかけて、中国をはじめとしたアジア市場はすさまじい勢いで成長していました。日本のアニメやファッションといったカルチャーは中国でも熱狂的に受け入れられており、非常に大きなポテンシャルを秘めていましたが、日本企業側がその熱量を十分に理解していないことから、ビジネスとしてうまく取り込めていないという感覚があったのです。
日本企業が持つ素晴らしいコンテンツやブランドを、現地の文脈に合わせて正しく届けることができれば、もっと大きな価値を生み出せるはずだ——。この確信と「日本の企業を日本の目線で応援したい」との思いから、2012年に中国・上海で「Yoren」を創業しました。
[清水]
創業当時、具体的にどのような「課題」を感じていましたか?
[金田様]
圧倒的な「知識不足」と「解像度の低さ」です。言語の壁はもちろんありますが、それ以上に「現地の消費者が何を考え、どのような文脈で日本ブランドを支持しているのか」という深い理解が欠けていると感じていました。
戦略コンサルタント時代にも、クライアントの規模に合わせてさまざまな戦略を提言していましたが、そこから先に踏み込めないもどかしさがありました。どんなに立派な戦略を描いても、現場レベルでの実行力、特に現地のデジタルエコシステムや商習慣に即した、顧客にモノ・サービスを届ける最終接点までの戦術が伴わなければ、中国市場では勝ち抜くことはできません。そこで当社では、単なる戦略コンサルティングにとどまらず、実行まで一気通貫して泥臭く伴走する方針を取っています。
[清水]
Yoren社の創業に伴い、企業理念に込めた思いがあればお聞かせください。
[金田様]
先ほどの課題の話の延長にもなりますが、現在掲げている「文化と文化をつなぎ、人と人とがわかりあえる世界をつくる」というビジョンには、国を超えた「相互理解」への強い思いが込められています。
実は近年、改めて企業理念を見直したのです。当初は「1億人の日本カルチャーファンを育てる」という目標を掲げていましたが、この目標が現実的な視野に入ってきた中で、私は「何のために日本のカルチャーファンを増やしたいのか」を改めて突き詰めました。その結果「相互理解が進んでほしい」という思いが根底にあると気付いたのです。日本カルチャーの海外展開を応援したい気持ちは変わりませんが、「相互理解」という目標なら、現在の中核メンバーである中国人のみならず、世界中の仲間がYorenに集うことができるとも思い、これをビジョンとしました。
ユニコーン企業との競争環境を生き抜いた「機能軸」の多角化戦略
[清水]
続いて、Yoren社の事業概要について教えてください。非常に多岐にわたる事業を展開されていますが、貴社の全体像をどのように捉えれば良いでしょうか。

フォルトナ 清水
[金田様]
おっしゃる通り、外から見ると「何をやっている会社なのか分かりにくい」といわれることがよくあります(笑)。私たちの事業は、国や業界ではなく「機能」を軸に展開しています。大きく分けると、以下の3つの柱で構成されています。
① リテール向け会員・CRM事業
こちらは創業当初から手がけている事業です。コンビニエンスストアなどの小売業向けに、会員プログラムの構築やCRM(顧客関係管理)支援を行っています。中国ではモバイル決済やデリバリー、SNSが社会インフラとして浸透しており、これらを統合したデジタル体験の設計が不可欠です。私たちは、データ分析に基づいて顧客のLTV(ライフタイムバリュー)を最大化するためのシステム開発から、実際の運営までを一気通貫で提供しています。
② IP(知的財産)・エンターテインメント事業
分かりやすい例で言うと、トレーディングカードゲーム(以下、TCG)のようなフィジカルが主体であったゲームとデジタルを融合させる事業です。対戦記録からカードの使用履歴、ランキングの集計、大会の運営に至るまで一括管理するアプリを開発・運営しています。中国でも日本のTCGは大人気ですが、オフラインでの対戦結果もデジタルで記録してランキング化したり、対戦マッチングを行ったりすることで、顧客体験の拡張や運営効率を向上させています。また、日本発の有力なIPホルダーとも連携し、ファンの熱量を高める仕組みも作っています。
③ ブランド・コンサルティング(デジタル運営支援)事業
日本発ブランドの中国市場における「Go to Market(市場進出)」を支援するものです。リテールやIP以外の、会員プログラムだけではカバーしきれないブランドが主な支援対象になります。SNSやEC上のデータを収集・解析し、ブランドの現在地や改善点を消費者のリアルな声をベースに可視化します。その上で、マーケティング戦略の立案だけでなく、実際の店舗運営やECサイトの運用代行までを一気通貫で支援します。時にはJV(ジョイントベンチャー)を設立し、当社がブランドホルダーとして事業主体になることもあります。
[清水]
非常に幅広い事業を、全てを自社で手がけているのですね。中国市場といえば、巨大なプラットフォーマーや、創業10年以内かつ10億ドル以上の評価額が付く非上場の優良ベンチャー、いわゆる「ユニコーン企業」も数多く存在しています。こうした激しい競争環境の中で、Yoren社が生き残ってきた要因は何だとお考えですか?
