マーサー(関西オフィス・福岡オフィス) ×フォルトナ スペシャルインタビュー

-Mercer × Fortna Special Interview-

マーサー(英語社名:Mercer、本社:ニューヨーク)は、組織・人事、福利厚生・ウェルビーイング、年金、資産運用分野における総合コンサルティングサービスを提供するプロフェッショナルファームです。全世界約25,000名のスタッフが43ヵ国をベースに、130ヵ国でクライアント企業のパートナーとして多様な課題に取り組み、最適なソリューションを総合的に提供しています。

また、日本においては、マーサージャパンとして45年の豊富な実績とグローバルネットワーク を生かし、あらゆる業種の企業・公共団体に対するサービス提供を行っています。組織変革、人事制度構築、福利厚生・退職給付制度構築、M&Aアドバイザリー・サービス、グローバル人材マネジメント基盤構築、給与データサービス、年金数理、資産運用に関するサポートなど、「人・組織」を基盤とした幅広いコンサルティングサービスを展開しています。

2018年に関西オフィスを立ち上げた後、 2023年には関西オフィスの体制を強化、九州全域におけるビジネスの拡大に向けて福岡オフィスを設立しました。
今回は、関西地区を統括するプリンシパルのY.S.様と、関西オフィス所属であるアソシエイトのS.K.様、さらに、九州地区を統括するシニアマネージャーのY.I.様に、各拠点の仕事の独自性や醍醐味、今後の展望などについて、お話を伺いました。
インタビューは、組織・人事領域のコンサルティング経験をもつ、フォルトナ水上が担当します。

Y.S.様 プロフィール
組織・人事変革コンサルティング部門 関西地区統括 プリンシパル
日系証券会社、外資系総合コンサルティングファームを経て、マーサージャパンに参画。日系・外資系問わず、幅広い業界のクライアントに対して、人事制度改革などのコンサルティングを手がける。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)。関西オフィスの立ち上げに関与した後、2023年1月より関西地区を統括。

Y.I.様 プロフィール
組織・人事変革コンサルティング部門 九州地区統括 シニアマネージャー
日系製造業、外資系生命保険会社にて人事職に従事。その後、人事領域でのキャリアを積むため、外資系総合コンサルティングファームを経て、マーサージャパンに参画。九州地区の立ち上げに関与した後、2023年9月より九州地区を統括。

S.K.様 プロフィール
組織・人事変革コンサルティング部門 関西オフィス所属 アソシエイト
日系組織・人事コンサルティングファームを経て、さらにクライアントに寄り添って経営課題の解決に貢献したいと考え、マーサージャパンに参画。関西オフィスに所属し、コンサルタントとしてプロジェクト業務に従事。

入社の理由は「組織・人事のトップファームで働きたい」

[水上]
本日はよろしくお願いいたします。まずは、お三方のご経歴をお聞かせください。

[Y.S.様]
新卒で日系証券会社に就職し、支店営業を2年経験した後、本社へ異動して人事企画の業務に3年半ほど携わりました。

人事の仕事にやりがいは感じていたものの、社外のお客様と向き合う仕事の方が自分に向いているのではないかと考え、人事の経験にプラスしてお客様との接点をもつことができる外資系総合コンサルティングファームへ転職し、組織・人事コンサルタントとしてのキャリアをスタートしました。

その後、組織・人事コンサルティングのトップファームであるマーサーで経験を積みたいと考え参画し、現在に至ります。

[Y.I.様]
私のファーストキャリアは日系の製造業です。人事の仕事からスタートし、その後、外資系生命保険会社に転職。同じく人事関連の業務に従事しました。大学で学んだ社会心理学を仕事でも生かしたいと考え、一貫して人事領域でキャリアを積み上げてきました。

さらに人事領域でさまざまな経験を積みたいとの思いから、コンサルタントへのキャリアチェンジを目指しました。外資系総合コンサルティングファームに入社をした後、S.K.と同じく組織・人事領域でさらに強みをもちたいと考え、マーサーに参画しました。

[S.K.様]
新卒で日系の組織・人事コンサルティングファームに就職し、大手企業を対象とした組織開発や人材開発に関するプロジェクトに従事していましたが、より広くアセットや高い専門性をもってクライアントの課題解決に貢献したいと考え、マーサーへの参画を決めました。

[水上]
それぞれバックグラウンドが異なるなかで、転職先としてマーサーを選んだ理由、決め手を教えていただけますか?

