KPMG FAS(S&I Operationアドバイザリー) ×フォルトナ スペシャルインタビュー

-KPMG FAS S&I Operation Advisory × Fortna Special Interview-

KPMG FASは、世界143ヵ国以上において、会計監査、税務、アドバイザリーの三つを事業の柱として展開している国際会計事務所、KPMGインターナショナルのメンバーファームです。国内外において企業のM&Aや事業再生を支援するディールアドバイザリー業務、経営戦略の策定と実行を支援するストラテジー業務、ガバナンス体制の構築支援など、クライアントの個別の経営課題に焦点を合わせた的確なソリューションを提供しています。

今回は、Strategy & Integration部門Operationアドバイザリーグループ(以下、S&I Operationアドバイザリー)より、執行役員 パートナーの岡本 晋様、マネージングディレクターの平澤 尚子様、マネージャーの塩畑 暁司様にご登場いただき、KPMG FASのプロジェクト内容、組織の特徴、求める人物像などについて、フォルトナ清水がお話を伺いました。

岡本 晋様 プロフィール
執行役員 パートナー。
KPMG Japan Supply Chain Advisory Leadership(KPMG Japan SCALe)リードパートナー。日系および外資系のコンサルティングファームにおいて、製造業、流通業、物流業などのクライアントを対象に、サプライチェーンマネジメント(以下、SCM)領域におけるさまざまなコンサルティングサービスを提供した経験を有する。KPMG FAS参画後は、M&Aにおけるシナジー分析、セパレーションイシュー分析、ポストディールにおける業務・システム統合、統合後のバリューアップ等の各局面で、サプライチェーン・オペレーションの視点から幅広い支援業務を提供している。

平澤 尚子様 プロフィール
マネージングディレクター。
2004年より中国北京・天津で中国へ進出する日系企業向けに移転価格および税務専門コンサルティングサービス、ビジネスコンサルティングサービスを提供。2017年よりKPMGアドバイザリー(中国)上海事務所に異動し、日系企業向けTAXナショナルチームリードパートナーを経て、2022年より現職。中国では、税務・移転価格およびビジネスコンサルティングプロジェクトを多数担当。現在は中国サプライチェーンマネジメント、中国ビジネス再編等を含む中国に関連するプロフェッショナルサービスを推進。

塩畑 暁司様 プロフィール
マネージャー。総合電機メーカーの調達部門にてバイヤーおよび戦略企画業務に従事。電気・電子部品の調達実務、全社調達予算および調達戦略の策定、予実算管理、全社買入債務管理等、幅広い調達業務経験を有する。外資系コンサルティングファームを経て、KPMG FAS参画後は、製造業を中心に調達・生産・品質部門および全社の組織改革支援、業務改革支援、システム導入支援、事業・ITデューデリジェンス等に従事。

KPMG FASだからこそできる「新たなキャリアへの挑戦」

[清水]
ではまず、自己紹介とKPMG FASを選んだ理由についてお話しいただけますでしょうか?

[岡本様]
私は銀行でキャリアをスタートし、その後コンサルタントにキャリアチェンジしました。主にSCM領域を担当し、いくつかのコンサルティングファームを経て、今に至っています。KPMG FASには2015年に参画しました。当初はKPMG FASのPMI領域を強化する方針がある中で、サプライチェーン・オペレーションの専門家としてジョインしました。数年前からSCMのバックグラウンドがあるメンバーでStrategy & Integration部門の中にOperationアドバイザリーグループを組成し、私が同グループをリードしています。
KPMG FASを選んだ理由は、新しいチャレンジをするためです。当時M&A後の統合支援に関わったことはありましたが、M&Aディールそのものに関わった経験はありませんでした。それまで培ってきたオペレーション改革のケイパビリティを、M&Aの領域にストレッチしてクライアント企業に貢献したいと考え、それができるKPMG FASを選択しました。