[金田様]
まさに「生き残り」という言葉が適切です。特に当社が成長期にあった2016年から2019年頃、中国ではスタートアップバブルの絶頂期でした。競合他社は数百億円規模の莫大な資金調達を行い、ユニコーン企業として圧倒的なリソースを投下してきました。例えば、50人程度のエンジニア体制で戦う私たちに対し、競合は2,000人規模のエンジニアを抱えている、といったような状況です。
資金力やリソースで真正面から勝負しても、勝ち目はありません。そこで私たちが徹底したのは、「消費者目線の価値判断」と「戦略判断の数」です。
競合は豊富な資金力を背景に力技で市場を取りに来ますが、資本市場は時に、本当は「市場価値がない」ことに熱狂します。例えば、VRや無人コンビニなどがそれに当たります。私たちは、スケール競争では絶対に勝てない。したがって、イノベーションといわれる領域について「消費者にとって真にどのような意味があるのか」を、消費先進国である日本での経験を生かしながら常に想像し、「本当に価値があること」に資源を集中してきました。
他方で、1年前には独自のソリューションであっても、その翌年にはコモディティになってしまう——中国とは、そんな競争の厳しい市場です。「得意技」にしがみついて衰退していく競合も、たくさん見てきました。そこで、常に緊張感を持ち、必要とあらば自己否定も躊躇わない姿勢をモットーとしました。
こうして、私たちの事業の中心であるデータ解析に基づいた数多くの仮説検証、変化の激しい市場にも即座に対応するアジリティ(俊敏性)などを武器に挑戦を繰り返しながら、私たちが勝てる領域を死守するだけでなく、新たな領域を開拓し続けてきたのです。
バブルが弾けた現在、多くの競合他社は撤退や大規模なリストラを余儀なくされました。しかし私たちはなんとか生き残り、着実に成長を続け、今では独自のポジションを築くことができています。

Yoren 金田様
[清水]
まさにビジネスにおけるサバイバル状態ですね。クライアントはどのように獲得されているのですか?
[金田様]
現在、中国では主に3つのルートがあります。
1つ目は、メガバンクや総合商社からの紹介。2つ目は、当社の元メンバーによる転職先からの案件紹介という、OB・OGネットワークが作用するケース。そして3つ目は、当社が発信したセミナーやレポートを経由してのご依頼です。日本や海外では、既存の中国でのクライアントからの紹介が多くを占めています。
[清水]
ビジネスを進めていく上で、現在課題に感じている点はありますか?
[金田様]
その一つが、コンサルティングチームの人員不足です。当社のビジネスモデルはコンサルティングチームを起点としており、ここを拡充することで、その後の開発や運営の仕事も増えていく構造となっています。しかし、そのリソースが十分に確保できていないことが成長のボトルネックになっています。特に日本市場では需要に対して供給が追いついていないため、早急に解決すべき課題と捉えています。
「チャイナクオリティ」を世界へ。アフリカやアメリカへの展開も視野に
[清水]
中国市場での成功を基盤に、現在は日本やその他の国へも事業展開を進めていらっしゃるようですが、今後の戦略やビジョンについてお聞かせください。
[金田様]
「文化と文化をつなぎ、人と人とがわかりあえる世界をつくる」——これが私たちのビジョンですが、それを実現する上での戦略が「チャイナクオリティを体現する会社」になることです。
これまでの「メイド・イン・チャイナ」は「安かろう悪かろう」の代名詞でしたが、デジタル領域、特にAIやビッグデータの活用、サプライチェーンの効率性において、今の中国は間違いなく世界最先端のレベルにあります。
他方で、日本とは価値観の違う隣国である中国には、十分に注意すべき理性的な懸念と感情的な抵抗感が混在しています。日本企業の皆様としては「どこまで中国の最先端の技術を導入して良いのか」という不安が残り、十分に活用できているとはいえません。
こうした環境下における私たちの使命は、「中国の質の高いデジタル実装力」を、クライアントや消費者が安心できる形で、日本を含むグローバルマーケットに展開していくことだと考えています。
また、現在特に力を入れているのが、アフリカや南アジアなどの新興国・途上国である「グローバルサウス」への展開です。例えばアフリカ市場では、中国製のスマートフォンが圧倒的なシェアを占めています。そのため、中国のデジタルエコシステムとの親和性が非常に高い環境なのです。
また、アフリカ大陸の人々からすると、日本と中国はどちらも新しい価値を大陸にもたらす「先進国」であり、歓迎すべきパートナーです。そこで私たちは、中国で培ったノウハウやネットワークを活用し、日本のコンテンツをアフリカ市場に届けるプロジェクトなども進行させています。

Yoren 金田様
[清水]
アメリカでも、ビジネスを展開されていると伺いました。
[金田様]
アメリカ市場への事業展開も進めているのは、ショート動画プラットフォームの普及に見られるように、中国発のアルゴリズムやマーケティング手法が市場を席巻しているからです。アメリカのブランドがショート動画プラットフォームにおけるマーケティング戦略に悩む中、その答えを持っているのは、本家である中国で戦ってきた私たちなのです。
[清水]
日本市場についてはいかがでしょうか?