[Y.S.様]
業界でのポジショニングも含めて、組織・人事コンサルティングにおけるトップファームであることが大きな理由です。特に、日本の各業界のリーディングカンパニーをクライアントにもち、グローバルな案件が豊富にあることに大きな魅力を感じました。マーサーは組織・人事に特化したファームであるため、その領域内でより幅広く経験を積むという意味でも、いい場所なのではないかと感じています。

[水上]
Y.I.様はいかがでしょうか?

[Y.I.様]
Y.S.の申し上げた点に加えて、メソドロジーやデータ、ツールなどが強いところも魅力でした。実際に入社してみて、組織・人事に興味のあるコンサルタントが集まり、各々が専門領域の深さと幅の広さをもっていることにも強みがあると実感しています。

また、そうしたナレッジを共有してクライアントに貢献していこうという熱意と、連携する意識の強いところが、マーサーの魅力だと考えています。

[水上]
貴社のような組織・人事領域に特化しているファームならば、その領域を志向して入社された方々が多いと思われます。その領域での熱量や専門性の高さという点で、他のファームと違いがあるのだと理解いたしました。S.K.様はいかがでしょうか?

[S.K.様]
私はキャリアとライフのそれぞれ二軸で、マーサーを選びました。

キャリアの面では、マーサーがクライアントの課題解決に貢献するための最良の環境だと感じたためです。その理由は二つあります。一つは、組織・人事に関するアセットやナレッジが豊富であること。もう一つは、マチュアでサポーティブな方々が非常に多いことです。選考中から感じていましたが、実際に入社してみると、想像以上に面倒見の良い方が多く、オンボーディングにも恵まれました。困ったことがあると、手を挙げれば誰でも助けてくれます。例えば、私が入社1カ月目でまだご挨拶すらしたことのない社員がほとんどだったときに、社内チャットで「こういう情報はありませんか?」と聞くと、地域や領域の枠を超えて数時間でさまざまな情報を共有していただきました。立場に関わらずスピーディーかつ積極的に情報共有し合うカルチャーに驚いたと同時に、とても働きやすい環境だと実感したことを覚えています。そのような環境があるからこそ、クライアントに対しても、多くの時間とエネルギーを費やせるのだと納得しました。

ライフの面では、人生を豊かにするためには、暮らす場所も重要であると考えています。現時点では、関西エリアで、組織・人事のトップコンサルタントとして働ける環境は、まだそれほど多くはありません。関西に住みながら、自分のキャリアを諦めずに挑めることが、マーサーを選んだもう一つの理由です。

今、西日本が熱い。関西オフィス・福岡オフィスの展望に迫る

[水上]
西日本でのビジネス展開について伺いたいと思います。関西オフィスの拡大と福岡オフィスの設立にはどのような背景と狙いがあるのでしょうか?

[Y.I.様]
マーサーはこれまで、東京中心にビジネスを行っており、地方のお客様には案件ベースでのサービス提供が基本的な形でした。他方で、お客様からのニーズの高まりも受ける形で、2018年に関西オフィスを立ち上げ、さらに2023年には福岡オフィスを設立しました。

[Y.S.様]
狙いとしては、まずマーサーグローバル全体で、より広くお客様に貢献するために、主要都市だけでなく、地域全体でサービスを展開しようという戦略がありました。そこで、日本では今後グローバルなビジネスの発展が望まれる関西・九州地域に拠点を開設することにしました。

製造業を中心に、世界的に事業を展開される企業が多い関西エリアでは、先端産業への投資促進や2025年大阪・関西万博開催などポジティブな要素が多く、今後、グローバル展開も含むさらなる経済成長が期待されています。企業の成長ドライバーである組織・人事領域の変革パートナーとして、マーサーは関西エリアに一層貢献すべく体制強化を図り、より密着したサービスを提供していきたいと考えています。

[Y.I.様]
私が所属する福岡オフィスを含む九州エリアは、地理的に近接している東アジアとのつながりを成長へと結びつけてきた経緯があります。最近では、半導体関連の投資や国際金融都市構想、スタートアップ支援など、さまざまな取り組みが活発化しています。今後ますます成長を目指される九州の企業において、組織・人事の課題も高度化・複雑化していくことが見込まれます。このような課題に対し、マーサーがより密着したサービスやデータの提供等を通じて貢献できるとの考えのもと、開設に至りました。

これまでも、プロジェクトベースでお客様を支援してきました。しかし、組織・人事の変革は時間がかかるため、お客様の悩みに寄り添い、変革に伴走するためには、より密着した支援が実現可能な環境を整えたいという意図もありました。

[水上]
確かに、九州は昨今、半導体やデジタルなどの色合いが強くなってきておりますし、今後、マーケットとして盛り上がるだろうと感じますね。
西日本エリアが盛り上がりを見せている点について理解することができましたが、これまで手がけられたプロジェクトで、特に思い入れのある事例を教えていただけますか?