[平澤様]
私は2004年から計17年間中国で働いておりまして、2015年にKPMGアドバイザリー(中国)に参画し、中国へ進出する日系企業向けの移転価格コンサルティングを担当してきました。2022年に帰国してから、より幅広くハイレベルで経営に携わっていきたいと考えて、キャリアチェンジを志向し、KPMG FASに参画しています。
移転価格の領域ではサプライチェーンにおける商流設計や価格設定などのプロジェクトを担当してきた経験を活かして、地政学リスク・中国を軸としたサプライチェーン再編や業務改革支援業務を中心に担当しています。

[塩畑様]
私は新卒で入社した総合電機メーカーの調達部門にて、バイヤーや企画業務を担当していました。そこで、財務や経理とともにキャッシュフロー改善プロジェクトに参画する機会があり、これまでの枠組みを越えて業務の考え方や方法を変えていくことにやりがいを感じ、その経験がコンサルタントにキャリアチェンジするきっかけになりました。実行者・支援者の立場の違いはあれど、事業会社よりコンサルティングファームの方がそういったプロジェクト参画の機会が多いからです。KPMG FASはコンサルティングファームとしては2社目になります。

サプライチェーンの専門家が集まったアドバイザリーのプロフェッショナルチーム

[清水]
KPMG FASの中でのS&I Operationアドバイザリーの役割を教えてください。

[岡本様]
われわれのミッションは、クライアントの企業成長サイクルの中で、サプライチェーンの専門性を軸に対象事業のビジネス価値向上に貢献することと定義しています。経営戦略から始まって、それを実現するためのM&A、M&A後の統合、その後の事業価値向上の活動の4ステップからなる企業成長サイクルを前提にした場合、サプライチェーン戦略、M&Aにおけるオペレーショナル・デューデリジェンス、サプライチェーンおよびオペレーションの統合、サプライチェーン改革・改善によるバリューアップ支援といったところが各ステップにおけるわれわれの典型的なサービスということになります。

[清水]
KPMG FASならではのプロジェクトのエピソードなどを教えていただけますでしょうか?

[岡本様]
当チームではグローバルにサプライチェーンを展開している某製造業クライアントのサプライチェーン改革を長く支援しています。当初は完成品のグローバル需給調整業務構築から始まりましたが、現在ではその活動が調達領域に広がり、またグローバルサプライチェーンにおける環境規制や貿易規制などコンプライアンスやガバナンスに関わるプロジェクトが別途立ち上がるなど、非常に広範囲に支援させていただいています。コンプライアンス、税務などKPMGジャパンの総合力を活かしてクライアントの経営課題に対応するという点で、われわれの特徴的なプロジェクトです。

[平澤様]
クロスボーダーの中国ビジネス再構築のプロジェクトが印象的でした。長年中国で日系企業のビジネスに伴走してきましたが、中国では日本本社と中国子会社という縦の関係に着目していたのに対し、全世界の中の中国という位置づけで横のバランスを考慮しながらご本社は中国子会社を見ていることが新たな気づきとなりました。ご本社の声を聞いて、現地側子会社の課題をより広い視野で検討することができた点は自分自身にとっても大きな前進になりました。

[塩畑様]
われわれはサプライチェーンのなかでも調達・生産・物流など幅広い領域のプロジェクトに関わりますが、一人ひとりはその中のある領域の専門家ではあっても、すべての領域の専門家というわけではありません。そこで、よりプロジェクトの品質を上げるために必要な専門家をKPMGジャパン内で探すことになるのですが、先日もかなり特殊な領域のプロジェクトだったにもかかわらず合致するメンバーがピンポイントで見つかりました。そのようなメンバーをアサインしてプロジェクトに臨むからこそ、クライアントからも高い評価をいただくことが多いです。

[清水]
KPMG FASはプロフェッショナルの集まりと認識しておりますが、どんな特徴があるとお考えですか。

[平澤様]
当社は幅広い業界や領域に対応していることもあり、それぞれのメンバーが自身の強みをクリエイトして、それを維持するように努力しています。たとえば、オペレーション改善やサプライチェーンに関連することならば岡本に声をかけるでしょうし、「この業界のこの領域だったら、この人」という得意分野が認知されています。私自身も強みのクリエイトを意識して日々仕事をしています。

[清水]
平澤様はどのようにして自分の強みをクリエイトされていますか?