[金田様]
日本市場には、一昨年から本格的に注力し始めました。現在はコンサルティング案件が中心ですが、インバウンド需要を取り込みたい百貨店やドラッグストア、ホテルなどに向けて、中国人観光客向けの予約システムや会員プログラムの開発、メッセージアプリを活用した購買・決済につながるアプリの開発などといったプロジェクトが動いています。
また、顧客体験の最適化や再設計を目的とした、日本の大手企業に対するDX(デジタルトランスフォーメーション)支援も増えています。中国の先進的なデータ活用のノウハウは、日本の小売・サービス業にとっても非常に参考になるものです。コンサルティングから入り、データベース構築や顧客体験の企画を行うケースも増えています。
日本拠点はまだ立ち上げのフェーズですが、中国の強力な開発リソースと知見を独自の強みとして、日本のクライアントに最適なソリューションを提供する機能を強化していきたいと思います。
プロフェッショナルが有機的に連携する「機能別組織」の強み
[清水]
次に、組織体制や働き方について教えてください。多様な事業を展開されていますが、社内の連携はどのように行われているのでしょうか?
[金田様]
当社は、機能軸で大きく4つの部門に分かれており、それぞれがグローバルで統一された組織となっています。
・コンサルティング:クライアントの市場参入戦略立案等を担当(約20名)
・開発:システムやプロダクトの開発を担当(約60名)
・運営:会員プログラムやECストアの運営を担当(約90名)
・ブランドセンター:ジョイントベンチャー(JV)を立ち上げるなどして、ブランドそのものを自社で保有し、その育成と成長を担当(約15名)
最大の特徴は、部門間の縦割り制度を排除していることです。顧客価値の最大化を目的として、互いに助け合いながら有機的に機能しています。例えば、コンサルティングチームによる戦略立案後、開発チームがシステムを構築し、運営チームが日々のオペレーションを回す。そしてブランドセンターが、自社ブランドとしての展開の可能性を探る。このように、一つの案件に対して複数の機能がシームレスに連携することで、絵に描いた餅ではない、実効性のある成果を生み出しています。
[清水]
社内カルチャーの特徴はありますか?
[金田様]
非常にフラットかつ風通しの良い雰囲気です。メンバーの国籍としては中国人が9割を占めていますが、日本人も含めて全員が「家族」のような信頼関係で結ばれています。
また「チャレンジ精神」を重視する文化があります。中国市場は変化が激しく、成功事例に安住しているとすぐに淘汰されてしまう。そのため、失敗を恐れずに挑戦することを推奨しています。例えば昨年、中国人メンバーの発案により東南アジアチームを立ち上げました。会社としての優先順位はそこまで高くなかったものの、チームの熱意を尊重して任せたところ、1年でその難しさを感じたチームが、単独で東南アジア開拓をするのではなく、機能軸で中国や日本の事業と統合したいと自ら申し出てきたのです。もちろん戦略的にはそれが正しいと感じていたので、それに伴う組織変更を行いました。このように、現場のやりたいことやチャレンジしたいことをできる限りサポートする形で戦略を実行するというカルチャーがあります。
[清水]
実際の就労環境についてはいかがですか?

フォルトナ 清水
[金田様]
中国のオフィスでは、エンジニアもコンサルタントも原則としてフル出社で働いています。これは、専門性の異なるメンバー同士が膝を突き合わせて議論し、即座に問題を解決するためには、対面での密なコミュニケーションが不可欠だと考えているからです。
もちろん、家庭の事情などには柔軟に対応しますが、この「現場主義」と「スピード感」こそがYorenの強みであり、楽しさでもあります。
[清水]
現場主義ということは、海外出張の機会も多いのでしょうか?
[金田様]
非常に多いですね。私も月の半分は海外にいますし、メンバーにも積極的に現場へ行くことを推奨しています。諸事情によりアフリカのクライアントが「来日できない」との話を受けた際には、「ではこちらから向かおう」と、熱帯病の予防接種を受けて現地に飛んだこともあります(笑)。他にもアメリカや東南アジアなど、プロジェクトがあればどこへでも赴き、そのためのコストも惜しみません。現地に行かなければ分からない空気感や熱量を肌で感じることが、より良い戦略を作るための第一歩だからです。
[清水]
複数の拠点をお持ちですが、転籍や出戻りなど、社内外における人材の流動性の状況はいかがですか?