[Y.S.様]
マーサーのグローバルでのサポート体制を実感した事例として、グローバルで展開している消費財企業とのプロジェクトがあります。アジアを中心に複数の現地拠点を構えるクライアントでしたが、運営が現地任せのため本社の意向が浸透しておらず、ガバナンスが効いていないことが課題でした。そこで、クライアントの現地法人、クライアントの日本本社、マーサーの海外拠点、マーサージャパンがワンチームとなり、プロジェクトを推進したことが印象に残っています。各国に出向き、現地のマーサーのスタッフとコラボレーションをして、一緒にプロジェクト推進できたことは、マーサーのグローバルでの支援の醍醐味でしょう。

大規模なコンサルティングファームの場合は、グローバルに展開しているといえど、双方の利害が一致しなければプロジェクトがスムーズに進まないケースもあると聞きます。一方で、私たちは「ワン・マーサー」として動けるところが強みです。具体的なベストプラクティスなど知りたいことが出てきた場合には、海外のメンバーにメールで問い合わせるとすぐに返信してもらえる関係性もあります。グローバルでの連携をシームレスに行うことのできる、組織の強みを実感したプロジェクトでした。

[水上]
グローバルトップファームならではの事例ですね。Y.I.様はいかがでしょうか?

[Y.I.様]
私が印象に残っているプロジェクトは、日系IT企業の企業文化変革プロジェクトです。マーサーとしての総合力を発揮できた一例として紹介します。クライアントは、ビジネスモデル転換に伴い、企業文化も含めて変革しなければならない状況にありました。そのため、サーベイを実施し、多変量解析を用いた統計的分析を行い、問題の原因や組織の現状、人材マネジメントの仕組みなど、企業文化の構造を明らかにするところからプロジェクトをスタートさせました。

企業文化の定義は多岐にわたりますが、私なりの解釈をすると、組織が成長する過程で培われてきた行動様式、あるいは意思決定の様式ではないかと思います。それまでの成長を実現してきた習慣とも言えますので、組織には元の習慣を維持しようとする慣性が働きます。そのため、企業文化の変革は難しい課題とされるのではと私は考えます。変革を実現するには、人事制度を変えるだけでは十分ではありません。企業の向かうべき方向や存在意義を意味するパーパスの策定や、あるべき方向への行動を動機づける役員報酬の見直し、組織の実行能力や権限のあり方を変えるための組織体制等の変更、実務を担うマネージャー層の意識・行動の変革など、組織全体の動き方を変える包括的な取り組みが必要だと考えました。その実現に向けて、マーサーのピープルアナリティクスチームや人材開発チームの協力も得ながら、変革状況を可視化するモニタリングプロセスも含めて支援いたしました。これらの支援は、包括的な組織・人事コンサルティングを提供しているマーサーだからこそ可能だったと考えています。

[水上]
企業文化の変革は、漠然としがちなところがあると思いますが、データや構造のようなハンドリング可能な形にして、総力で変革に向けてのご支援をされたということですね。ピープルアナリティクスなど、先進的な手法も含めて一体的なサービスとして行われている点は、これから貴社で働きたいという方にとって魅力的なポイントであると感じました。

S.K.様はご入社されてまだ日が浅いと伺っていますが、プロジェクトなどを通じて感じていることはありますか?

[S.K.様]
印象に残っているプロジェクトは二つあります。一つは人事制度設計のプロジェクトで、もう一つは人事ポリシー策定のプロジェクトです。主な役割として、リサーチや資料作成、クライアントへのプレゼンテーションを担当しました。

マーサーの特徴は、プロジェクトディレクター、プロジェクトマネージャーがしっかりと案件に関与するところです。プロジェクトディレクター、プロジェクトマネージャー、プロジェクトメンバーの体制が基本で、案件の規模・スケジュールに応じて関与するコンサルタントの体制・人数は変動します。
前職では、ディレクターやマネージャーは資料を大まかにレビューするだけというケースもありました。マーサーでは、チームとして成果物を作り、顧客に価値を提供していく姿勢がカルチャーとして根付いており、上司からも丁寧なコメントとフィードバックをいただけます。これはスタッフクラスにとって大変ありがたい体制だと実感しています。

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