[平澤様]
自分の専門性を日常的に磨き続けること、そして対外的にメッセージを発信して自分の強みを周知しています。私は20年近く中国で仕事してきたため「中国ではこういうことが起こっています」「こんな形で業務が進んでいきます」「中国の日系企業はこんなことに悩んでいます」など、中国に関する話題を自発的に発信して、「中国」のことならとりあえず平澤に聞いてみようと思えてもらえることが大切だと考えています。
また、「中国だったら平澤」という認識が定着していくと同時に、中国に関して聞かれたときにしっかり答えられなければなりません。そのために、培ってきた経験を活かしながら、継続して最新情報を常にアップデートして、勉強や研究を重ね、客観的な見解を出していくことにこだわっています。

[清水]
その他に貴社の強みを挙げるとしたら、どのようなものがありますか?

[岡本様]
KPMGジャパン内の連携による強みがあると思います。KPMGでは、KPMGコンサルティング、KPMG税理士法人、KPMG FASの3社からサプライチェーン関連のサービス提供をしている専門家が集まってKPMG Japan Supply Chain Advisory Leadership (KPMG Japan SCALe)というグループを形成しており、定期的な情報共有および共同マーケティング、プロジェクトにおける協業などに取り組んでいます。これらを通じて、KPMGジャパン内のコラボレーションが進みやすい環境が整備されています。

[平澤様]
グローバルでの連携もわれわれの大きな特長の一つです。各国のメンバーファームとの情報交換ミーティングが定期的に開催されています。また、KPMGジャパンが設置しているGlobal Japanese Practiceネットワークでは、海外現地で日系企業に日本クオリティのサービスを提供できるように、日本から各国にメンバーを派遣したり、現地メンバーファームの日本語ができるプロフェッショナルにトレーニングを提供したりしています。私も中国にいたときに日本から多くのサポートを受けた経験があり、当時からKPMGのグローバルの連携の良さを実感していました。

[清水]
今後の部門としてのビジョンや個人としてのビジョンをぜひお聞かせいただけますでしょうか?

[岡本様]
私から部門としてのビジョンをお話します。近年、地政学リスクやESGへの対応など、経営戦略レベルのサプライチェーン課題でご相談いただく企業が増えています。われわれもそうした経営戦略レベルの課題に対する対応力や、サプライチェーン戦略・オペレーション戦略策定に関するケイパビリティに、さらに磨きをかけていく必要があります。元よりそのような経験が豊富な人材を採用するのは難しいと思いますので、自分たちの組織内で研究・育成し、対応力を強化していこうと考えています。

[平澤様]
アドバイザリー業務はお客様にアドバイスをする立ち位置になるため、われわれプロフェッショナルはスペシャリティやナレッジがあることを前提に業務していきます。そこで個人的なビジョンになりますが、私が目指しているのはお客様のウィッシュをまずしっかり聴き、そして痒いところをかいてあげることです。ついつい自分の得意分野をお客様に話したくなりがちですが、お客様の声をしっかり聴き、どこが痒いのかを理解したうえで、最適なソリューションをお届けすることを目指したいです。これは今までもそしてこれからも常に意識していきたいと思っておりますし、われわれメンバーも意識していくべきことだと思っております。

[塩畑様]
私は調達出身ですが、設計・製造も含めてさまざまなことを経験して初めて、サプライチェーンコンサルタントと言えるのではないかと考えています。そのためには、まだまだピースが足りません。私は現在、ESGのGHG(温室効果ガス)削減というテーマのプロジェクトを担当しています。このプロジェクトでは、調達と物流を掛け合わせるなど、多様な軸が必要です。現時点でこのような仕事に関われているコンサルタントはあまりいないと思うので、こうした経験を積み重ねていくことで幅を広げ、そして強みに変えて、次につなげていきたいと考えています。

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