[金田様]
中国から日本への転籍希望は多いです。特にお子さんの教育環境を考えて日本への移住を希望するケースが増えています。また、一度退職したメンバーが復職する「出戻り」も増えており、当社としてもこれを歓迎しています。
また、社内での部署異動(ジョブローテーション)も促進しており、コンサルタントがブランドセンターに異動したり、データ分析担当が企画チームに移ったりしています。こうした複数の領域を経験したメンバーは、組織の潤滑油になっているという大きなメリットも生まれています。
「日本代表」の気概を持つ、熱いチャレンジャーを求む
[清水]
最後に、採用ニーズについてお伺いします。Yoren社では現在、どのような人材を求めていますか?
特に日本での採用において、どのようなスキルやマインドセットを重視していますか?
[金田様]
スキル面においては、変化の激しい環境で「学び続ける力」が必須です。中国市場のスピード感は日本市場の数倍といっても過言ではありません。過去の経験や知識にあぐらをかかず、新しいテクノロジーやトレンドを貪欲に吸収できる方でなければ、食らいついていくのは難しいでしょう。
そして、それ以上に重要なのがマインドセットです。一言で言えば、「日本代表」のような、国を背負って戦う気概を持って戦える方に来ていただきたい。
現在、世界における日本のプレゼンスは残念ながら厳しい状況です。しかし世界から見れば、日本のコンテンツやブランドに対するリスペクトにはまだまだ根強いものがあります。こうした日本の強みを武器に、巨大な中国市場、そしてグローバルマーケットを舞台に戦いたいと考えています。そしてその最前線で、「日本代表」として圧倒的な当事者意識を持ってチャレンジできる方を求めています。

Yoren 金田様
[清水]
非常に高い視座が求められる環境ですね。入社後のキャリアパスやYoren社で得られる経験についてもお聞かせください。
[金田様]
当社での経験は、間違いなく他では得難いキャリアになるはずです。
まず、「戦略の実践数」が圧倒的に違います。中国市場は「昨日まで正解だったことが今日は通用しない」が日常茶飯事といえるほど、変化が激しい舞台です。その中で、常に仮説検証を繰り返し、戦略を修正し、実行し続ける。このサイクルを回した回数と密度は、一般的なコンサルティングファームや事業会社の比ではありません。また、こうした苛烈な競争を勝ち抜いてきたメンバーと切磋琢磨することもできます。
さらに、中国という「世界最先端のイノベーションの震源地」にいながら、グローバルな視点でビジネスを俯瞰できる点も大きな魅力です。中国市場で勝ち抜くための戦略を練ることは、すなわち世界市場で戦うための武器を磨くことと同義です。
大国における課題との対峙や競争の激しさは、日本ではなかなかできない体験でしょう。一度でも、こうしたハードな環境で世界を身近に感じながら仕事をすることは、個人の能力開発にとっても非常に有意義だと思います。
[清水]
厳しい環境で戦える人材を育てるべく、貴社ではどのような試みをされていますか?
[金田様]
育成やサポート体制に関しては、メンバーの成長意欲に全力で応えられる環境を用意しています。論理的思考、資料作成、専門スキルを習得する基礎的な社内トレーニングに加え、今年からは外部研修の受講サポートも導入します。また私自身も、自己研鑽のために休暇を取って大学院で学んだり、教えたり、遠方の新しい領域の企業へ見学に行ったりする、などを定期的に行っています。
着実に良い人材が育つ組織を実現するべく、全社的にも、年間30%程度の継続成長を続ける基盤を確立したいと考えています。
[清水]
最後に、貴社への応募を検討されている方へメッセージをお願いします。
[金田様]
今の世界情勢は、分断や対立が深まり、決して楽観できるものではありません。しかし、だからこそ、ビジネスや文化を通じて「相互理解」を深めることの価値が高まっていると私は信じています。
Yorenでの仕事は、決して楽ではありません。言葉の壁、文化の壁、そして激しい競争。多くの困難に直面することでしょう。
ですが、それらを乗り越え、異なる文化を持つ人々と理解し合い、一つの目標に向かって汗を流す経験は、何物にも代えがたい充実感を与えてくれます。
「世界を舞台に勝負したい」「日本の可能性を証明したい」。そんな熱い思いを持った方と、ぜひ一緒に働きたいと願っています。
[清水]
本日は、貴重なお話をありがとうございました。Yoren社の熱量の高さと、グローバルな視座の高さに圧倒されました。日本企業の再成長の鍵が、まさに貴社のような存在にあるのだと強く感じました。

左:フォルトナ 清水、右:Yoren 金田様